開封率を高めるメルマガタイトル作成の10のポイント|作成手順やよくある質問も徹底解説します!

開封率を高めるメルマガタイトル作成の10のポイント|作成手順やよくある質問も徹底解説します!

この記事の監修者

粟飯原匠 |プロデューサー

マーケティングを得意とするホームページ制作会社PENGINの代表。教育系スタートアップで新規事業開発を経験し、独立後は上場企業やレガシー産業のホームページ制作・SEO対策・CVR改善の支援を行うPENGINを創業。「ワクワクする。ワクワクさせる。」を理念に掲げてコツコツと頑張っています。

メルマガは、多くの企業で取り入れられているマーケティング手法のひとつです。

メルマガを作成するなかでも重要なのは「タイトル」の付け方が挙げられるでしょう。メルマガの内容に合わせて工夫されたタイトルを考えられると、開封してもらえる可能性が高まります。

この記事では、ユーザーに読んでもらうためのタイトル作りのポイントを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

メルマガのタイトルが重要とされる理由

メルマガのタイトルが重要とされるのは、ユーザーがメールを受信して、最初に見る箇所だからです。メルマガを受信して、メーラーに表示されるのは「送信者名・タイトル・本文の一部」となり、タイトルで興味を引かなければ開封されることはありません。

また、ビジネスマンは1日にたくさんのメールを受信するため、すべてのメールに目を通すことはないでしょう。特にメルマガに関しては、よっぽど関心を持たない限り開封されることはありません。

Benchmark Emailが行った「メールマガジン購読状況調査 2022年度版」によると、メルマガを開封する判断に影響する場所は以下の通りです。

  • 1位「件名(50.8%)」
  • 2位「送信元名(19.1%)」
  • 3位「本文プレビュー(18.2%)」

つまり、半数の人は件名(タイトル)を見て、開封するか否かを判断しているといえます。そのため、メルマガを読んでもらうにはタイトルで興味・関心を引かなければなりません。

参考:メールマガジン購読状況調査 2022年度版 – Benchmark Email

メルマガのタイトル作成における4Uの原則とは?

メルマガのタイトル作成における「4U」の原則には、以下のものが挙げられます。

  1. 有益性(Useful)
  2. 緊急性(Urgent)
  3. 具体性(Ultra Specific)
  4. 独自性(Unique)

いずれもタイトルを考える際、基本的な考え方といえ、しっかりと理解しておくことが重要です。ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

1.有益性(Useful)

有益性とは、ユーザーがメールを開封したいと思わせるような理由やメリットです。メールを読むことで得られるメリットをタイトルで訴求できれば、開封率を高められるでしょう。

また、ユーザー自身も気がついていない「潜在ニーズ」を訴求するのもひとつの手段です。メルマガを読むことで課題や悩みをどのように解消できるのかをタイトルで提示できれば、本文を読みたいと思わせられるでしょう。

2.緊急性(Urgent)

緊急性とは、メルマガを早く開封する理由を訴求することです。たとえば、以下のようなものがタイトルによく使われます。

  • 期間限定
  • 今だけ
  • 4月15日まで!

タイトルで期間を限定すると「早く開封しなければ」との感情を抱かせられます。緊急性をタイトルで感じられると興味を引き、さらにニーズに合っていれば問い合わせやトライアル開始などにつながりやすいでしょう。

3.具体性(Ultra Specific)

具体性は、何が書かれているのかが一目でわかるタイトルのことです。たとえば、以下のような手法がよく使われます。

  • 数字を入れる
  • 手順を入れる
  • 専門用語を入れる

数字を入れる場合の例を挙げると「〇〇を解決する3つの手段」などがあり、本文を読む前に具体的に書かれていることを想像させられるでしょう。ユーザーがメルマガ本文を読む前から、書かれている内容の理解や興味を引けると開封率を高められます。

4.独自性(Unique)

独自性は、自社だからこそ伝えられる情報や視点のことです。ここまで解説したテクニックは、多くの企業で取り入れられており、そのままタイトルに使ったのでは埋もれてしまうおそれが高まります。

