ホームページ制作の依頼は、初めての方にとって迷いや不安が多いものです。
「自分でホームページを作ろうとしたが、思うようにいかなかった」「制作を誰かに頼みたいが、どんな会社や人に依頼すればよいのかわからない」
上記のような悩みを抱える方も多くいらっしゃいます。
目的や依頼先が曖昧なままだと「デザインがイメージと違う」「予算を超過した」「納期が遅れた」など、さまざまな失敗につながります。
しかし、事前に流れと注意点を把握しておけば、こうしたトラブルを防げます。
本記事では、依頼前に準備すべきことから制作会社との打ち合わせ、さらに依頼後のポイントまでを詳しく解説します。
事前知識を備え、納得のいくホームページ制作を目指しましょう。
ホームページ制作を依頼する際の注意点
ホームページ制作を依頼する際に気をつけるべき注意点は次のとおりです。
- 依頼前に目的を定める
- 依頼前に予算を明確にする
- 依頼前にトラブル時の対応を確認する
- 依頼後は円滑にコミュニケーションをとる
それぞれの内容を詳しくみていきましょう。
依頼前に目的を定める
ホームページ制作を成功させるためには、目的の明確化が重要です。
集客やブランディング、情報提供など、何を達成したいのか目的を具体的に定めると、制作会社とのコミュニケーションがスムーズになります。
ただし、初めてホームページ制作を依頼する場合、目的を言語化するのが難しいこともあるでしょう。
そのような方は、ホームページ制作の目的整理からサポートしてくれる制作会社を選ぶことをオススメします。
ヒアリングが丁寧な会社なら、目的に沿った提案をしてくれる可能性が高く、方向性がブレる心配も大幅に減らせます。
依頼する制作会社が目的の言語化をサポートしてくれると、初めての方でも安心して進められるでしょう。
PENGINでは、お問い合わせ頂いたら、ホームページ制作の背景まで丁寧にヒアリングし、目的の言語化をお手伝いしています。
依頼前にイメージを具体的にできなかったり、目的設定が難しい場合は、丁寧なヒアリングで目的の整理や言語化をサポートしてくれる制作会社に依頼しましょう。
依頼前に予算を明確にする
ホームページ制作で失敗しないためには、予算の設定も重要です。
事前に予算を明確にすれば無駄な出費を防ぎ、予算の範囲内で希望に沿った制作を実現できます。
また、複数の会社から見積もりを取り比較すれば、過剰なコストや不要なサービスを避けられるでしょう。
以下の依頼費用の考え方と費用相場を参考にしてください。
依頼費用の考え方
ホームページ制作の費用は、依頼先の規模や制作内容に応じて大きく異なります。
費用に影響を与える主な要素として、制作会社やフリーランスなど、依頼先の選択に加え、ホームページの目的や規模、機能の難易度が挙げられます。
たとえば、ページ数が多いサイトやアニメーション機能、投稿機能を追加する場合、制作に必要な工数が増加し、費用が高くなる傾向があります。
また、制作後の運用や保守について、どの程度の追加費用が発生するのかも事前に確認して検討しましょう。
必要な範囲を明確にした上で予算を組むことがホームページ会社選びのポイントです。
費用相場
ホームページ制作の費用相場は次のとおりです。自身の目的や規模に合った予算を検討する参考にしてください。
種類 | 内容 | 費用相場 |
依頼先 | 中規模制作会社 | 30~100万円 |
大手制作会社 | 100万円~ | |
フリーランス | 20~50万円 | |
サイト規模 | 小規模サイト(最大10ページ) | 50万円程度 |
中規模サイト(最大30ページ) | 150万円~ | |
大規模サイト(最大50ページ以上) | 300万円~ | |
目的 | コーポレートサイト | 20~200万円 |
オウンドメディア | 20~200万円 | |
ランディングページ(LP) | 10~70万円 | |
採用サイト | 10万円以下~150万円 |
詳細な費用相場については、「ホームページ制作費用相場は?状況別の相場を徹底解説」の記事をあわせて参考にしてください。
依頼前にトラブル時の対応を確認する
