ホームページ運用とは、ホームページを最新の状態に保ち、ユーザーにとってより良い体験を提供するための活動全般を指します。
そこで今回は、ホームページ運用の重要性について、目的や作業内容、費用相場などを詳しく解説していきます。
「ホームページの効果を実感したい」「ホームページの運用方法を知りたい」と考えている方は、ぜひ最後まで読み参考にしてください。
ホームページ運用の目的とは
ホームページを運用する目的は、企業のビジネス目標によって異なりますが、一般的には「会社を知ってもらい顧客を増やす」「最新情報を公開する」などの目的があります。
会社を知ってもらい顧客を増やす
会社を知ってもらうためには、適切な更新やリニューアルによる運用が重要です。
ホームページの適切な運用により、多くのユーザーに会社を知ってもらい顧客を増やすことにつながります。
また、コーポレートサイトを立ち上げ運用すれば、会社の名刺代わりになるため、営業にも活用できます。
自社の最新情報を公開・発信する
情報を更新する作業は、ホームページの運用において非常に重要です。
不正確な情報や古い情報は、ユーザーからの信頼を失う原因となる可能性もあります。
ユーザーにとって有益かつ鮮度の高い情報を発信することで、多くの顧客の目に止まり会社の認知につながるでしょう。
会社の信頼性をアップしリピーターや顧客を増やすためには、定期的なコンテンツの更新が不可欠です。
ホームページ運用の作業内容
ホームページ運用の作業は多岐に渡りますが、具体的な作業内容は以下のとおりです。
作業内容 | 具体的な内容 |
コンテンツの更新 | ・情報更新 ・ブログ記事作成 ・画像や動画の追加 ・キャンペーン情報の更新 |
機能の改善やページ改修 | ・ページの追加や削除 ・フォーム改善 ・モバイルフレンドリー化 |
集客・マーケティング | ・SEO ・広告運用 ・SNS運用 |
ドメイン、サーバーの管理 | ・サーバーの管理 ・ドメインの管理 ・SSLサーバー証明書の更新 |
お問い合わせ対応 | ・メールやフォームによるお問い合わせ対応 ・FAQページの作成 ・更新 |
トラブル発生時の対応 | ・Webサイトの不具合やエラーが発生した場合の対応 ・サーバーダウン時の応急対応 |
アクセス解析 | ・アクセス状況を分析し、改善点を見つける |
それぞれの内容を以下で詳しく解説していきます。
コンテンツの更新
ホームページは、常に最新の情報に更新しておくことが重要です。コンテンツの更新とは、企業情報や商品情報、サービス情報、ブログ記事など、ホームページに掲載されている情報を最新にする作業が含まれます。
古いままの情報は、ユーザーに誤った情報を発信することになりかねないため、企業の信頼性を損なうリスクもあるでしょう。そのため、掲載しているコンテンツの差し替えや追加、削除は定期的に行う必要があります。
新商品やサービスの追加、キャンペーン・イベント情報などをタイムリーに掲載することで、ユーザーの関心を引きつけ、コンバージョン率アップにもつながります。
機能の改善やページ改修
ユーザーにとってより使いやすく、魅力的なホームページにするためには機能の改善やページの改修も必要です。ホームページの運用では、以下のポイントをチェックし改善していきます。
- ページの追加や削除
- フォーム改善
- モバイルフレンドリー化
それぞれ詳しくみていきましょう。
ページの追加や削除
必要に応じてページを追加したり、不要なページを削除したりすることで、ホームページの構成を最適化する必要があります。
新しいサービスを開始した際には、専用のページを作成するなど柔軟に対応しましょう。
モバイルフレンドリー化
多くのユーザーがスマートフォンでWebサイトを閲覧する時代です。
スマートフォンに対応していないWebサイトは、ユーザーが不便を感じるため離脱率増加につながります。
レスポンシブデザインを採用し、さまざまなデバイスに対応したホームページにする必要があります。
フォーム改善
問い合わせフォームや資料請求フォームなどを使いやすく改善することで、入力がスムーズに進むようになります。
入力項目を減らしたり、エラーメッセージをわかりやすく表示したりするなど、利便性を考慮して更新することが大切です。
集客・マーケティング
ホームページ運用のなかには、集客やマーケティングも作業に含まれます。
アクセスを増やし、リピーターや顧客を増やすためには適切なマーケティング施策の実施が重要です。
主な集客・マーケティング施策としては、以下の3つが挙げられます。
- SEO
- 広告運用
- SNS運用
SEO
SEO(Search Engine Optimization)とは、検索エンジンの検索結果でWebサイトを上位表示させるための施策です。
ユーザーは何かを知りたい時や、商品やサービスを探したい時に検索エンジンを利用します。
検索結果の上位に表示されることで、より多くのユーザーにWebサイトを見てもらえれば、アクセス数の増加につながります。
主に行う作業は次のとおりです。
- ユーザーがどのようなキーワードで検索しているのかを分析し、Webサイトのコンテンツに適切なキーワードを含める
