CVR SEOとは?計算式・平均・言葉の意味を徹底解説!

CVR SEOとは?計算式・平均・言葉の意味を徹底解説!

この記事の監修者

粟飯原匠 |プロデューサー

マーケティングを得意とするホームページ制作会社PENGINの代表。教育系スタートアップで新規事業開発を経験し、独立後は上場企業やレガシー産業のホームページ制作・SEO対策・CVR改善の支援を行うPENGINを創業。「ワクワクする。ワクワクさせる。」を理念に掲げてコツコツと頑張っています。

CVR(コンバージョン率)やSEO(検索エンジン最適化)は、Webマーケティングにおいて基本的な用語です。

言葉の意味を理解することでその重要性やWebサイトにおける改善点の探し方が見えてきます。

本記事では、それぞれの言葉の意味やCVRの計算方法、CVRとSEOとの関連性について解説します。

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CVRやSEOの言葉の意味

CVRとSEOについて、Webサイトを効率的に運用するためには、それぞれの言葉の意味を正しく理解する必要があります。

ここでは、それぞれの言葉の意味や、その他関連するマーケティング用語について解説します。

CVRとは

CVRは「Conversion Rate」の略で、Webサイトやアプリなどのオンライン上で、訪問者(ユーザー)がどれだけ目標とする行動(コンバージョン)を達成したかを示す割合です。

CVRからは、以下のようなことがわかります。

  • どの程度マーケティング効果を発揮しているか
  • コンバージョンに結びつきやすいターゲットユーザーをどれだけ集められているか
  • Web広告におけるコストパフォーマンスに問題はないか

CVRの基盤となるコンバージョン(CV)は、Webサイトやビジネスの種類によって異なります。以下がその一例です。

Webサイトの種類コンバージョン(CV)の例
ECサイト商品の購入
資料請求サイト資料のダウンロード
サービス紹介サイト問い合わせ
会員制サイト会員登録

Webサイトに多くの訪問者を集めても、上記のようなコンバージョン(CV)につながらなければ、成果に結びつきません。

成果を最大限に発揮するためには、CVRの改善がポイントとなります。

SEOとは

SEOは「Search Engine Optimization(サーチエンジンオプティマイゼーション)」の略称で、日本語では「検索エンジン最適化」と表現されます。

GoogleやYahoo!などの検索エンジンにおいて、自身のWebサイトを検索結果の上位に表示させるための取り組みを指す言葉です。

検索結果で上位に表示されると、多くの人がサイトを訪問するようになり、アクセス数の増加につながります。

CVRを改善する施策の一つが、SEOだと覚えておきましょう。

出典:Google検索セントラル

その他のマーケティング用語

マーケティングには、CVRやSEOのように3文字の略称が多く使用されます。

以下に、代表的な用語を簡単に紹介するので、参考にしてください。

マーケティング用語意味
ROI(Return on Investment)投資収益率:投資に対してどれだけの利益を得られたかを測る指標
KPI(Key Performance Indicator)重要業績評価指標:目標達成の進捗を測定するための指標
CRM(Customer Relationship Management)顧客関係管理:顧客との関係を強化するための手法やシステム
CTR(Click Through Rate)クリック率:広告やリンクが表示され、クリックされた割合
SEM(Search Engine Marketing)検索エンジンマーケティング:検索エンジンを活用したマーケティング活動全般
CAC(Customer Acquisition Cost)顧客獲得単価:新規顧客を獲得するためにかかったコスト
LTV(Life Time Value)顧客生涯価:1人の顧客が生涯にわたりもたらす収益
CTA(Call To Action)行動喚起:訪問者に具体的なアクションを促すための要素

このような用語を理解しておくと、Webサイトの成果を最大化するために、より効率的なマーケティング施策を設計できます。

CVRの計算式と考え方

CVRを効果的に改善するためには、自社の目標や業界平均値などのデータを参考にCVRを設定し、それに基づいて施策を実行する必要があります。

ここでは、CVRの計算式と考え方について見ていきましょう。

CVRの計算式

CVR(コンバージョン率)は、「コンバージョン数 ÷ セッション数 × 100(%)」で算出できます。

よりわかりやすく解説すると、商品購入数(資料ダウンロード数など)÷ 訪問数 × 100という計算式です。

たとえば、1,000回の訪問があり、そのうち50回の購入(コンバージョン)が発生した場合、CVRは次のように計算されます。

50 ÷ 1,000 × 100 = 5%

この場合、CVRは5%です。

Google Analyticsなどのアクセス解析ツールを使えば、流入元別やランディングページ別にCVRを確認できます。

以下の記事で、Google Analyticsの設定方法などを詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

