ステップ数についてお調べですか?この記事ではステップ数の概要やメリットデメリットを解説しています。ステップ数について正しく理解したいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
ステップ数とは?
ステップ数とは、プログラムの規模を表す尺度として使用される指標の一つで、プログラミング時に作成された行数を指します。
コメントや空行もカウントする「物理ステップ数(Physical Lines of Code)」とコメントなどの余計な行を抜いた「論理ステップ数(Logical Lines of Code)」の2種類があり、プロジェクトによってどちらを使用するのかは異なります。
ステップ数はなぜ数える必要があるの?
ステップ数を測ることによって、プログラムの規模やボリュームをある程度客観的に見積もることができます。
ステップ数によってプログラムの規模を見積もることによって、システムにかけるべきコストや適正な品質を考えるための手がかりとなります。
ただし、ステップ数だけではプログラムの複雑さやバグの発生頻度までは測れないため、他の指標と組み合わせて使用しないと適切な判断が下せないという点には注意が必要です。
ステップ数を使用する2つのメリット
以下の点がステップ数を使用するメリットとしてあげられます。
- プログラムの規模を測る1つの目安となる
- 単体テストのテスト密度を算出できる
1.プログラムの規模を測る1つの目安となる
この点は前述したとおりですし、ステップ数を算出するメインの目的でもあります。あくまでも1つの目安であるという点に注意が必要です。
2.単体テストのテスト密度を算出できる
テスト密度とは、テスト対象のステップ数に対してどの程度のテストが実行されるのかを割合で示した値です。
テスト密度は、システムの規模に応じた適切なテスト工数を判断するための指標となります。テスト密度は以下の数式で導きます。
- テスト密度 = テスト項目 / テスト対象の対象のステップ数
ステップ数を使用する2つのデメリット
ステップ数のデメリットとしては以下のような点があげられます。
- プログラムの規模・工数を見積もる指標として適切でない
- 単体で使用してもあまり意味をなさない
1.プログラムの規模・工数を見積もる指標として適切でない
ステップ数はプログラムの規模を測るための指標ではあるものの、以下の理由から指標として適切ではないと言われています。
- フレームワークや開発手法が多様化しており、同じ結果を返すプログラムであってもステップ数が大きく異なるケースがザラにある
- ソースコードを書く時間よりも、設計やテストに数倍の時間がかかるためステップ数ではプログラムの複雑性を測れない
2.単体で使用してもあまり意味をなさない
上述した理由から、ステップ数は単体で使用してもあまり意味がない指標と言えるかもしてません。目安にはなるものの、絶対の基準にはできない指標という認識で問題ないでしょう。
まとめ
本記事でお伝えしたように、ステップ数はプログラムの規模を測るための指標ではあるものの、ステップ数だけで判断するのは早計といえます。
目安としてステップ数を算出することは問題ありませんが、絶対の基準として使用するにはいまいち使い勝手のよい指標ではないでしょう。
そのため、プログラムの規模をより正確に推し量るためにはFP法など、他の指標と適切に組み合わせる必要があります。