LPの構成に欠かせない7つの要素は?コンバージョンを得やすくするためのポイントも解説

LPの構成に欠かせない7つの要素は?コンバージョンを得やすくするためのポイントも解説

この記事の監修者

粟飯原匠 |プロデューサー

マーケティングを得意とするホームページ制作会社PENGINの代表。教育系スタートアップで新規事業開発を経験し、独立後は上場企業やレガシー産業のホームページ制作・SEO対策・CVR改善の支援を行うPENGINを創業。「ワクワクする。ワクワクさせる。」を理念に掲げてコツコツと頑張っています。

「ランディングページをどう作ればいいかわからない」「たくさん問い合わせが来るページを作りたい」このように考える方は少なくありません。

この記事では、LPの構成に欠かせない要素から魅力的なCTAの作り方、費用相場について詳しく解説します。

自社が理想とする顧客を引きつけ、ビジネス成果を最大化させましょう。

LPの役割とメリット

ランディングページ(LP)は、Web広告やSEO対策から訪れたユーザーが最初に閲覧するページです。LPの目的は、ユーザーに「次のアクション」を起こしてもらうことです。

具体的には次のようなアクションを促します。

  • 商品やサービスの購入
  • お問い合わせ
  • イベントの予約
  • 資料請求
  • 求人への応募

LPを活用することで、以下のメリットがあります。

  1. ターゲットユーザーに最適化されたページでアクセスを受けられる
  2. ユーザーの関心に応じた最適な内容を提供できる
  3. アクセス数とコンバージョン率が把握しやすい

つまり、LPはマーケティングの入り口として重要な役割を担っています。LPが適切に作られていれば、ユーザーニーズに合ったアプローチが可能になり、より高いコンバージョンが期待できます。

LPの目的と特徴

LPの主な目的は、訪問者に対して「購入」「お問い合わせ」「資料請求」などの具体的なアクションを起こしてもらい、コンバージョン(CV)を達成することです。

LPの特徴は以下の2点です。

  1. 訪問者に対して明確な行動を促す
  2. コンバージョン(CV)を最優先に設計される

つまり、不特定多数向けの広告やブランディングとは異なり、LPはあくまでビジネス成果を重視しています。そのため、訪問者をコンバージョンへと誘導する役割を担っています。

LPはコンバージョンを意識して制作されるのが大きな特徴です。訪問者に対して具体的なアクションを促すことで、マーケティング施策の効果を最大化することができます。

LPと一般的なWebページの違い

LPと一般的なWebサイトには、以下の3つの大きな違いがあります。

一般のWebサイトLP
ページ構造トップページから下層ページに階層があり、複数のページで構成される1ページのみで完結する単一ページ構造
ページの目的情報提供を主な目的とするユーザーの具体的な行動(コンバージョン)を促すことが目的
コンテンツの特徴一般Webサイト: 継続的に情報を更新・追加していく効果的なセールストークでコンバージョンへ誘導する一方通行のコンテンツ

つまり、LPは一般Webサイトとは異なり、ユーザーを特定の行動へと誘導する役割を担っています。そのため、ページ構造・目的・コンテンツの性質が大きく異なるのが特徴です。

LPの構成に欠かせない7要素

LPの構成に欠かせない要素をそれぞれに分けて解説します。

1. 魅力的なファーストビュー

ファーストビューは、訪問者が最初に目にするLPの入り口です。たった3秒で強い印象を与え、「自分の課題が解決できそう」と感じさせる必要があります

そのために欠かせないのが、以下の2点です。

キャッチコピー

  • 商品・サービスの核心的なメリットを簡潔に伝える
  • ユーザーの感情に訴える表現が効果的
  • 具体的な成果を示すと訪問者の関心を引きやすい

アイキャッチ画像

  • 提供するメリットやユーザーの満足感を視覚化
  • 訪問者に「自分の幸せな未来」をイメージさせる画像を使う

ファーストビューこそが、訪問者をそのままLPに留まらせるかどうかを分ける最重要ポイントです。キャッチコピーとアイキャッチ画像を的確に組み合わせることが何より大切です。

2.CTAボタン

CTA(Call To Action)ボタンは、ランディングページにおいて訪問者を目的のアクションに導くための要素です。訪問者が広告やファーストビューを見た瞬間に、購入や申し込みを決定することも少なくありません。

そのため、CTAボタンはファーストビューを含むページ全体にわたって効果的に配置されるべきです。また、CTAボタンを設計する際の主なポイントには、以下のようなものが挙げられます。