ユーザー目線に立って、自社からどのようなオファーが届けばメルマガを開封したくなるのか?また、どのようなタイトルであれば興味を持つのか?という視点からタイトルを考えるとよいでしょう。

開封率を高めるメルマガタイトル作成の10のポイント

メルマガの開封率を高めるために意識したいタイトル作成ポイントには、以下の10個が挙げられます。

  1. 最もアピールしたい内容を前半に持ってくる
  2. キラーフレーズを使って読者の興味を惹きつける
  3. 「人間心理の三原則」を意識する
  4. 数字をタイトルに含める
  5. 感嘆詞や疑問文を活用する
  6. アピールしたい部分に記号を用いる
  7. 意外性でユーザーにインパクトを与える
  8. 受信側の環境を想定する
  9. インセンティブを強調する
  10. 限定感や緊急性をアピールする

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

1.最もアピールしたい内容を前半に持ってくる

メルマガのタイトルでは最もアピールしたい内容を前半に持ってくるように意識しましょう。パソコン・スマートフォンともに表示される文字数には制限があり、長くなると後半は表示されません。

一般的にタイトルは30文字程度で書かれますが、人間がパッと見ただけで理解できる文字数は多くても15文字程度とされています。そのため、タイトル前半の15文字で読者に開封するメリットをいかにアピールできるかが重要です。

2.キラーフレーズを使って読者の興味を惹きつける

キラーフレーズとは、先ほど解説した「4U」の原則のうち緊急性(Urgent)を利用したものです。よく使われるものには以下のようなものが挙げられます。

  • 【◯社様限定】
  • 【無料プレゼント】
  • 【締め切りまであと◯日】

限定性・緊急性を感じさせ、ユーザーに開封を促す効果を期待できるでしょう。

注意点としては緊急性を訴求しすぎると、ニーズがないユーザーからの問い合わせが増えてしまい、契約にいたらないおそれがあります。

3.「人間心理の三原則」を意識する

「人間心理の三原則」を意識することも重要です。広告における「人間心理の三原則」とは、以下の通りです。

  • 広告を見ない
  • 広告の内容は信じない
  • 広告を見ても動かない

メルマガは一般的な広告と同じく、ユーザーへのプロモーション活動の一環といえます。基本的には見られない・信じない・動かないとの観点からタイトル・本文を作成する必要があります。

4.数字をタイトルに含める

数字をタイトルに含めるのは「4U」の原則のうち、具体性(Ultra Specific)を利用したものです。具体性を訴えられると、ユーザーはメルマガの内容を論理的に想像しやすくなる効果があります。

たとえば「たくさん」と書かれていても、読み手によって受け取り方が大きく異なるでしょう。たくさんを具体的な数字に置き換えると、以下のように表現できます。

  • たくさんのお客様が満足しています→90%のお客様が満足しています

具体的なイメージを想像させるとともに、送信者とユーザーの間で認識の相違を防ぐこともできます。

5.感嘆詞や疑問文を活用する

感嘆詞や疑問文を活用するのは「4U」の原則のうち、独自性(Unique)を利用したものです。感嘆詞は「〇〇で成果5倍!」のような表現があり、疑問文は「〇〇で困っていませんか?」のような表現が取り入れられます。

いずれもタイトルで興味を引いたり、自分ごとのように考えたりさせる効果が期待できます。つまり、ユーザーの課題や悩みに共感していると思わせることができれば、開封率を高められるでしょう。

しかし、多用しすぎるとインパクトが薄くなるため、ここぞという場所にだけ取り入れることをおすすめします。

6.アピールしたい部分に記号を用いる

アピールしたい部分に記号を用いるのも「4U」の原則のうち、独自性(Unique)を利用したものです。【】や★、●などの記号を使うことで目に留まりやすくなる効果が期待できます。

