コーポレートサイトにSEO対策を実施する5つのステップ|メリットや注意点も詳しく解説

コーポレートサイトにSEO対策を実施する5つのステップ|メリットや注意点も詳しく解説

この記事の監修者

粟飯原匠 |プロデューサー

マーケティングを得意とするホームページ制作会社PENGINの代表。教育系スタートアップで新規事業開発を経験し、独立後は上場企業やレガシー産業のホームページ制作・SEO対策・CVR改善の支援を行うPENGINを創業。「ワクワクする。ワクワクさせる。」を理念に掲げてコツコツと頑張っています。

「SEO対策が複雑で実践方法がわからない」「コーポレートサイトにコンテンツは必要?」などの疑問がある方もいるのではないでしょうか。

コーポレートサイトにただコンテンツを掲載するだけでは、SEO対策にはなりません。この記事では、コーポレートサイトにおけるSEO対策実施の5ステップや、メリット、注意点などを解説しています。

コーポレートサイトのSEO対策に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

SEOの最新トレンドと基本的要素

SEOの最新トレンドと基本的要素は「ユーザー体験の向上がポイント」と「SEO対策を検討するうえで重要となる5つの要素」の2つあります。

それぞれ詳しく解説します。

ユーザー体験の向上がポイント

現代のSEO戦略では、ユーザー体験の向上が極めて重要です。Googleは訪問者の滞在時間やページの読み込み速度など、ユーザー体験を重視したランキング基準を設定しています。これは、ユーザーに最適な情報を提供し、満足度の高いWebサイトを推奨するためです。

Webサイトの読み込み速度はユーザーの満足度に直結し、SEOで重要なファクターです。読み込み速度が遅いと訪問者の不満を招き、離脱率が高まります。速度改善には、画像圧縮やスクリプトの最適化、キャッシュの活用などが効果的です。

また、スマートフォンやタブレットの利用が増えるなか、モバイルフレンドリーなデザインの重要性が高まっています。Googleはモバイルファーストインデックスを採用し、モバイルでの優れた利用体験を提供しているサイトを優先して評価します。

サイトの使いやすさと情報へのアクセス容易性は、訪問者に良好な体験を提供するために不可欠です。そして高品質で関連性のあるコンテンツは、ユーザーが求める価値ある情報を提供し、サイト滞在時間の延長やリピート訪問を促します。

Googleはこれらを評価し、ユーザーにとって価値のあるサイトを高くランク付けするため、ユーザー体験の向上はSEO対策に取り組むうえで欠かせない要素となっています。

SEO対策を検討するうえで重要となる5つの要素

SEO対策を考慮する際に注目すべき重要な要素は、以下の5つです。

  • モバイルファーストインデックス
  • コアウェブバイタル
  • E-E-A-T(専門性、権威性、信頼性)
  • ビジュアルコンテンツ
  • AI(検索ランキングシステム)

近年、モバイルデバイスからの検索が増加しているため、Webサイトはモバイルフレンドリーである必要があります。GoogleはモバイルバージョンのWebサイトを検索ランキングの基準としています。

またコアウェブバイタルは、Webページの読み込み速度、インタラクティブ性、視覚的安定性を評価する指標です。2023年からGoogleはこれをランキングの重要な要因としています。

ほかにもGoogleはコンテンツの専門性、権威性、信頼性を重視しています。高品質なコンテンツを提供することでサイトの信頼性を高め、検索結果での評価を改善可能です。これには、正確な情報提供と専門的知見の明示が含まれます。

加えて、ビジュアルコンテンツの重要性も増しており、適切な画像やビデオはユーザーの関心を引き、サイトへの訪問時間を延ばせます。Googleは画像検索の結果を強化しており、視覚コンテンツの最適化がSEOに有利です。