【初心者向け】Googleアナリティクスとは?設定までのステップや効率的に使うためのコツをわかりやすく解説

CVRの考え方

CVRは、コンバージョンを増やすために分析する指標です。

訪問者が多くてもWebサイトに訪れるだけで離脱されてしまうと、目標とするコンバージョンにはつながりません。

この場合、Webサイトの導線を見直したり、CTAをわかりやすく設置したり工夫を講じてコンバージョン数を増やす必要があります。

そもそも訪問者数が少ない場合は、SEOやSNS運用でアクセス数を増やす施策が有効です。

このように、コンバージョン数を増加させるためには、現状のCVRを計測・分析し、適切な改善が必要になります。

CVRの業界別・業種別の平均値

業界別・業種別のCVRの平均値は以下の通りです。

業界平均CVR(検索)
出会い・個人向けサービス9.64%
法務関連6.98%
一般消費者サービス6.64%
自動車関連6.03%
雇用・求人サービス5.13%
金融・保険5.10%
旅行・宿泊サービス3.55%
教育関連3.39%
産業関連サービス3.37%
健康・医療関連3.36%
企業向けサービス(BtoB)3.04%
テクノロジー関連2.92%
電子商取引(EC)2.81%
家庭用品関連2.70%
不動産関連2.47%
擁護団体・非営利組織1.96%
出典:WordStream

上記を見てわかるように、CVRは業界ごとに差が大きくばらつきもあります。

成約までのハードルの低さや、自身の生活における重要度の高さなど、さまざな要因でCVRは変わります。

ユーザーニーズと取り扱う商材との関連性などについて、上記の業界平均値が参考になりますので、自社のCVRが業界内平均と比較してどうなのか評価してみるのもよいでしょう。

CVRが低い原因を特定するための分析方法

CVRが低い原因を見つけるために、Google Analyticsなどのアクセス解析ツールを活用するのもオススメです。

まずは、CVRが低い理由として、考えられる具体的な原因を探ります。

たとえば、以下のような原因が考えられるでしょう。

原因具体例
ターゲットキーワードとコンテンツとのミスマッチ検索キーワードに関連のない情報を提供しているなど
ユーザビリティの悪さスマホで操作がしづらい、リンクがクリックしにくい
ランディングページの設計ミス広告で訴求した内容がLPに記載されていない
導線の不備カートへのボタンがわかりにくい、問い合わせリンクが隠れている
使いにくいフォーム入力項目が多い、エラー表示が不明瞭
決済方法の不足電子マネーや銀行振込が使えない、対応カードが限定されている

上記の原因をさらに分析する際に役立つのが、アクセス解析ツールです。

Google Analyticsでは、以下のような項目を分析できます。

  • 現在の訪問者数や、どのページを閲覧しているのかなどのユーザー行動
  • 訪問者の年齢や性別、興味関心などの基本情報
  • 訪問者の流入経路
  • サイト内での行動パターン(直帰率など)
  • コンバージョンの達成状況

Google Analyticsを使えば、上記のようなデータを活用しながらWebサイトの改善点を特定し、効率的に施策の計画ができます。

以下の記事でも、CVRを改善するための10の施策を具体的に紹介しているので、あわせて参考にしてください。

【2024年最新】CVRを改善するための10の方法|改善に成功した企業事例や役立つツールを徹底解説!

SEOでCVRを改善する具体的な施策

CVRを改善する施策のひとつに、SEOを強化する方法があります。

WordStreamの調査結果によると、ディスプレイ(広告)における全産業CVR平均値は0.77%だった一方で、自然検索(SEO)におけるCVR平均値は3.75%と高い結果となりました。(参考:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry

この結果からも、CVR改善においてSEOは、切り離せない重要な施策だとわかるでしょう。

SEOでCVRを改善する具体的な施策は以下の通りです。

  • キーワードとコンテンツのマッチング
  • 内部リンクと導線設計の最適化
  • モバイルフレンドリー対応
  • ページ表示速度の改善
  • E-A-T(専門性・権威性・信頼性)の向上

以下でそれぞれの内容を詳しく解説します。

キーワードとコンテンツのマッチング

キーワードとコンテンツを適切に一致させることは、SEOの基本です。

検索意図を正確に反映したコンテンツを提供すれば、訪問者が求めている情報に応えCVRを向上できます。

具体的な手順は次の通りです。

  1. Googleキーワードプランナーなどのツールを活用し、検索ボリュームが高くターゲットユーザーに関連性の高いキーワードを選定する
  2. 選定したキーワードをページタイトルや見出し(H1、H2など)本文へ自然に盛り込み、検索意図を正確に反映した内容にする

キーワードとコンテンツがマッチすると、検索結果からの流入が増えるだけでなく、訪問者の満足度が高まりCVRの向上が期待できます。

内部リンクと導線設計の最適化

内部リンクは、サイト内の関連ページに素早くアクセスできるようにするための重要な要素です。

適切な内部リンクの配置と導線の設計により、UX(訪問者が感じる使いやすさや感動など)を向上させるとともに、CVRの向上を目指せます。

導線設計の具体的な手順は以下の通りです。

  1. 関連性の高いページ間にリンクを設定し、ユーザーが求める情報へすぐにアクセスできるようにする
  2. ヒートマップツールを活用して、ユーザーがどこでクリックし、どこで離脱しているかを確認する
  3. ユーザーが行動を起こしやすい箇所にリンクを配置し、見やすいテキストやボタンを使用してクリックを促す