ホームページ制作では、納品後のトラブルに備えることも重要です。
不具合が発生した場合の保証内容や、サポート体制が整っているかを依頼前に確認しておきましょう。
とくに、契約内容に「保証期間」や「修正回数」について明記されているかどうかがポイントです。
ホームページの不具合には以下のような例もあります。
項目 | 内容 |
見た目の不具合 | レイアウトの崩れや画像が正しく表示されないなど |
リンクの不具合 | 内部リンクや外部リンクが正常に接続されていない(リンク切れ)など |
機能の不具合 | 問い合わせフォームが機能しない、ボタンが動作しないなど |
表示速度が遅い | ページが重く、読み込みに時間がかかる |
こうした不具合が発生した場合に、どの範囲まで対応してもらえるのかを事前に確認する必要があります。
さらに、ドメインやサーバーの所有権が依頼主に移るかどうかも忘れずにチェックしてください。
ドメインやサーバーの所有権が依頼主に帰属しない場合、以下のような問題が生じる可能性があります。
- ドメインの移管が困難になる
- サーバー移転時のデータ取得が難航する
- ドメイン評価がリセットされる
上記のようなリスクを避けるためにも、必ず契約内容を確認しましょう。
依頼後は円滑なコミュニケーションをとる
ホームページ制作をスムーズに進めるには、依頼主と制作会社の円滑なコミュニケーションが欠かせません。
すべてを制作会社に任せきりにするのではなく、一緒にホームページを作り上げるという姿勢が大切です。
たとえば、確認作業やフィードバックが遅れると、その分制作時間が伸びる可能性もあります。
依頼主に求められる主な作業は次のとおりです。
作業項目 | 内容 |
ワイヤーフレーム(設計図の確認) | サイト構造の方向性を決定 |
テキストの作成 | ページ内容やキャッチコピーなど、サイトに掲載する情報の準備 |
デザインの確認 | デザイン案がイメージに合っているか、画像で確認 |
テストサイトの確認 | テストサーバーに公開された段階で機能や表示内容に問題がないかチェック |
上記の作業に迅速に対応することで、制作スケジュールの遅延を防ぎ、満足度の高いホームページが完成します。
依頼主自身も積極的に関与し、制作会社と二人三脚で進めることが成功のポイントです。
ホームページ制作における依頼先の種類
ホームページ制作の依頼先は主に以下の2つです。
依頼先 | 向いている人 |
制作会社 | 大規模な企業やプロジェクトを持つ人、高品質なデザインや機能を求める人 |
フリーランス | 小規模なビジネスや個人事業主、限られた予算でホームページを制作したい人 |
それぞれのメリット・デメリットを以下で解説します。
制作会社
制作会社に依頼する最大のメリットは、専門的なチームが企画からデザイン、開発まで一貫して対応してくれる点です。とくに、大規模なプロジェクトや複雑な機能が必要な場合、高品質な制作が期待できます。
法人としての信頼性が高く、プロジェクトが途中で頓挫するリスクが少ないのも大きな利点です。
一方で、コストが高くなる傾向があり、担当者と実際の制作チームが異なる場合、意思疎通にズレが生じる場合があります。また、制作会社には小規模なところも多く、それぞれ得意分野が異なるため、自分の目的に合った会社を選ぶことが重要です。
制作会社への依頼が向いている人は次のような人です。
- 大規模な企業やプロジェクトを持つ人
- 高品質なデザインや機能を求める人
- 信頼できる法人に任せたい人
制作会社を選ぶ際は、自身の目的や予算を明確にし、それに合った会社を慎重に選ぶようにしましょう。
個人(フリーランス)
フリーランスに依頼する場合は、コストを抑えられる点が最大のメリットです。また、特定のスキルに特化したフリーランスを選べば、高品質な制作も期待できます。
直接のコミュニケーションが可能なため、意思疎通がスムーズに進むのも利点です。
ただし、フリーランスにはスキルや経験のばらつきがあり、期待通りの結果を得られない可能性があります。さらに、アフターサポートが不十分であったり、音信不通になるリスクもゼロではありません。