最後に、AI(検索ランキングシステム)も重要な要素です。GoogleはAI技術を利用して検索アルゴリズムを強化しています。MUMやBERTのようなモデルは、言語のニュアンスを理解し、より関連性の高い検索結果を提供するために開発されました。これらの技術を理解し、コンテンツを最適化することが、検索ランキングを改善する鍵となります。

上記5つの要素を適切に管理することで、Webサイトの検索エンジンでの可視性を高め、より多くの訪問者を引きつけられます。

コーポレートサイトにSEO対策する3つのメリット

コーポレートサイトにSEO対策するメリットは、以下の3つです。

  • 長期的な集客が見込める
  • 低コストで実施できる
  • ターゲット顧客へ効果的にアプローチできる

それぞれ解説します。

1.長期的な集客が見込める

Web広告やSNS広告は、配信を始めてからすぐに効果を得られます。しかし、広告の配信を停止すると広告の掲載が止まってしまうので、ユーザーの流入自体も途絶える点がデメリットです。

一方でSEOは成果が出ると、競合サイトが自社よりも良質なコンテンツを作成したり、検索エンジンのアルゴリズムを変更しない限り、大きな順位変動は起こりづらい傾向があります。中長期的に検索上位に表示できれば、その間は安定的な集客が見込めます。

ただし、コンテンツの情報が古くなると徐々に検索順位が下がる可能性があるため、定期的にリライトして最新の情報を発信しましょう。

2.低コストで実施できる

コーポレートサイトへのアクセス数を増やすため、リスティング広告やSNS広告を利用する場合もあります。ただし、リスティング広告は1回クリックされるごとに費用が発生してしまいます。TwitterやFacebookなどのSNS広告も、クリック数やインプレッション数に応じて広告費がかかる点がデメリットです。

一方でSEO対策を行ったサイトは、掲載料やクリックに応じた費用は発生しません。いくらクリックされても費用がかからないため、Web広告・SNS広告よりも低コストで始められます。

ただし、SEO対策を行う場合は専門的な知識やコンテンツを作成する労力がかかるため「SEOに精通した人材の採用」や「コンテンツ制作者の確保」などが必要になります。内製できない場合は外注費が発生するため、完全に無料というわけではないことに注意しましょう。

3.ターゲット顧客へ効果的にアプローチできる

SEOでは、コンテンツによっては潜在顧客へのリーチができます。潜在顧客とは、潜在的には悩みを持っていながら、表面的に検索などの行動には表れていないユーザーを指します。自身のニーズや課題を認識してないものの、訴求内容を工夫すれば顕在顧客になる可能性があります。

たとえば、「iPhone 機種」で検索しているユーザーの場合、iPhoneの機種の違いや種類を知ることが目的であり、購入するかどうかは検討途中です。ただし、コンテンツの内容によってiPhoneの魅力を伝え、検索ユーザーのニーズに合った機種を紹介できれば、iPhoneを購入する可能性が高まります。

このように、検索時点では購入の意思がないが、購入する可能性がある層にアプローチできるのがSEOの魅力です。

SEO対策を実施する5ステップ

SEO対策を実施するステップは、以下の5つです。

  1. ターゲットと目的の明確化
  2. キーワード選定
  3. コンテンツ作成
  4. アクセス解析
  5. コンテンツの定期的な更新

それぞれ解説します。

1.ターゲットと目的の明確化

コーポレートサイトを成功させるためには、ターゲットと目的を明確にすることが不可欠です。ターゲットを設定する際には「サイトが誰に価値を提供するか」を決定し、ペルソナを作成します。

ペルソナは、年齢や性別といった基本的な属性情報だけでなく、職業やライフスタイル、直面している問題やニーズについても具体的に定義する必要があります。たとえば、「30代の共働き夫婦で、子育てに悩みを抱えている」といったように、ターゲットの特徴を詳細に設定します。

