LPOとは?コンバージョン率が低い原因から効果的な施策、成功事例まで徹底解説

LPOとは?コンバージョン率が低い原因から効果的な施策、成功事例まで徹底解説

この記事の監修者

粟飯原匠 |プロデューサー

マーケティングを得意とするホームページ制作会社PENGINの代表。教育系スタートアップで新規事業開発を経験し、独立後は上場企業やレガシー産業のホームページ制作・SEO対策・CVR改善の支援を行うPENGINを創業。「ワクワクする。ワクワクさせる。」を理念に掲げてコツコツと頑張っています。

「ランディングページの成果が頭打ちになっている」「コンバージョンが思うように伸びない」など、このような悩みを抱えている方は少なくありません。

実際にランディングページを作っただけでは、継続的に成果を得ることは難しいことです。

この記事では、ランディングページの成果を最大限発揮するための施策「LPO」について詳しく解説します。

あわせて、コンバージョン率が低い原因や効果的な施策の成功事例を交えながらご紹介します。

LPOに取り組みたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

LPOとは

LPO(Landing Page Optimization)は、「ランディングページ最適化」とも呼ばれます。Webサイトのランディングページを効率的に改善することで、訪問者のコンバージョン率(CVR)を向上させるマーケティング手法です。

このアプローチでは、ユーザーが最初に訪れるページのデザインやコンテンツを最適化し、ユーザーの行動を促すことを目指します。また、よく似た用語のSEOとFEOとの違いについてもみていきましょう。

SEOとの違い

SEO(Search Engine Optimization)は、企業がオーガニック検索で自社サイトを上位に表示させるための手法です。この戦略により、Webサイトの訪問者数の増加、コンバージョン率の向上、売上の拡大を目指します。特に、ブログからランディングページへの誘導において、SEOの効果は大きな役割を果たします。

EFOとの違い

EFO(Entry Form Optimization)は、ランディングページ上の申し込みフォームや問い合わせフォームの最適化を指します。ユーザーがフォームにアクセスする時点で何らかのアクションを取る意志がありますが、入力プロセスが複雑だと途中で諦めてしまう場合がほとんどです。そのため、このような離脱を防ぐための対策が求められます。

LPOの目的

LPOの主な目的は、サイト訪問者に具体的なアクション(商品購入や資料請求)を促すことにあります。このためには、魅力的なキャッチフレーズやユーザーフレンドリーなデザインが重要です。

訪問者がサイトを離れずに目的のアクションを完了させるよう促します。これらの改善を通じて、広告に頼らず既存のトラフィックの価値を最大限引き出すことがLPOの役割です。

EコマースにおけるLPOの役割

Eコマースにおいては、顧客との長期的な関係を構築し、顧客生涯価値(LTV)を最大化することが求められます。とくにD2Cモデルなど、顧客との直接的なコミュニケーションが重要なビジネスモデルでは、ランディングページが顧客の購入決定に直接影響します。

これは「店員による接客」に匹敵する役割を果たし、説得力のある商品説明やチャットボットを通じたサポート、使いやすいボタン配置などを通じて、顧客がスムーズに購入できるよう導くことが重要です。

このような点がEコマースにおけるLPOの中心的な役割となります。

LPのコンバージョン率が低い3つの原因

LPのコンバージョン率が低い原因には、以下の3つが挙げられます。

1.集客施策が合っていない

2.広告とLPの内容がずれている

3.ユーザーにストレスを与えている

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

1.集客施策が合っていない

適切でない集客施策は、コンバージョンを目指すユーザーの増加を妨げます。たとえば、女性向け商品を男性がターゲットとなっている広告で宣伝した場合や、高級商品を購買力の低い若年層に向けて推進している場合などがあります。

これらの施策では、ターゲティングの見直しが必要です。「どんな人に売るのか」を再考し、適切な顧客層に訴求することが成功の鍵となります。

2.広告とLPの内容がずれている

広告内容とランディングページのメッセージが一致していないと、ユーザーは期待と異なる情報に直面し、サイトを離脱することが多くなります

たとえば、「美肌効果」と検索して訪れたユーザーが「シワを隠す化粧品」のページに誘導された場合、求めていたものと異なるため、他のサイトへ移動する可能性が高まります。このようなギャップがコンバージョン率を下げるため、広告とLPのメッセージを統一することが重要です。

3.ユーザーにストレスを与えている

ユーザー体験でのストレスは、サイトパフォーマンスに悪影響を及ぼします。たとえば、ページの読み込みが遅い、ポップアップが頻繁に表示され内容が読みづらい場合、ユーザーの直帰率は高くなる傾向です。

また、ランディングページでのコンバージョンにはCTAボタンのクリックが必要ですが、その配置が不明瞭であったり、誤クリックを誘発する設計ではユーザーにストレスを与えてしまいます