とくにスキルが未熟なフリーランスに依頼してしまうと、修正作業が増え、結果的にコストや時間がかかる場合もあるでしょう。
フリーランスへの依頼が向いている人は以下のとおりです。
- 小規模なビジネスを展開している人
- 限られた予算でホームページを制作したい人
- 直接やり取りを重視する人
フリーランスを選ぶ際は、実績やレビューを確認し、信頼できる相手を見極めれば失敗を最小限に抑えられます。
ホームページ制作の依頼でよくあるトラブルとは
ホームページ制作の依頼で想定できるトラブルは以下のようなものがあります。
- デザインや品質が期待値より低い
- 追加費用が発生する
- 納期遅延
このようなトラブルは、事前の準備と適切な対応によって回避できます。
具体的なトラブルの例とその回避方法を以下で解説しますので、参考にしてください。
デザインや品質に関するトラブル
デザインが期待通りでない、または品質が低いことでトラブルになる場合があります。
この原因として挙げられるのは、制作会社側のヒアリング力が不足している、またはヒアリング自体が不十分であるケースです。
依頼主の意図を正確に理解しないまま進行すると、完成したホームページが期待から外れる可能性もあります。また、発注側が具体的な要望を伝えきれていない場合も起こりやすい問題です。
デザインや品質に関するトラブルの対策には、次のようなものがあります。
- 制作目的やイメージを事前に明確にし、共有する。
- 制作途中で定期的に確認の場を設け、方向性のズレを防ぐ。
- コミュニケーションが円滑に取れる制作会社を選ぶ。
ホームページ制作を依頼する際は、具体的な要望を細かく伝えることでデザインや品質トラブルの回避につながります。
追加費用の請求
契約時に想定していなかった追加作業により、予想外の費用を請求される場合があります。
修正回数が制限されている場合や、オプション作業が発生した際に契約内容が不明瞭だとトラブルの元になるため注意が必要です。
具体的な対策として以下のようなものがあります。
- 契約時に修正回数や追加作業の費用を明記してもらう。
- 作業範囲や料金について、事前に明確にしておく。
- 契約前に不明点があれば、納得するまで確認する。
追加費用のリスクを減らすには、契約書の内容をよく確認し、透明性のある取引を心がけましょう。
納期遅延
制作側のスケジュール管理不足やコミュニケーションの問題から納期が遅れるケースもあります。
また、依頼主側の確認作業が遅れることが原因で、制作全体の進行が止まることも少なくありません。
納期遅延の対策は以下を参考にしてください。
- 進捗状況を定期的に確認し、問題が発生した場合は早急に対処する。
- 制作スケジュールを共有し、双方が期限を守れるよう協力する。
- 確認作業や必要な情報の提供を迅速に行う。
納期遅延を防ぐためには、制作側だけでなく依頼主も責任を持って対応することがポイントです。
トラブルを防ぎホームページ制作を成功させるためには、依頼主と制作側の信頼関係が必要不可欠です。
事前の準備とコミュニケーションを徹底し、円滑な制作を進めましょう。
ホームページの制作を依頼する流れ
ホームページの制作を成功させるには、目的を明確にし、段階的に進める必要があります。
事前準備をせずに依頼することも可能ですが、その場合依頼後に1から目的や内容を考えることになるため、制作期間が伸びる可能性があります。
また、希望や要件がうまく伝わらず、完成したホームページが期待と異なる結果になるリスクも高まるでしょう。
ホームページ制作の一連の流れを把握すればトラブルを防げます。
基本的な依頼の流れは次のとおりです。
- 目的を明確にする
- 依頼範囲と予算を決める
- 依頼先を選ぶ
- 打ち合わせをする
- 設計とデザインの確認
- テストの実施
- サイト公開・運用
各ステップの内容を解説していきます。
ステップ1.目的を明確にする
最初のステップとして、ホームページを制作する目的を明確にする必要があります。
この段階で目的が曖昧だと、制作会社とのやり取りが複雑化し、方向性がブレる原因となります。