また、SEOを利用したコーポレートサイトの目的は、単に検索順位を上げることだけでなく、アクセス数の増加や「顧客獲得」をはじめとした具体的な成果です。

目的を設定する際は、「月間10万PVを達成し、問い合わせを月100件獲得する」など、数値化された目標に絞り込むことで、サイト全体のコンテンツが目的に沿ったものになります。これにより、ユーザーにとって価値のある情報源となり、SEOの成果を最大化して、より多くの訪問者を惹きつけることが可能となります。

2.キーワード選定

サイトの訪問者増加には、適切なキーワードの選定が欠かせません。ユーザーは自分の課題を解決する情報を検索エンジンで見つけようとします。効果的なキーワードを選定することで、訪問者のニーズに応じた価値あるコンテンツを提供し、サイトへの集客を促進できます。

たとえば、金融関連のサイトであれば「資産運用」「投資信託」「つみたてNISA」といったキーワードが適しています。これらのキーワードは、サイトの対象とするペルソナが関心を持つ可能性の高いテーマであることが理由です。また、ユーザーが抱える「どのように資産を増やせばよいか」「投資信託の選び方は?」といった悩みに応える記事を作成できます。

キーワードの選定には、検索ボリュームの大きさも重要な指標です。しかし、高い検索ボリュームを持つキーワードは競合も多く、上位表示の難易度が高まります。そのため「Googleキーワードプランナー」や「ラッコキーワード」などのツールを用いて検索トレンドを把握し、ターゲットユーザーの検索行動に基づいた最適なキーワードを見極める必要があります。

3.コンテンツ作成

選ばれたキーワードをもとに、それぞれのキーワードに対応するコンテンツを作成します。理想的には1キーワードごとに1コンテンツを割り当てることで、コンテンツとキーワードの関連性を高め、検索結果において有利に立つことが可能です。これにより、SEOの成果を最大化できます。

コンテンツは、ユーザーが直面している問題を理解し、それを解決できる内容を心掛けましょう。たとえば、商品・サービスの紹介ページでは、ユーザーの課題解決につながる具体的なメリットや導入事例を示すことが効果的です。お客様の声を掲載することで、信頼性も高まります。

コーポレートサイトにおいて重要なコンテンツは、以下のとおりです。

  • 会社概要
  • 商品・サービス紹介
  • 導入事例
  • お客様の声
  • お悩み解決コンテンツ

また、サイト内で関連ページへのアクセスを容易にする内部リンクの設置も重要です。内部リンクを適切に配置することで、ユーザーが必要とする情報へ迅速にアクセスできるようになります。これにより、サイトの利便性と評価が向上し、SEO効果も高まるでしょう。

4.アクセス解析

Webサイトのアクセス解析は、ユーザーの訪問ルートや各ページの閲覧時間を明らかにし、提供されたコンテンツが目標を達成しているかを評価する重要な手段です。

たとえば、ページビュー数が期待に達していない場合、対象読者の関心をより深く理解する必要があります。そのために、以下のような方法が効果的です。

  • 市場調査を行い、読者のニーズを把握する
  • ニーズに合わせて既存コンテンツの内容を強化する
  • ニーズに合った新しいコンテンツを作成する

アクセス解析には「Googleアナリティクス」や「Google Search Console」など、Googleが提供する無料のツールが役立ちます。これらのツールを活用することで、サイトの課題を発見し、改善につなげられます。

5.コンテンツの定期的な更新

Webコンテンツは時間が経過すると情報が古くなり、不正確な情報をユーザーに提供してしまうリスクが生じます。

ユーザーは常に最新の情報を求めており、とくにコーポレートサイトでは定期的な確認と更新が求められます。たとえば、サービスのアップデートがあった場合は、変更点を速やかにユーザーに伝えることが重要です。

また、時間の経過と共にアクセス数や検索キーワードの変動に応じたコンテンツの更新も大切です。保有するキーワードの範囲を広げたり、競合サイトとの比較から不足している情報を補完したりすることが、コンテンツの魅力を維持するためには欠かせません。