内部リンクが適切に設計されることで、ユーザーは必要な情報にストレスなくアクセスでき、サイト内の回遊率が向上します。

結果として、コンバージョンにつながる可能性が高まるでしょう。

モバイルフレンドリー対応

モバイルフレンドリー対応とは、スマートフォンやタブレットからのアクセスに配慮したサイトデザインにすることです。

デバイスの画面サイズにあわせて適切に表示されるよう調整すれば、ユーザー体験を向上させるだけでなく、SEOの観点でも大きな効果があります。

具体的には以下3つのポイントをチェックしましょう。

  1. レスポンシブデザイン(あらゆるデバイスの画面に自動で対応する設計)を導入する
  2. ボタンやリンクを適切なサイズにし、タップミスを防止する
  3. 画像の圧縮や不要なスクリプトを削除し、読み込み時間を短縮する

適切なモバイル対応をすれば、スマートフォンやタブレットからの訪問者がストレスなく閲覧でき、直帰率の低下とCVRの向上が期待できます。

Googleはモバイルフレンドリーなサイトを高く評価する傾向にあるため、モバイルフレンドリー対応は、SEOにもプラスの影響を与える施策のひとつです。

出典:Google検索セントラル

ページ表示速度の改善

ページの読み込み速度が遅いと、ユーザーの離脱率が上昇し、CVR(コンバージョン率)の低下を招くため、速度の向上は重要な施策です。

とくにモバイル環境では高速なページ表示が求められます。

具体的な改善方法は、以下を参考にしてください。

  • Google PageSpeed Insightsなどのツールを使用して、読み込み速度における表化を可視化する
  • サイト内で使用している画像サイズの軽量化ツールを使用してサイトサイズを軽くする
  • キャッシュ(ブラウザに一部データを保存する機能)機能を活用し、再読み込みの負担を軽減することで読み込み速度を改善する
  • 使われていないCSSやJavaScriptを削除し、ファイルサイズを軽量化する

PageSpeed Insightsでは、Webページの表示速度における対策状況を0~100の範囲でスコア化しています。

中にはPageSpeed Insightsの点数を「=サイトスピードの評価」と勘違いしている方もいらっしゃいますが、それは間違っています。

あくまで読み込み速度の観点で、どの程度対策できているかのスコアリングですので、点数と実際の読み込み速度が連動しているわけではありません。(点数が低くとも、快適に読み込めるWebページは多く存在しています)

ただ、サイト改善をする上では参考になる指標であることには変わりありませんので、点数を上げる努力はしたほうがよいでしょう。

合格点の参考値は、モバイルで70点、デスクトップで90点程度です。

あまりにも読み込みが遅いページはSEO的にも悪影響が生じますので、スピードが遅いと気になる方はPageSpeed Insightsを活用してみるとよいでしょう。

E-A-T(専門性・権威性・信頼性)の向上

E-A-Tとは、以下の頭文字をとった用語です。

  • Expertise(専門性)
  • Authoritativeness(権威性)
  • Trustworthiness(信頼性)

専門家による執筆や信頼できる情報源から引用した情報は、検索エンジンからも評価されます。

具体的には、以下の対策が有効です。

  • 業界の専門家や資格を持つ人物によるコンテンツ作成で信頼性を向上させる
  • 公的機関や著名な機関からのデータや情報を引用し、内容の裏付けを強化する
  • サイト運営者や執筆者のプロフィールを公開し、専門性や実績を示す

E-A-T自体は直接のランキング要因ではありませんが、Googleのシステムは、この要素を重視して優れたコンテンツを特定し検索結果に反映させています。

信頼性のあるWebサイトを構築すれば、検索順位が上がるだけでなく、訪問者も安心して利用できるようになりCVRの改善にもつながるでしょう。

このようにSEOでCVRを改善する方法はさまざまですので、ご自身のWebサイトに最適な改善策を見つけてください。

出典:Google検索セントラル

まとめ

CVRは、訪問者のうちどれだけの割合が目標の行動(購入や問い合わせなど)を達成したかを示す重要な指標です。一方、SEOは検索エンジンを通じた集客を増やす、集客施策のひとつです。

検索流入をしてくるユーザーのCVR向上には、SEO施策を通じて検索意図に応じたコンテンツを提供することがポイントです。

SEOを適切に活用すれば、ターゲットユーザーにリーチしやすくなり、CVR改善につながる可能性が高まるでしょう。

ぜひ、この記事で紹介したSEOの知識と方法を活用して、CVRを高めてください。

ご相談・お問い合わせフォーム – 株式会社PENGIN