- Webサイトの内部構造やコンテンツを最適化することで、検索エンジンにWebサイトの内容を正しく理解させ、評価を高める
- 外部サイトからリンクを貼ってもらう(被リンクを得る)ことで評価を高める
広告運用
Web広告を出稿することで、より多くのユーザーにWebサイトを認知してもらい、アクセス数を増やすことにつながります。主なWeb広告の種類は、次のとおりです。
広告の種類 | 説明 |
リスティング広告 | 検索エンジンの検索結果に表示されるテキスト広告 |
ディスプレイ広告 | Webサイト上に表示される画像や動画を使った広告 |
SNS広告 | FacebookやInstagram、X(旧Twitter)などで配信される広告 |
Web広告を運用する際は、費用対効果を意識し、コストが過剰にならないよう配分をコントロールすることが重要です。
広告の効果を測定し、改善を繰り返すことで、効率的な広告運用を目指しましょう。
SNS運用
FacebookやInstagram、X(旧Twitter)などのSNSアカウントを運用すれば、ユーザーとの接点を増やし、ホームページへの流入を促進できます。
ホームページの運用とは直接関係しませんが、合わせて運用することで集客につながります。
SNS運用では、ターゲット層に合わせた情報発信や定期的な更新が肝となります。ホームページの更新情報をSNSから発信することで、効果的に集客できるでしょう。
ドメイン、サーバーの管理
Webサイトを安定稼働させるためには、ドメインやサーバーの管理も重要な作業のひとつです。
セキュリティ対策が不十分な場合は、不正アクセスによる情報漏洩やサイト改ざんなどのリスクが高まります。
さらに、サーバーに負荷が高くなると、ホームページの表示速度が遅くなりパフォーマンスが低下します。
サーバーのパフォーマンスは定期的に監視し、必要に応じてサーバーの増強や設定などの見直しを行うことも大切です。
お問い合わせ対応
ホームページの運用として、ユーザーの問い合わせ対応も作業内容のひとつです。
定期的にチェックしていないと、大切な顧客からの問い合わせに気づかないかもしれません。
ホームページに設置している問い合わせフォームからきたお問い合わせには、迅速かつ丁寧に対応しましょう。
トラブル発生時の対応
ホームページでトラブルが発生した場合には、迅速な対応が求められます。
具体的には、表示の不具合やエラー・サーバーダウン・セキュリティ侵害などさまざまなトラブルが考えられます。
トラブルが発生した際には、迅速に復旧作業を進め原因を調査することが大切です。
原因を特定し、再発防止策を講じることで、同様のトラブル発生のリスクを減らすことにつながります。
また、日頃から定期的にバックアップを取得することで、トラブル発生時にデータを復旧し、被害を最小限に抑えられるでしょう。
そのためにもやはり、ホームページは定期的な更新・運用が必要になります。
アクセス解析
ホームページ運用において、アクセス解析は欠かせない作業の一つです。
アクセス解析とは、Webサイトに訪れたユーザーの行動を分析し、そのデータに基づいてWebサイトを改善していくプロセスを指します。
アクセス解析用のツールは、さまざまなものが提供されています。
なかでも「Google Analytics」は、無料な上に豊富な機能を備えており、多くのWebサイトで利用されているツールです。
定期的な運用でアクセス状況を解析し、PDCAサイクルを回すことは、ホームページで効果を出すために非常に重要なプロセスです。
アクセス解析では、以下の点を参考に課題点を洗い出します。
- ユーザーがどこからホームページに訪れたか
- どのページがよく見られているのか
- ユーザーがホームページでどういった行動を取っているのか
- どれくらいのユーザーがコンバージョンに至っているのか
こういったデータを分析することで、ホームページの課題点を発見し、的確な改善策を検討できるようになります。
ホームページ運用にかかる費用相場
ホームページ運用は「自分で運用する」「代行業者に依頼する」2つの方法があります。
ここでは、自分で運用する場合にかかる最低限の費用相場を紹介します。
費用項目 | 費用相場 |
サーバー費用 | 月額数百円〜3,000円程度 |
独自ドメイン費用 | 月額数百円〜10,000円程 |
SSL証明書費用 | 無料〜月額5,000円程度 |
CMS利用料 | 無料〜 |
テーマ・プラグイン費用 | 無料〜 |
アクセス解析費用 | 無料〜 |
使用するサーバーやドメインによって費用は異なるため一概にはいえませんが、工夫すれば月額数百円程度に抑えられます。
たとえば、長期契約でサーバー費用を抑えたり、独自ドメインを無料で取得できるキャンペーンを利用したりすることで費用を節約できます。
ただし、自分で運用する場合には時間や手間がかかり、専門的な知識も必要です。
ホームページの目的や規模を考慮しながら運用方法を選ぶようにしましょう。
ホームページ更新の頻度
ホームページを更新する頻度は、Webサイトの規模や目的・業界・運用体制によって異なります。
会社公式のお知らせなど、必要な情報はなるべくタイムリーに更新する必要がありますが、お役立ち情報などのブログコンテンツは、更新頻度と品質両方のバランスを意識することが大切です。