具体的には、以下のような更新を定期的に行うことをおすすめします。

  • 情報の正確性をチェックし、古い情報は削除または修正する
  • ユーザーのニーズや検索キーワードの変化に合わせて、新しい情報を追加する
  • 競合サイトを分析し、自社サイトに不足している情報を補う
  • アクセス解析データを活用し、人気のあるコンテンツを強化する

定期的なコンテンツの更新は手間がかかるものの、ユーザーに価値ある情報を提供し続けることで、サイトへの信頼度とエンゲージメントを高められます。コンテンツ更新を習慣化し、常に最新で魅力的な情報を発信していきましょう。

コーポレートサイトに有効な7つのSEO対策

コーポレートサイトに有効なSEO対策は、以下の7つです。

  1. キーワードリサーチを徹底する
  2. 内部対策の最適化を図る
  3. 外部対策を強化する
  4. ページ表示速度の改善
  5. 構造化データのマークアップ
  6. SSL化(https化)
  7. モバイルフレンドリーな設計

それぞれ解説します。

1. キーワードリサーチを徹底する

キーワードリサーチはSEO戦略の基本であり、適切な方法で行うことが重要です。ここでは、キーワードリサーチを段階的に進める3つのステップを紹介します。

最初に、ターゲットとなるユーザーがどのようなキーワードを検索しやすいかを探ります。たとえば、コスメ関連のサイトなら「化粧品」といった大枠のキーワードと、「プチプラ」「パーソナルカラー」などの具体的なキーワードの両方をリストアップすることから始めましょう。

次に、大枠のキーワードをリストアップします。大枠のキーワードとは、サイト全体のテーマや主題を反映したキーワードです。これらはサイトの基本的な方向性を定義し、広い範囲での集客を目指します。

最後に、大枠のキーワードを基に、より詳細で具体的なキーワードを特定します。これはメインキーワードと併せてよく検索される内容を指し、ユーザーのニーズを具体的に捉えるために重要です。

この段階的なリサーチにより、サイトや記事の方針を明確にし、目的に合ったコンテンツ制作が可能となります。各段階でのキーワードの発見と選定は、ユーザーが実際に求めている情報に基づいて検索結果で上位に表示されるために欠かせません。

2.内部対策の最適化を図る

内部対策は、コンテンツ、HTML、サイトアーキテクチャの3つの主要な分野に分けられます。それぞれの分野を詳しく解説します。

まず、コンテンツはサイトの核心部分です。以下の要素に注意を払う必要があります。

要素内容効果
的確なキーワード選定SEOに最適なキーワードを用いる検索エンジンとユーザー双方に価値ある情報を提供する
ユーザー向けのライティング読みやすく、関連性の高い内容を提供する訪問者のエンゲージメントを高める
十分なボリューム内容の充実を図る詳細な情報提供を心掛けて優良なコンテンツにする
オリジナルでユニークな情報独自性のあるコンテンツ訪問者の関心を引く
良質な外部リンク信頼できるサイトへのリンクを含める情報源としての信頼性を高める

次に、HTMLです、Webサイトの基盤であり、検索エンジンがコンテンツを適切に解析できるようにすることが重要です。

タグ内容効果
タイトルタグ(title)ページの内容を簡潔に表現検索結果でのクリック率を高める
見出しタグ(h1、h2など)コンテンツを構造化する検索エンジンに理解されやすくなる
メタタグ(description、 keywords)ページの要約とキーワードを明示するSEOに寄与する
画像のalt属性画像の内容をテキストで説明するSEOに寄与する
構造化データ検索エンジンがコンテンツの文脈を理解しやすくなる

サイトアーキテクチャ(サイトの基盤と構造)は、以下のポイントを中心に考えましょう。

  • ページのURL(クリーンで理解しやすいURL構造)
  • 内部リンク(情報のアクセスを容易にし、サイト内でのナビゲーションを支援)
  • ページエクスペリエンス(ロード速度やインタラクティブ性を最適化)