たとえば「集客を増やしたい」「ブランド価値を高めたい」「情報提供を効率化したい」など、具体的なゴールを設定しましょう。
上記のようなビジョンを持った状態で依頼すれば、次のステップもスムーズに進められます。
ステップ2.依頼範囲と予算を決める
次に、どこまでを依頼するのかを決めましょう。
ホームページの公開までを依頼するのか、更新や運用まで含めるのかで、依頼内容や費用が大きく変わります。
具体的な範囲が決まらない場合は予算を先に設定し、その中で可能な範囲を制作会社に相談する方法も有効です。
事前に予算を決めておけば無駄を省き、予算内で最大限の成果を得られるでしょう。
ステップ3.依頼先を選ぶ
依頼先を選ぶ際は、複数の制作会社やフリーランスから見積もりを取り、提示された内容や実績を比較するのがオススメです。
依頼先の得意分野や実績は、最終的な仕上がりに大きな影響を与えます。
また、過去の制作事例を確認しておけば、自分の目的に適した相手を見つけやすくなります。
依頼先を選ぶ段階で費用や実績を丁寧に比較しておくと後々のトラブルを防げます。
打ち合わせをする
依頼先が決定し契約を結んだら、制作会社との打ち合わせが始まります。
初期の段階で提案依頼書を作成し、要望や目的を詳しく伝えると、制作側も作業を進めやすくなります。
具体的なイメージや必要な要件を共有すれば、期待通りのホームページが完成する可能性が高まるでしょう。
PENGINでは、目的が曖昧でも丁寧なヒアリングを通じて目的や必要な要件を言語化するサポートを行っています。
こうした制作会社を選べば、漠然としたイメージからでも希望通りのホームページを制作できるでしょう。
ステップ5.設計とデザインの確認
次に全体的な構造や各ページのレイアウトを決定します。
サイトの骨格となる要素には、トップページの構成、メニューの配置、使用する画像やフォントなどが挙げられます。
これらの要素を具体的な形にしていく段階が、この設計とデザインのステップです。
デザイン案が進行した際には、「配色のトーンを変更する」「文字サイズを大きくする」「画像の位置を調整する」など、定期的に確認作業を行い、必要に応じて修正の要望を伝えます。
完成度の高いホームページを実現するために、この段階で細かい調整をし、後々の修正作業を減らしましょう。
ステップ6.テストの実施
コーディングが完了したら、動作確認や表示確認を行います。
コーディングとは、設計したデザインや機能がウェブ上で動作するよう、HTMLやCSS、JavaScriptなどのプログラミング言語を用いて実装する工程です。
デバイスごとの表示確認やリンク切れ、機能の不具合を事前にチェックし、ユーザーが利用しやすいホームページになるよう調整していきます。
テストの実施を丁寧に行うことで「問い合わせフォームが機能しない」「一部の画像が表示されない」といった公開後のトラブルを防ぎます。
ステップ7.サイト公開・運用
確認作業が終われば、本番環境へホームページをアップロードし公開します。
しかし、ホームページ制作において公開はゴールではなく、むしろスタートです。
ホームページでは、新しい情報を追加したり、既存のコンテンツを改善するなど、定期的な更新が重要です。
たとえば、ブログ記事の投稿やキャンペーン情報の掲載、サービス内容の改訂などが挙げられます。
そのためには長期的にサイトを成長させる視点と、それを実行できる運用体制を整える必要があります。
更新代行やセキュリティ対策、サーバーメンテナンスなどを提供する制作会社に依頼すれば、サイトの運用はより容易になるでしょう。
ホームページ制作を依頼する際は、契約前に制作後のサポート体制について確認しておくことがポイントです。
ホームページの制作は目的を明確にしてから依頼しましょう
本記事では、ホームページ制作を依頼する際の流れや注意点、トラブルを防ぐための具体的な対策について解説しました。
制作の成功には、目的や予算を明確にし、依頼先を慎重に選ぶ必要があります。
また、依頼後のコミュニケーションや公開後の運用も、サイトの成果を左右する大切なポイント。
この記事を参考に複数の依頼先を比較検討し、成果の出るホームページを制作してくれる相手をみつけましょう。