使い方の例としては以下の通りです。

  • 【顧客満足度95%】
  • ★期間限定★
  • ●無料相談実施中

注意点としては、記号を多用しすぎると迷惑メールと思われやすいことです。そのため、記号は最低限の利用に留めるように意識しましょう。

7.意外性でユーザーにインパクトを与える

意外性のあるタイトルは、ユーザーにインパクトを与える効果を期待できます。常識を覆すような文章が取り入れられることが多く、たとえば「売上と集客は連動する。それは間違いです」のようなタイトルはユーザーの関心を刺激できるでしょう。

注意点としては、意外性のあるタイトルを何度も送らないことが挙げられます。意外なタイトルを見慣れてしまうと、関心が薄れてしまいます。また、過大表現にならないように注意してください。大袈裟すぎると信憑性に欠け、開封されにくくなってしまいます。

8.受信側の環境を想定する

受信側の環境を想定してタイトルを考えることも重要です。最近ではパソコンだけではなく、タブレットやスマートフォンからビジネスメールを確認する人も増えています。

タブレット・スマートフォンは、パソコンよりも表示される文字数が少ない傾向にあります。

メルマガの作成はパソコンで行うことが多いため、チェックが漏れてしまいがちですが、あらかじめテストメールをタブレットやスマートフォンなどに送り、どのように表示されるのかを確認しておきましょう。

9.インセンティブを強調する

インセンティブを強調することは、一言で表せば「開封する価値がある」と思わせることです。インセンティブには、プレゼントやクーポン、コンテンツの提供などが挙げられるでしょう。

つまり、お得・有益だと思わせられたら開封率を高める効果を期待できます。よく使われる文章には以下のようなものが挙げられます。

  • 無料お試し実施中
  • 最新資料を無料ダウンロード
  • 〇〇をプレゼント

これらは、タイトルの冒頭に入れて興味関心を引くように使うとよいでしょう。

10.限定感や緊急性をアピールする

限定感や緊急性をアピールすると、ユーザーの「損したくない」心理を刺激します。「4U」の原則のうち、緊急性(Urgent)を利用した手法です。

たとえば、以下のようなものがメルマガのタイトルに用いられます。

  • 【購読者限定】
  • ●本日20時終了●

人は、得をするよりも損することを嫌う生き物です。そのため、限定感や緊急性を訴えられると反応してしまいがちです。メルマガのタイトルにもこの効果を取り入れてみましょう。

メルマガタイトルの作成手順は6ステップ

メルマガのタイトルを作成する手順は、以下の6ステップを意識しながら行ってください。

  • ステップ1.ターゲットを設定する
  • ステップ2.伝えたい要素を洗い出す
  • ステップ3.要素を組み合わせて調整する
  • ステップ4.不要な要素を削除する
  • ステップ5.単語を言い換える
  • ステップ6.全体を整理する

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

ステップ1.ターゲットを設定する

メルマガの作成を行う前に、ターゲット設定を行いましょう。ターゲットごとに課題やニーズは大きく異なります。たとえば、現場で働く社員と管理者、経営者では考えていることやニーズには違いが見られます。

設定の手順は、リストをセグメントごとに分けて、悩みや課題を把握することです。ターゲットの悩みをタイトルに反映させることによって、開封率を高められるでしょう。

課題の把握には、インタビューや顧客とのやりとりでのヒアリングなどの手段がおすすめです。

ステップ2.伝えたい要素を洗い出す

ターゲットを設定したら、自社が伝えたい内容を洗い出します。たとえば、自社商材のマーケティングツールを紹介するメルマガだとしたら、以下の要素を挙げられるでしょう。

「営業部・顧客管理・インサイドセールス・リスト作成・フォローアップ・スケジュール管理など」

伝えたい要素を洗い出したあとにメルマガで伝えたい文章の構成を考えます。

ステップ3.要素を組み合わせて調整する

伝えたい要素を洗い出したら、単語を組み合わせて調整し、文章に起こしていきます。ポイントは、伝えたいメッセージや訴求点をタイトルの前半15文字に持ってくることです。