以上の3つの分野を適切に最適化することで、検索エンジンからの評価を高め、SEO効果の向上につながります。

3.外部対策を強化する

外部対策において、バックリンクはWebサイトの権威を築く上で最も影響力のある要素のひとつですバックリンクとは、外部のサイトが自社のドメインにリンクを張ることを指します。

良質なバックリンクの獲得により、検索エンジンに対してサイトが信頼できる情報源であると認識され、SEOランキングが向上します。リンクしている外部サイトの数が多いほど評価される一方で、外部サイトが高いドメインオーソリティを持つことも重要です。

たとえば、BBCや大手専門メディアからのリンクは、小規模やマイナーなブログサイトからのリンクよりもはるかに価値があります。また、多様なソースからのリンクを獲得することで、サイトの信頼性はさらに高まります。

バックリンクの獲得方法には、さまざまな手段があります。たとえば、ほかのブログやWebサイトで自社のサイトが紹介されることで、自サイトへのリンクを得られます。また、プレスリリースやシェアされやすいビジュアルコンテンツを作成することも有効な方法のひとつです。

ドメインオーソリティは、自社のWebサイトが検索エンジンにどれだけ信頼されているかを示すスコアです。このスコアは0から100までの範囲で評価され、高ければ高いほどよいとされます。バックリンクの質と量を増やすことが、ドメインオーソリティ向上につながります。

4.ページ表示速度の改善

Googleは2018年より、ページ表示速度を検索ランキングの重要な要因として取り入れています。表示速度が遅いページはユーザー体験に悪影響を与え、結果として検索エンジンの評価が下がるので注意しましょう。

具体的には、ページの表示速度が1秒から3秒に増加すると直帰率が32%増加し、1秒から5秒に増加すると直帰率が90%に跳ね上がるとされています。したがって、コーポレートサイトの速度が遅ければ、その影響は計り知れません。

ページの表示速度を改善するための具体策は以下のとおりです。

施策改善内容
CSSやJavaScriptの最適化コードを簡素化し、非効率的な記述を排除する
画像の圧縮ファイルサイズを小さくしてロード時間を短縮
キャッシュの利用頻繁にアクセスされるデータをキャッシュに保存し、サーバーへの負荷を減ラス
スクリプトの遅延読み込みavaScriptやjQueryなどの重いスクリプトをページの最後に読み込ませることで、初期表示の速度を向上させる

Googleが提供する「PageSpeed Insights」ツールを用いて自サイトの表示速度を定期的にチェックし、90〜100のスコアを目指しましょう。

参考:Google「Find out how you stack up to new industry benchmarks for mobile page speed

5.構造化データのマークアップ

構造化データのマークアップは、検索エンジンがWebページの内容を正確に解釈するのをサポートします。これにより、Googleはサイトの内容をより詳細に理解し、適切な検索結果を表示することが可能です。

構造化データをマークアップすると、以下のような情報がリッチスニペットとして検索結果に表示されることがあります。

  • パンくずリスト
  • 商品情報
  • よくある質問
  • 写真・画像

上記の要素が検索結果ページに表示されると、目立ち度が増してクリック率の向上につながります。構造化データを導入することは、競合他社との差別化を図り、より多くのトラフィックを獲得するために効果的な手段です。

6.SSL化(https化)

常時SSL化は、インターネット上でのデータ通信を暗号化し、改ざんや盗聴から保護する技術です。Googleも安全なブラウジング環境の提供を推進しており、SSL化(httpからhttpsへの変更)を行うことを推奨しています。

httpsに対応していないサイトはブラウザのアドレスバーに「保護されていない通信」と警告されるため、ユーザーの不信感を招く原因になりかねません。特にコーポレートサイトが「保護されていない通信」と表示される場合、企業の信頼性に疑問を持たれる可能性があります。

