ソフトウェア開発とシステム開発を比較することがありますが、ソフトウェア開発はソフトウェアの中身を開発から運用、保守業務まで行うことをいい、システム開発は仕組み自体を開発することです。

そのため、システム開発にはソフトウェア開発が含まれることが少なくありません。この記事では、ソフトウェア開発とシステム開発の違いについて説明していきます。

ソフトウェア開発とシステム開発の違いとは?

ソフトウェア開発とシステム開発の違いとは?

ソフトウェア開発とシステム開発を比較する事があります。ソフトウェア開発とはソフトウェアの仲間であるシステムソフトウェアや組み込みソフトウェア、アプリケーションソフトウェアのことをいいます。

対してシステム開発とはソフトウェアを含んだ仕組みを開発することです。ソフトウェア開発が機能や中身を作り上げることが目的であるのに対して、システム開発は仕組みを構築することが目的です。

ソフトウェア開発

ソフトウェアとは、身近なところで言えばExcelやWord などが挙げられます。ソフトウェア開発とはソフトウェア自体が対象であり、ソフトウェアやアプリケーション、組み込みソフトウェアなどを開発することです。

ソフトウェア開発の業務は開発だけが目的ではなく、 ソフトウェアの運用から保守作業までが含まれているケースが多く見られます。

システム開発

システム開発とはスーパーのレジや銀行に設置しているATMなどの仕組みを開発することです。近年ではデジタル技術を活用した仕組みをシステム開発と呼ぶことが一般的です。

また、システム開発においてソフトウェア開発が必要なケースが多いため、ソフトウェア開発はシステム開発を進めるにあたって必要な手段の1つといえるでしょう。

ソフトウェア開発とシステム開発の工程と流れ

ソフトウェア開発とシステム開発の工程と流れ

ソフトウェア開発では、要件定義、開発、ユーザーテスト、リリース、運用、保守といった流れが一般的です。対してシステム開発では、要件定義、設計、プログラミング、テスト、リリース、運用、保守といった流れで進みます。

基本的にほとんど変わらないのですが、システム開発ではプログラミングの工程が含まれていることが特徴です。

ソフトウェア開発

ソフトウェア開発では、まず要件定義においてソフトウェア開発を行う目的や目的を達成するための機能や性能、必要なスキル、環境などを明確にします。要件定義が出来上がったら開発に進み、ユーザーテストを重ねて問題なければリリースとなります。

ソフトウェアをリリースしたあとも、運用のサポートや継続的な保守業務が必要です。

システム開発

システム開発におけるプロセスは、ソフトウェア開発と似ていますが枠組みを作ることから手順が多くなります。システム開発において重要なプロセスである外部設計で必要なネットワークやサーバー、内部設計で必要なシステムを実行する処理や関連するロジックを設計することが重要です。

その他の部分はソフトウェア開発におけるプロセスと同じ流れとなります。

ソフトウェア開発とシステム開発の担当職種

ソフトウェア開発とシステム開発の担当職種

ソフトウェア開発とシステム開発では、それぞれ担当することが多い職種が異なります。業種や業態によって呼び方が異なる場合がありますが、一般的に必要な職種は開発プロセスが似ていることから基本的に違いがありません。

この章では、ソフトウェア開発とシステム開発において必要な職種を紹介します。ソフトウェア開発とシステム開発に携わりたい場合は参考になるでしょう。

ソフトウェア開発

ソフトウェア開発に関連するエンジニアはソフトウェアエンジニアとよばれます。システムエンジニアと求められるスキルが異なるためであり、ソフトウェア開発工程において全ての工程を任せることがほとんどです。

次に、プログラミングを実施することでソフトウェアを構築するプログラマーが必要です。ソフトウェアエンジニアがプログラミングをするケースも少なくありません。

技術力以外にもソフトウェア開発の業務を受託する営業職が必要です。営業職は、自社の開発における特徴や過去の実績などを把握していることが求められます。

さらに、依頼者のニーズをソフトウェアエンジニアやプログラマーと共有するコミュニケーション能力が重要です。

システム開発

システム開発を担当するエンジニアをシステムエンジニアと呼ぶことが一般的です。システムエンジニアは、システムの設計から運用、運用後も継続的に保守業務を行います。システムエンジニアはSEと呼ばれることも多く、要件定義からはじまりシステム開発全体的にマネジメントをすることが一般的です。

しかし、中にはプログラミング業務をメインとしたプレイングマネージャーとして対応するケースもあります。システム設計をする技術はもちろんのことマネジメントスキルが必要な業種です。

ソフトウェア開発とシステム開発の違いでよくある5つの質問

ソフトウェア開発とシステム開発の違いでよくある5つの質問

ソフトウェア開発とシステム開発の違いについて、以下によくある質問をまとめました。ぜひ参考にしてみてください。

  • システム開発を外注した場合の費用相場はありますか?
  • ソフトウェア開発における現在の課題は何ですか?
  • ソフトウェア開発を外注する場合の注意点はありますか?
  • ソフトウェア開発におけるマーケティングとは?
  • ソフトウェア開発とプログラミングの違いは何ですか?

質問1.システム開発を外注した場合の費用相場はありますか?

システム開発全てのプロセスを外注した場合、平均相場は233万円からとなっています。業者や対応する範囲、業種などによっても異なるため問い合わせが必要です。

また、システムの種類によっても異なり、簡易顧客システムであれば20万円からとリーズナブルですが、複雑なシステム設計が必要な業務システムは400万円からが相場です。

質問2.ソフトウェア開発における現在の課題は何ですか?

ソフトウェア開発において、必要なスキルをもったIT人材が求められます。しかし、現在日本ではエンジニアを含めたIT人材が不足しています。少子高齢化が続く日本において今後さらに不足することが予想され、育成が重要です。

さらに、多くのエンジニアとプログラマー、営業担当者が関わることから進捗状況や依頼者のニーズを共有することが難しい状況です。

質問3.ソフトウェア開発を外注する場合の注意点はありますか?

ソフトウェア開発を外注する場合、依頼者の目的を達成できる業者を選ぶことが重要です。ソフトウェア開発業者によっても、それぞれ特徴や得意としている点が異なります。

実績や導入事例などを確認して、依頼者が求めているようなサービスを展開しているかどうかを確認しましょう。依頼者の目的にあった業者であれば、人材不足やスキル不足などに対応することが可能です。

質問4.ソフトウェア開発におけるマーケティングとは?

ソフトウェア開発はプログラミングを含めた技術面以外に、依頼者のニーズを満たすための販路やデザインなどを含めたマーケティング面があります。技術面はエンジニアやプログラマーが担当しますが、マーケティング面においては営業担当者もしくはマーケティング担当者が業務を進めることが一般的です。

マーケティングを効率的に進めるうえで、技術面における知識が必要である他、エンジニアやプログラマーともコミュニケーション能力が求められます。

質問5.ソフトウェア開発とプログラミングの違いは何ですか?

プログラミングとは、コンピューターを必要な通りに動かすために命令することです。具体的にはプログラミング言語を使ってソースコードを作成します。

ソフトウェア開発は、要件定義書や設計書の作成から、ソフトウェアの運用、保守作業まで幅広く行います。ソフトウェア開発のプロセスにおいて、プログラミングも必要です。

まとめ

まとめ

ソフトウェア開発はアプリケーションソフトウェアや組み込みソフトウェアなど、ソフトウェアの開発を行います。システム開発はソフトウェア開発を含めて、仕組みの開発を担当するため開発プロセスが増えることが一般的です。

そのため、基本的な流れは同じですがシステム設計やマネジメントスキルなど必要なスキルが増えます。