そうなると、コンバージョン率低下につながりかねません。そのため、CTAボタンの最適化が、明確なガイダンスを求めるユーザーをサポートするうえで非常に重要です。

LPOを実施する5つのステップ

LPOを実施する5つのステップをそれぞれ解説します。

1.現状を理解する

LPOを開始する前に、以前設定した重要業績評価指標(KPI)や目標を見直すことが必要です。これには、コンバージョン数、CTAのクリック率、コンバージョン率(CVR)などが含まれます。

たとえば、「週間のコンバージョン目標を20件から30件に増やす」「CVRを0.5%改善する」など、具体的な目標を期限とともに設定します。

これらはのちの改善施策の効果測定にも不可欠です。

2.ユーザー行動の洗い出し

目標とKPIを設定したら、Webサイトの現状把握に進みます。Google Analyticsなどの分析ツールを使用して、ユーザーがランディングページに流入し、フォームへ遷移し、サンクスページに到達するまでのプロセスを数値化しましょう。

例として、フォームへの遷移率が20%、完了率が30%であれば、問題点を特定できます。このデータは、LPOだけでなく、エントリーフォーム最適化(EFO)の検討にも役立ちます。

3.LPの問題点を探す

ランディングページ自体に問題がある場合、Google Analyticsやヒートマップを利用して、CVR、CTAのクリック率、ユーザーのページ内行動や離脱ポイントなどを分析します。

とくにヒートマップは、数値だけでは捉えきれないユーザーの関心や問題点を視覚的に確認できるため、非常に有効です。

4.施策を検討する

問題点が明確になれば、それに基づく仮説を立て、対策を検討します。たとえば、ファーストビューでの離脱が多い場合は、ページの表示速度の遅さや、表示内容がユーザーニーズに合っていない可能性が考えられるでしょう。

対策として、表示速度の改善やターゲットに合わせたランディングページの展開、CTAの設計変更などがあります。

また、仮説と対策の効果を検証するには、ユーザーフィードバックの収集や競合分析も役立ちます。

5.施策の実施と効果検証

施策を実施した後は、ABテストなどを通じてその効果を比較検証します。たとえば、CTAの変更後のクリック率やCVRの変化を確認し、最適な組み合わせを見極めます。

このプロセスの繰り返しによって、ページの継続的な最適化を図ることが可能です。これが、効果的なLPO戦略を実行するうえでの鍵となります。

LPOの効果的な5つの施策

LPOの効果的施策には、以下の5つが挙げられます。

  1. ファーストビューの見直し
  2. 導線や構成を改善する
  3. ユーザー体験の改善
  4. オンライン接客を導入する
  5. 購入までのステップを省略する

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

1.ファーストビューの見直し

ファーストビューは、Webページを開いた際に最初に表示される部分で、画像やキャッチコピーが含まれます。

この部分の印象で約50〜70%のユーザーがページを離脱することがあるため、ファーストビューの充実はLPの成果に大きく影響します。

ここでは、自社のサービスが提供する最大の利点やユーザーに訴求するポイントを明確に示すことが重要です。

たとえば、健康食品を扱っている場合「健康へどのような影響を与えるのか」「コストパフォーマンスの高さ」などが訴求ポイントとして挙げられます。

広告とファーストビューでのメッセージに一貫性を持たせ、最適なビジュアルとの組み合わせを見つけることが重要です。

2.導線や構成を改善する

LPの導線や構成は、訪問者がサイト内をどのように移動するかを示す重要な設計です。この明確な導線設計により、訪問者がコンバージョンを達成する前にページから離脱することを防ぎます。

LPは通常、「ファーストビュー」で製品やサービスの魅力を紹介し、「ボディー」部分で具体的な特長や実際の利用者の声を交えて利点を説明します。

「クロージング」では、具体的な行動を促すCTAを配置し、ユーザーに次のステップへと進むように導くことが重要です。

このように情報を段階的に提供することで、ユーザーの共感を得やすくし、製品やサービスへの理解を深め、コンバージョンに繋げやすくなります

3.ユーザー体験の改善

ページの表示速度が遅いと、訪問者がストレスを感じ、サイトを離脱することがあります。その場合、GoogleのPageSpeed Insightsなどのツールを用いて表示速度を改善しましょう。

改善点としては、画像サイズの縮小やCSSやJavaScriptなどの外部ファイルの圧縮、サイトでのgzip圧縮を有効化することが効果的です。

また、モバイルページの表示速度を高速化するAMP(Accelerated Mobile Pages)の導入も検討してみてください。

4.オンライン接客を導入する

オンライン接客は、訪れたユーザーに対してポップアップやチャットを通じてリアルタイムで対応する手法です。これによりユーザーに最適なサポートを提供できます。

ポップアップ型ではデバイス上に自動でキャンペーン情報などを表示し、メッセージをパーソナライズすることが可能です。

また、チャット型では、ユーザーの入力や選択に基づいて適切な情報を提供できるようになります。

5.購入までのステップを省略する

フォーム一体型のランディングページを採用することで、訪問から購入までのプロセスをページ内で完結させられるようになります。その結果、コンバージョン率向上が期待できます。