そのため、コーポレートサイト全体を常時SSL化することが重要です。SSL化によって、データ通信の安全性が確保され、ユーザーに安心して利用してもらえる環境を整えることができます。また、SSL化はGoogleのSEO評価においてもプラスの影響があるため、検索順位の向上にもつながります。

7.モバイルフレンドリーな設計

GoogleはモバイルフレンドリーなWebサイトを推奨しており、その有無はユーザーの利便性に大きく影響するため、結果として検索順位にも影響します。スマートフォンやタブレットなどのデバイスに最適化されたレスポンシブデザインの導入は、ユーザー体験の向上につながります。

レスポンシブデザインを取り入れることで、どのようなデバイスからアクセスしても内容を適切に表示し、読みやすく操作しやすい状態を保てます。特に、スマートフォンの普及率が高まっているため、モバイル端末からのアクセスに対応することは必須といえます。

モバイルフレンドリーなサイト設計は、顧客だけでなく、投資家や求職者など多様なユーザーがいるコーポレートサイトにとって重要です。サイトのユーザビリティが向上することで、ユーザーの満足度が高まり、サイトに長く滞在してもらえる可能性が高まります。また、Googleなどの検索エンジンからの評価向上も期待できるため、SEO対策としても効果的です。

SEO対策の3つの注意点

SEO対策の注意点は以下の3つです。

  • 効果が出るまでに時間がかかる
  • コピーコンテンツを掲載しない
  • デザイン過重視を回避する

それぞれ解説します。

1.効果が出るまでに時間がかかる

SEOは即効性のある施策ではなく、中長期的な視野で取り組む必要があります。Googleは、サイトの改善やコンテンツの追加後、これらをクロールしてインデックス登録を行います。そして、ほかのサイトと比較して最終的なランキングを決定するため、このプロセスには通常数か月かかります。

しかし、SEOだけに頼るのではなく、Web広告やSNSを活用した複合的なデジタルマーケティング戦略を展開すれば、検索順位が上がる前からトラフィックを増やせます。SEOを継続的に最適化しながら、ほかのチャネルも併用することが重要です。

2.コピーコンテンツを掲載しない

Googleは独自性の高いコンテンツを重視し、サイト内にコピーコンテンツが存在すると評価を下げる可能性があります。重複した内容は検索エンジンからペナルティの対象となり得るため、オリジナリティのある質の高いコンテンツを作成することが必須です。

コンテンツ制作時には、以下の点に注意しましょう。

  • 競合サイトとの差別化を図る
  • 独自の価値や情報を提供する
  • コピーチェックツールを利用してオリジナリティを確認する

コピーチェックツールの活用により、制作したコンテンツがほかのソースと重複していないかを効率的にチェックできるため、コピーコンテンツのリスクを未然に防ぐことが可能です。

3.デザイン過重視を回避する

コーポレートサイトのデザインはユーザー体験に重要である一方で、SEOにおいてはコンテンツの質と構造がより大きな役割を果たします。

検索エンジンはデザインよりもテキストベースの情報を解析します。そのため、どんなに見た目が美しくても、その内容が検索エンジンに適切に評価されなければ、検索順位の向上にはつながりません。

SEOの観点からは、以下の点に注意することが重要です。

  • クリーンでナビゲートしやすいデザインを心掛ける
  • コンテンツを前面に押し出す
  • 検索エンジンが内容を理解しやすい構造にする

上記のようにバランスを取ることで、ユーザー・検索エンジンのいずれにも好まれるサイトが制作できます。

まとめ

コーポレートサイトにおけるSEO対策実施の5ステップや、メリット、注意点などを解説しました。コーポレートサイトがSEO対策を実施するメリットは多く、低コストで長期的な集客が見込めるだけでなく、ターゲット顧客へのアプローチ効果も見逃せないポイントです。

ただし、SEO対策は効果を発揮するまでに数か月かかる施策であり、結果が出るまで継続し続けるための準備が何よりも必要になってきます。

この記事を参考にして、あなたのコーポレートサイトに効果的なSEO対策を施しましょう。