最重要項目をタイトルの冒頭に固定し、ほかの要素は自然な日本語になるように調整しましょう。

もうひとつの注意点は、タイトルにあれこれ詰め込みすぎないこと。情報量が多すぎるとユーザーはストレスを感じてしまう原因です。

ステップ4.不要な要素を削除する

不要な要素はバッサリと削除します。たとえば、マーケティングツールを紹介するメルマガのタイトルとして「管理者の顧客管理の悩みを解決!顧客管理業務のミスがなくなる」を作成した場合、「顧客管理の悩みを解決」と「顧客管理業務のミスがなくなる」の要素が重なります。

「管理者の顧客管理業務の悩みをスッキリ解決!」のように不要な要素を削除して、タイトルを検討しましょう。意味の重複や冗長表現・書かなくてもよいことは、思い切って削除してください。

ステップ5.単語を言い換える

同じ意味でもなるべく短い単語に言い換えることが大切です。

たとえば、プレゼントを「贈呈」にするなどが挙げられます。3文字を節約することにより、記号で冒頭を装飾できるようになり、印象付けやすくなる効果を期待できるでしょう。並べると以下のような違いがあります。

プレゼント

【贈呈】

短く言い換えるほど、タイトル前半を活用できます。

ステップ6.全体を整理する

メルマガのタイトルが完成したら、全体を整理します。入れ替えや要素を削除することによって、伝えたいメッセージや訴求ポイントが弱まることも考えられるでしょう。

不自然にならないように記号や単語を入れ替えながら調整を行ってください。また、削除しながら調整するよりも、思い浮かんだタイトル候補を並べて見比べながら作業することをおすすめします。

メルマガタイトルでよくある3つの質問

メルマガのタイトルでよくある質問には、以下の3つが挙げられます。

  • 質問1.メルマガのタイトルで失敗する理由はありますか?
  • 質問2.メルマガにおける開封率の平均はどのくらいですか?
  • 質問3.メルマガの到達率と開封率の違いは何ですか?

ここではよくある質問ごとに分けて気になるポイントを解説しますので、詳しくみていきましょう。

質問1.メルマガのタイトルで失敗する理由はありますか?

メルマガのタイトルで失敗する理由には、以下のようなものが挙げられます。

  • ターゲットが不明確
  • 不信感を与えている
  • ありがちなタイトル

いずれもメルマガの構成段階で予防が可能です。ターゲットを明確にし、誇大表現を避けましょう。また、自分に届くメルマガを見て、似たようなタイトルは使わないことも重要です。

質問2.メルマガにおける開封率の平均はどのくらいですか?

メルマガにおける開封率の平均は、10〜20%といわれています。つまり、10通のメルマガのうち1〜2通しか開封されません。

しかし、こちらの数値は平均値となっており、配信者ごとに開封率が大きく異なる点に注意が必要です。ユーザー目線に立って作られたメルマガと、自社の情報を押し付ける配信者では開封率が異なります。

次のページでは、メルマガ開封率の算出方法や高めるコツを解説しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。

参考:メルマガ開封率とは?算出方法や平均値、高めるコツをわかりやすく解説します!

質問3.メルマガの到達率と開封率の違いは何ですか?

メルマガの到達率と開封率の違いは、以下の通りです。

  • 到達率:メルマガが届いた割合
  • 開封率:開封された割合

到達率は配信システムが影響を及ぼす指標となり、ユーザーへ適正にメルマガが到達しているかをチェックします。メルマガが届かないことには読まれることは決してありませんので、メルマガを発行する度に確認しましょう。

また、開封率は「タイトルを見てクリックしたか」を知る指標です。開封率が低い場合、タイトルで興味を引けない・ターゲットが違っているなどの問題を抱えているおそれがあります。

まとめ

開封率を高めるために知っておきたいメルマガタイトル作成のポイントから作成手順、よくある質問まで解説しました。メルマガは長年取り入れられてきたマーケティング手法となり、正しく使うと売上向上や顧客との関係性を強化できるでしょう。

まずは、メールアドレスを収集し、ターゲット設定・自社が提供できる情報の洗い出しから取り組んでみてください。