質の低いコンテンツを頻繁に更新しても、SEO効果や集客効果は期待できません。PDCAサイクルを回しながら、コンテンツの更新頻度や内容も定期的に見直すとよいでしょう。
ホームページの運用ガイドラインの重要性
ホームページの運用ガイドラインとは、運用や構築に関するルールや指針をまとめたものです。
業者に委託せず自分で運用していく場合は、運用ガイドラインがあると便利です。
以下で、運用ガイドラインの必要性や含めるべき項目について解説します。
なぜ運用ガイドラインが必要なのか
運用ガイドラインを作成し活用することで、以下のようなメリットがあります。
- ホームページの品質を一定に保てる
- 複数人で作業する場合でも一過性を持たせられる
- 認識のズレや作業の重複を減らし効率的に運用できる
- ブランドイメージを統一し、一貫したメッセージを伝えられる
とくにホームページ運用の担当者が変わる場合や複数人で作業する場合には、ガイドラインを活用することをオススメします。
ガイドラインに沿って運用することで、ホームページの品質を維持し一貫性のある情報を発信できるでしょう。
これは、ホームページの訪問者に快適な環境を提供することにつながり、リピーターを離さないための施策になります。
ガイドラインを作成する前に、ホームページの目的やターゲットユーザーを明確にする必要があります。
作成したガイドラインは、ホームページ運営に関わるすべての関係者で共有し、状況に合わせて定期的に見直すことも重要です。
運用ガイドラインに含めるべき項目
運用ガイドラインには、Webサイトの運用に関わるさまざまなルールを盛り込む必要があります。
具体的な項目は、次のとおりです。
- 担当者の割り振り
- 更新頻度
- 更新手順
- セキュリティ対策のルール
- バックアップの方法と頻度
- アクセス解析のルール
- CMS利用に関するルール
- 法令遵守に関するルール
- コンテンツやデザインに関するルール
上記のポイントを参考に運用ガイドラインを作成することで、ホームページ運用に関わるすべての担当者が、共通の認識を持って作業を進められます。
また、担当者が変更になった場合でも、スムーズに引き継ぎを行い、一貫した運用を継続できるようになります。
ホームページの運用を代行業者に依頼するメリット
ホームページ運用は「自分で行う方法」と「代行業者に委託する方法」の2つがあります。
代行業者に運用を委託するメリットは次のとおりです。
- 専門知識と経験による質の高い運用
- 運用ガイドラインに基づいた一貫性のある運用
- 時間とリソースの節約
- トラブル発生時の迅速な対応
以下で詳しく解説します。
専門知識と経験による質の高い運用
ホームページ運用には、Webサイトに関する幅広い知識やスキルが必要です。
SEO施策やコンテンツマーケティング・アクセス解析・Webサイトデザイン・システム管理など、専門知識が必要となる場面が出てきます。
代行業者に依頼することで、Webに関する専門知識を持ったスタッフが状況に合わせて最適な運用プランを提案し実行してくれます。
知識と経験のあるプロに依頼することで、質の高いホームページを効果的に運用できる点は、最大のメリットだといえるでしょう。
運用ガイドラインに基づいた一貫性のある運用
ホームページの運用には一貫性が必要です。
Webサイトのデザイン、トンマナ、情報発信のスタイルなどを統一することで、ユーザーに一貫したブランドイメージを伝えられます。
代行業者は、あらかじめ定められた運用ガイドラインに基づいて作業するため、担当者が変わったり、複数人で作業する場合でも、質の高い運用を維持できます。
一貫性のある高品質なホームページを運用したい方は、代行業者への委託を検討しましょう。
時間とリソースの節約
ホームページ運用には、多くの時間と労力が必要です。
コンテンツの更新やSEO施策、アクセス解析、問い合わせ対応など、さまざまな業務が発生します。
こういったホームページ運用に関わる業務を代行業者に委託することで、社内リソースを他の業務に集中できます。
代行業者に運用を依頼することで、時間やリソースを節約し、高品質なホームページを維持できるため、一石二鳥の選択肢だといえます。
トラブル発生時の迅速な対応
ホームページの運用中には、サーバーダウンやセキュリティ違反など予期せぬトラブルが発生する可能性もあります。
代行業者は、トラブル発生時の対応にも精通しており、迅速な対応によって被害を最小限にえてくれるため安心です。
トラブル発生時の対応は業者によって異なるため、依頼の際は複数の業者で比較検討することも大切です。
ホームページを効果的に運用したいなら「運用代行」がオススメです
本記事では、ホームページ運用の重要性について詳しく解説しました。
ホームページは、適切に運用することで効果を発揮するものです。
作って終わりではなくPDCAサイクルを回しながら、定期的に改善・更新する必要があります。
自分で運用することも可能ですが、それなりの知識や時間を要します。
もし、社内に専門知識のある人がいない、あるいは運用に割くリソースが不足している場合は、運用代行サービスの利用を検討してみてください。