ソフトウェアを開発したあと必ずテストが必要です。しかし、開発会社がテストをするとどうしても細かいところまでテストをできない場合があります。
さらに、テスト会社に依頼することで開発会社ができないようなテストをできる場合もあります。しかし、テスト会社によって、費用が異なるため見積もりの時点で業務内容を明確にすることが重要です。
ソフトウェアテストの見積もり方法は3つ
フトウェアテストの見積もり方法は次の3種類挙げられます。
- 類推見積もり
- ボトムアップ見積もり
- 係数モデル見積もり
1.類推見積もり
類推見積もりとは、これまでの案件を実績を基準として見積もりを出す方法です。そのため、類似したテストをもとに見積もりを出すことが一般的です。しかし、実績がない場合は利用できない見積もり方法ともいえます。
2.ボトムアップ見積もり
ボトムアップ見積もりとは、実際にタスクをやってみてからテストの工程を出す方法です。すべてのテストは実質的にできないので、重要なテストだけ実施をして実際のテスト計画書を作ります。それぞれ算出したタスクを積み上げることで、全ての工程数を見積もる方法です。
3.係数モデル見積もり
係数モデル見積もりとは、CoBRA法やFP法などさまざまなモデルを使うことで見積もりをします。算出する方法がむずかしいため、慣れている企業でないと活用できません。
ソフトウェアテストの見積を依頼する前に明確にすべき5つの項目
ソフトウェアテストの見積を依頼する前に明確にすべきなのは、次の5つの項目です。
- テストの対象範囲
- テストの対象外範囲
- 作業期間
- 運営方法
- 納品物
1.テストの対象範囲
ソフトウェアテストの見積を依頼する前にテストの対象範囲を把握することが重要です。大規模なソフトウェアになればなるほど、機能をはじめチェックをするべきポイントが増えていくため高額になる可能性があります。
2.テストの対象外範囲
ソフトウェアテストの見積を依頼する前にテストの対象外範囲を把握することが重要です。対象範囲以外にも対象外範囲に関しても把握するようにしましょう。
前もって明確にしておくことで、あとから曖昧になってトラブルになることを防ぎます。文章だけでわかりづらい場合は図面などを活用することも重要です。
3.作業期間
ソフトウェアテストの見積を依頼する前に作業期間を確認しましょう。企業によって作業期間が異なります。
あまりに時間がかかってしまうと、ソフトウェアの運用が遅れてしまうためスムーズな作業をできる企業を選ぶことが重要です。
4.運営方法
ソフトウェアテストの見積を依頼する前に運営方法を確認しましょう。運営方法はさまざまな種類があり、テストを依頼したい内容にあった運営をした企業を選ぶことが重要です。さらに、テストの進捗管理や推進をどうするのか、契約時に明確にするようにしましょう。
5.納品物
ソフトウェアテストの見積を依頼する前に納品物を明確にすることが重要です。どのようなことをどのような状態で納品するのか、はっきりと契約書などに記載するようにしましょう。このとき、どのような機能が必要であるかもわかりやすくすることが重要です。
ソフトウェアテストの見積もりを評価するための5つのポイント
ソフトウェアテストの見積もりを評価するためには次の5つのポイントが挙げられます。
- 数字の根拠は明らかか
- 修正等に対する費用が含まれているか
- 作業内容は明確になっているか
- 検収について明らかになっているか
- 工数に管理工数が含まれているか
ポイント1.数字の根拠は明らかか
ソフトウェアテストの見積もりを評価する場合、.数字の根拠を明らかにすることが重要です。
テストにおけるそれぞれの項目を確認し、それぞれ不要な場所はないか、詳細が明確か、適切であるかを確認しましょう。もし曖昧な項目になっている場合や不要な部分がある場合は費用の面において見直す必要があります。
ポイント2.修正等に対する費用が含まれているか
ソフトウェアテストの見積もりを評価する場合、修正等に対する費用が含まれているか確認するようにしましょう。テストをする上で修正が必要な場合が出てきます。
修正が多いとその分手間が増えるため費用が高くなる可能性があります。見積もりにおいては、修正に対しての費用が含まれているかどうかを明確にすることが重要です。
ポイント3.作業内容は明確になっているか
ソフトウェアテストの見積もりを評価する場合、作業内容が明確になっているか確認するようにしましょう。ソフトウェアのテストにはさまざまな工程があります。
工程1つずつ明確にチェックされているかを確認することが重要です。テストといっても作業範囲や確認する手法はさまざまであり、見積もりにも影響します。そのため見積もりの時点で工程ごとの見積もりが明確であることが重要です。
ポイント4.検収について明らかになっているか
ソフトウェアテストの見積もりを評価する場合、検収について明らかになっているか確認してください。テストがしっかりと終わっているか、問題なく作動できる状態であるかを判断することが重要です。
研修方法は複数あり、また複数回数おこなう場合もあるでしょう。また、検収の段階で不具合が見つかった場合の費用についてもどのように対応するかを明確にしておくことが重要です。
ポイント5.工数に管理工数が含まれているか
ソフトウェアテストの見積もりを評価する場合、工数に管理工数が含まれているかを確認することが必要です。テストには複数の管理が含まれていますが、その中に管理工数が入っている企業と入っていない企業があります。
管理工数は必要なプロセスであり、もしはいっていなければ別途費用が発生することになります。そのため、工数に管理工数が含まれているかを確認することが重要です。
ソフトウェアテストの会社を比較する際のチェックポイント
ソフトウェアテストをおこなう会社は数多くあります。そこで、チェックするべきポイントを明確にしておきましょう。チェックするときによく評価シートを使いますが、相性と熱意のカテゴリーにわけて以下のようなポイントをチェックします。
まず相性ですが、担当者としっかりとしたコミュニケーションをとれるかどうかが重要です。相手がしっかりと話を聞いてくれるのか、また説明がわかりやすいのか、専門用語であってもわかりやすく説明してくれるのかを確認しましょう。
次に会社の熱意ですが、はっきりと意見をいってくれることが重要です。できないことを言わずにテストを始めてしまうと結果的にトラブルにつながってしまいます。
また、担当者の提案の数が多いことも重要です。提案を多くするためには、実績やノウハウを十分持っていることが必要です。さらに、依頼者に親身になっているからこそ、複数の提案を提供してくれることになります。
まとめ
ソフトウェアを開発した場合、最終的にテストをする必要があります。しかし、ソフトウェア開発者がテストをすると、工程や特徴を知っているためどうしてもチェックが甘くなってしまいます。
そこで、第三者の会社に依頼することで、より細かいテストが可能となります。さらに、テストに特化した会社であればソフトウェア開発会社ができないような点もテストできるようになります。
しかし、ソフトウェアテスト会社によってサービスや費用が異なります。見積もりの時点で費用に対しての内容を明確にしておくことが重要です。
例えば、テストがうまくいかず再度テストが必要な場合にもう一度費用がかかるのかどうかを明確にするなど、チェックするべきポイントは多くあります。