メルマガ開封率について、読者がどれほどメルマガを読んでいるかを考えたことはありますか。多くの企業がメルマガ開封率を調べずに、メルマガの配信数に対して効果が出ないという悩みを抱えています。
ここでは、メルマガ開封率を計算する方法や開封率を高める方法などを紹介していきます。また、メルマガ開封率を調べられるツールも紹介するので、ぜひチェックしてみて下さい。
メルマガの開封率とは?
メルマガ開封率は、登録もしくは配信を希望したユーザーに送ったメルマガが、どれほど読まれたかを表す指標です。メルマガ開封率がわかると、メルマガを数値的な面から分析、解析した結果が生まれ、メルマガを改善するためにとても役に立ちます。
継続的にユーザーに送るメルマガも集客の要素のひとつなので、効果の計測と改善は欠かせません。そのため、メルマガ開封率を把握していない人は計算できるように設定し、開封率の向上を試みてみましょう。
なお、メルマガの目的やメリット、配信方法などは次のページにて紹介しています。こちらも参考にしてみてください。
参考:メルマガとは?目的やメリット、デメリット、よくある質問をわかりやすく解説
メルマガの開封率を算出する方法
メルマガ開封率を算出する計算式は以下の通りです。
- メルマガ開封率(%)=開封されたメルマガ数÷ユーザーに届いたメルマガ数×100
「ユーザーの届いたメール数」とは、メルマガを全てのユーザーに全配信しても、ユーザーのもとに届かなかったものもあります。そのため、「全配信数-届かなかったメルマガ数」がユーザーに届いたメルマガ数に当てはまります。
どれほどのメルマガがユーザーに届いたかを知るためには、画像が表示されたかどうかが重要になります。メルマガを配信する際は、HTML形式であることや、基本的にはPCとスマートフォンのみが計測できることを頭に入れておきましょう。
開封率の平均は「約20%」
メルマガ開封率は業者や企業の知名度、ユーザーとの関係性によって異なります。例えば、ある企業に興味を持っているユーザーのメルマガ開封率は約20%と言われています。一方で、ユーザーが企業にあまり興味がない場合は、5〜10%と大幅に下がるのです。
開封率の背景には、メルマガ配信時間や件名の長さ、デバイスにおける見やすさなどが挙げられます。そのため、あくまでも平均20%と目安にする程度にしましょう。
メルマガの開封率を高める6つのコツ
メルマガ開封率を高める6つのコツは以下の通りです。
- メルマガの配信日時を見直す
- 顧客属性や行動などで分類する
- 迷惑メール判定を回避する
- 読者にとって魅力的な件名・タイトルをつける
- Fromアドレスに送信者名を含める
- 緊急性や希少性を伝える
6つのコツはすぐにでも改善できる内容なので、自分のメルマガと比べながらみていきましょう。
1.メルマガの配信日時を見直す
ユーザーがメルマガを開封しやすい時間はBtoB向けやBtoC向けなどで異なるため、誰に送るかを意識してメルマガの配信日時を見直してみましょう。
例えば、ビジネス向けのメルマガは月曜日の午前中に送ったとしても、週明けと言うこともあり忙しくメルマガを開封することが少ない傾向です。その場合は、メールをチェックする時間帯となる休憩後や出社後が開封されやすくなります。
また他の傾向として、専業主婦は自分の時間帯が取りやすい午後2〜3時頃がメルマガの開封率が高い傾向です。このように、どのペルソナを中心に生活時間に合わせて送るかを決めることがメルマガ開封率を高められるポイントです。
2.顧客属性や行動などで分類する
メルマガを定期配信しているユーザー層は異なるため、顧客属性や行動などで分類し、ユーザーに合わせた内容を配信することが重要です。顧客属性として「既存顧客」「失注顧客」「まだまだ客」に分けられます。
「既存顧客」は継続的に製品やサービスを利用しているため、定期的に新しい製品やセールなどの配信を行います。
「失注顧客」は他の製品と比較している可能性があるため、自社の製品を再検討してもらうために製品活用事例などのメルマガが有効的です。
「まだまだ客」に対しては、自社の製品を知ってもらうためにメディアの配信やセミナーのお知らせを送るなど、内容を分類して配信してみましょう。
3.迷惑メール判定を回避する
迷惑メール判定を回避することは、メルマガ開封率を高めるために欠かせません。GoogleやYahoo!などのメールツールでは迷惑メールフィルタがかけられており、メールを送ったにもかかわらずユーザー側では迷惑メールとして振り分けられている可能性があります。
それにより、ユーザーが迷惑メールをチェックしない限りメルマガを開封することはありません。
スパムメールと認識されないようにするためには、頻繁に送信エラーを起こさないこと、過剰に読者の興味を引く内容担っていないか、「!」「?」といったカジュアルなものになっていないかが重要です。
しっかりと定期的にメルマガをチェックし、スパムメールになっていないかを確認してみましょう。
4.読者にとって魅力的な件名・タイトルをつける
最初にユーザーが目にするメルマガの内容はメールのタイトルなので、読者にとって魅力的な件名とタイトルをつけることは重要です。メルマガがユーザーの第一印象に残らないと開封してもらえない可能性があります。
タイトルのポイントとして、数値的な見出しや好奇心が得られるもの、ペルソナがユーザーと同じであるとメルマガがチェックされやすくなります。もし魅力的なタイトルの案がない場合は、他のメルマガをチェックしてみることもひとつの方法です。
5.Fromアドレスに送信者名を含める