フォーム一体型を採用することによって、商品選定、個人情報の入力、サンクスページへの遷移という3ステップに簡略化することが可能です。

これにより、複数ページへの遷移を省略し、ユーザーのストレスや操作ミスによる離脱を減らし、迅速にコンバージョンを達成できるメリットがあります。

LPOの成功事例3選

LPOの成功事例を3つピックアップしてご紹介します。

1. ベネフィットの明確化

Webページ全体でユーザーに具体的な行動を促すには、CTA(コール・トゥ・アクション)の役割が重要です。LPについても明確なベネフィットを提示することでユーザーの関心を引き、クリック率を向上させられるようになります。

たとえば、化粧品販売の場合、説明を簡潔にし、日常的な使用が楽しみであること」や「実際の使用例やビフォーアフターの写真」などのベネフィットを強調することが重要です。

2. CTAボタンの文言変更

CTAの効果を高めるためには、文言の工夫が重要です。一般的によく使われるCTAボタンの文言を「続きを読むにはこちらをクリック」ではなく、目を引くフレーズによりコンバージョン率向上につながります。

また、文言を変更する場合、A/Bテストを通じて、「無料」や具体的な数字を含むフレーズなど、自社製品にとって、より効果が得られるように調整するとよいでしょう

3. フォーム項目の削減

会員登録フォームの最適化は、ユーザーエンゲージメントを高めるために必要です。多くの情報を求めるのは自然なことかもしれませんが、項目が増えるほどユーザーの負担になってしまいます。

そのため、フォーム項目を減らすことが重要です。項目を削減することにより、コンバージョン率の改善が見込めます。フォームのデザインでは、ユーザーの負担を減らす視点からの改善を目指すことが重要です。

LPOについてよくある3つの質問

 LPOについてよくある質問には、以下の3つが挙げられます。

  1. LPO施策とは何ですか?
  2. LPOにかかる料金の目安は?
  3. LPOツールのメリットは?

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

1. LPO施策とは何ですか?

LPOは、Webサイトのランディングページをユーザーのニーズに合わせて調整し、リード獲得や売上増加を目指すマーケティング戦略です。

Web広告の最適化が限界に達した際に、LPOを実施することでさらなる成果が期待できます。SEOや広告で訪問者数を増やしたあと、以下のような課題を抱えている場合に有効です。

  • ランディングページの直帰率が高い
  • クリックスルーレート(CTR)が低い
  • コンバージョン率(CVR)が業界平均を下回る
  • ターゲットやクリエイティブの見直しを要する

このような場合、LPOに取り組むことによって効果的な改善が期待できます。

2. LPOにかかる料金の目安は?

LPOの実施は外部の代行業者に依頼できますが、費用は依頼内容によって異なります

既存のランディングページの単発修正の場合、一般的には約5万円から20万円が目安です。

また、継続的なLPOサービスを利用する場合は、月額約10万円から30万円が相場となっています。

コストを必要としますが、代行業者を利用することで、自社のリソースを節約しつつ高い成果を目指すことが可能です。

3. LPOツールのメリットは?

LPOツールを利用することで、得られるメリットは以下のとおりです。

  • 顧客の属性や行動データを把握できる
  • コンバージョン率の向上を目指せる
  • 売上の増加が期待できる

LPOツールは、ターゲティングやパーソナライゼーションを実現し、特定の顧客群に最適化されたページの提供が可能です。

また、A/Bテストで複数のページバージョンを比較したり、ヒートマップやクリックマップを用いて最適なページ設計を見つけられます。

まとめ

LPOに関することを解説しました。ランディングページは作っただけで終わりではなく、継続的な数値の集計や分析、改善策に取り組むことでより効果を得られるようになります。まずは、自社のランディングページがどのような現状にあるのかを把握し、効果的な施策から取り組むようにしてみてください。

もしも、LPOに課題を抱えている場合、AGARU CVRを試してみてはいかがでしょうか。

AGARU CVR

「AGARU CVR」は、100社以上の実績に基づいたBtoB専用ランディングページテンプレートを提供しており、わずか3日でカスタマイズ可能です。

テンプレートを使用しているため、開発コスト・制作時間の削減が見込めます。また、自由に文言編集ができる管理画面も完備しており、自由度の高さも特長です。効率的かつコストパフォーマンスに優れた施策を実施したい方は、以下のリンクをご覧ください。

https://pengi-n.co.jp/lp/agaru-cvr