メルマガの送信先元を設定していないとメールアドレスが表示されるため、どこからのメールかがわかりやすいようにFromアドレスに送信者名を含めましょう。Fromアドレスにユーザーが知っている名前をみるだけでメルマガを開封しやすくなり、社名とサービス名に親しみを持ってもらえます。
また、社名ではなく担当者の名前を記入するのもひとつの方法です。担当者名とメルマガの内容から社名がわかると、より一層親しみを持ってもらえます。
6.緊急性や希少性を伝える
ユーザーに緊急性や希少性を伝えることは、メルマガの内容に好奇心を抱いてもらえるチャンスです。例えば、製品のセール期間が「9月中は割引価格」より「本日限定割引価格」と書かれていると、ユーザーの購買意欲を高められます。
マーケティング部門としっかりコミュニケーションをとりながら、ユーザーにメルマガを開封させられる内容をタイトルに盛り込むようにしてみましょう。
メルマガの開封率を測定できる3つのツール
メルマガ開封率を測定できる3つのツールは以下のものがあります。
- アクセス解析ツール
- メルマガ配信ツール
- MAツール
メルマガ開封率を計算する際に計算式に数値を代入して調べる方法もありますが、より正確に計測するためにはツールを使うことがおすすめです。それぞれのツールの特徴に合わせて、自分が必要なものを利用してみましょう。
1.アクセス解析ツール
アクセス解析ツールはメルマガ開封率に加えて、コンバージョン率やクリック率などが調べられる便利なツールです。身近なものではGoogleアナリティクスが当てはまります。
Googleアナリティクスに登録してもメルマガ開封率はわからないため、「イベント」機能を利用することが必要です。計測用の画像をいれたHTMLのメルマガがユーザーに届いた数と開封数で計測します。
2.メルマガ配信ツール
メルマガ配信ツールはメルマガの作成から配信、効果測定までの一連の流れができるツールです。HTMLの知識がなくてもプロのようなメルマガのデザインに仕上げられること、テンプレートを利用して簡単に作成できることが特徴的です。
メルマガ配信に特化していることから、メルマガ開封率やクリック率などメールマーケティングに必要な指標について調べられます。そのため、メルマガ配信に力を入れたい人にはオススメのツールです。
3.MAツール
MAツール(マーケティングオートメーションツール)は登録した顧客情報をもとに、マーケティングの自動化を図るツールです。顧客に関するシナリオを作ることで、メルマガの自動配信を設定できます。
Webサイトに訪問したユーザーにおけるサイト内での行動や問い合わせ内容、資料請求などをシステム内で管理可能です。
また、メルマガ配信と連携することで、メルマガから個人の特定できるようになります。そのため、MAツールはユーザーのアクセス分析から個人に応じた対策で、メルマガ開封率を向上させられます。
メルマガの開封率でよくある3つの質問
メルマガ開封率でよくある3つの質問は以下のものが挙げられます。
- メルマガ開封率の高い業界はありますか?
- メルマガの開封率を効率的に改善する方法はありますか?
- 正確に開封率を測れない場合もありますか?
メルマガ開封率を初めて行う人には、疑問に感じたり気になることがあったりすることがあると思います。そのような悩みからよくあるものについて以下に回答していきます。
質問1.メルマガ開封率の高い業界はありますか?
GetResponseというサイトでは、業種ごとにメルマガ開封率がまとめられています。国ごとでメルマガ開封率は異なるため日本と少し結果が異なりますが、メルマガ開封率の高い業種上位5は以下の通りです。
業種 | メルマガ開封率 |
飲食店 | 32.04% |
非営利団体 | 31.73% |
自動車 | 30.87% |
不動産 | 28.57% |
芸術・エンターテイメント | 28.08% |
(2023年3月28日現在)
メルマガ開封率は業種ごとで大きく異なるため、自分の業種と同じものを比較してみましょう。メルマガ開封率はターゲットやコンテンツ内容、セールス時期によって異なるため、あくまで参考程度にしてください。
質問2.メルマガの開封率を効率的に改善する方法はありますか?
メルマガを分析・解析しても正解がどれかはわからないため、長期的に様々な方法を試して効果的なものを探すことが必要です。
この実施時間を少しでも減らすために有効的なものが、ABテストです。ABテストは2つの施策を同時に行い比較できるため、どちらが効果的かを測れます。
例えば、同じメルマガを午前と午後に分けて配信し、どちらの開封率が高かったかを比較できます。ABテストを実施するためにはABテストが機能に含まれているメール配信システムが必要です。
質問3.正確に開封率を測れない場合もありますか?
ユーザーのメール受信設定次第では、正確に開封率を測れない可能性があります。
例えば、ユーザーのメールシステムが画像の読み込みを禁止に設定していたり、HTMLメールの受信を拒否していたりする場合は、それぞれの正確な数値が得られません。そのため、メルマガ開封率は実際の結果より高くなっている傾向があると言われています。
まとめ
メルマガ開封率に対応したことがないという人に向けて、どのように計測できるのか、開封率を高めるために何ができるのかを紹介しました。メルマガはコンバージョンや集客において重要な要素のひとつなので、しっかりと分析、対策することでマーケティングに効果的な成果が得られます。
今までメルマガの開封率を確認したことがなかったという人は、一度どれほどのユーザーがメルマガを開封しているのかを確認してみましょう