  • ボタンの色やサイズ
  • コピーに動詞を使う
  • バリエーションを増やす

効果的なCTAボタンは、訪問者をランディングページの目的に向かって導くための強力なツールです。訪問者が何をすべきかを明確にし、行動を促すことで、コンバージョン率の向上が期待できます。

3.導入文

ランディングページの導入部分は、ファーストビューに引き続き、訪問者が「このページには自分に必要な情報がある」と確信するための要素です。ここでは、訪問者の興味をさらに深め、ページ内の詳細な情報へと誘導する役割を担います。

導入文を効果的にするためには、「快楽を得られる」と「痛みを避けられる」の2つの心理的アプローチが有効です。

「快楽を得る」アプローチでは、訪問者が解決を求めている問題や痛み点に共感し、その問題を解消することで得られる快適さや満足感を提案します。また、「痛みを避ける」アプローチでは、訪問者がまだ完全には認識していない潜在的な問題やリスクに光を当て、それを避ける方法を提案します。

4. 商品・サービスの魅力を徹底的にアピール

このセクションの役割は、提供する商品・サービスの魅力を訪問者に対して具体的に伝えることです。以下の3点をバランス良く説明することが肝心です。

商品・サービスの特徴(スペック)

  • 技術的な詳細や品質、独自の機能など
  • どれだけ優れた商品・サービスかを具体的に示す

利用によるメリット 

  • 時間の節約、コスト削減、効率化など
  • 商品・サービスを使うことでユーザーが直接得られる利益を強調

最終的なベネフィット

  • 生活や仕事がどう豊かになるかを伝える
  • ユーザーの満足感や具体的な生活の変化を描写

単なる商品説明ではなく、ユーザーが求める課題解決やニーズ充足につながるメリット・ベネフィットを分かりやすく提示することが何より大切です。

5.ユーザーの体験談やメディアへの掲載実績

ランディングページでの「ユーザーの体験談やメディアへの掲載実績」セクションは、商品やサービスに対する信頼性を高めるための非常に強力なツールです。実際に商品やサービスを利用した人々のポジティブな体験や、権威あるメディアによる評価は、新たな訪問者に対して、提供しているものの価値を証明する役割を果たします。

ユーザーの体験談は、商品やサービスを実際に利用して良い結果を得た人々の話を共有することで、将来の顧客に対して具体的な効果や満足度を示します。効果的な体験談は、リアルな声として伝わり、他の潜在顧客が自分たちの状況を投影できるようなものであるべきです。また、体験談には具体的な数値や結果を含めることで、信憑性を高められます

メディアへの掲載実績は、商品やサービスが外部の権威ある機関からも評価されていることをアピール可能です。特定の業界誌やニュースサイト、専門家によるレビューなど、第三者からの肯定的な言及は、潜在顧客の信頼を大きく引き上げることにつながります。

6.Q&A

ランディングページにおける「Q&A(よくある質問)」セクションは、訪問者が持つ可能性のある疑問や不安を先回りして解消し、彼らの意思決定プロセスをサポートするための重要な要素です。

このセクションでは、商品やサービスに関する一般的な質問に答えることで、訪問者の不明点をクリアにし、購入や申し込みへの最後の障壁を取り除きます。

効果的なQ&Aの構成では、以下のポイントを考慮します。

  • 実際に顧客から寄せられる質問を反映する
  • 商品・サービスの特長や利点を再強調する
  • 透明性と正直さを持って答える

Q&Aセクションのもう一つの重要な機能は、潜在的な顧客が未だ認識していない問題点や懸念事項に対処することです。たとえば、「このサービスは本当に私に必要ですか?」や「製品の使い方が難しそうですが、サポートはありますか?」といった質問に対する回答を用意することで、訪問者の隠れた不安を取り除き、購入の決断を後押しします。

7.フォーム

ランディングページでの「入力フォーム」は、訪問者が購入や申し込み、お問い合わせなどのアクションを実行するための最終ステップとなります。このセクションの目的は、訪問者が提供する情報を通じて、具体的なコンバージョンを達成することにあります。フォームの設計は、訪問者が行動を起こしやすくするために非常に重要です。そのため、ユーザビリティと効率性に焦点を当てた設計が求められます。

また、効果的なフォーム設計のためのポイントは以下の通りです。

  • 入力項目を最小限にする
  • 入力項目を分割しない
  • エラーメッセージを明確に表示する
  • チャットボットやチャットウィンドウを活用する

フォームは、訪問者とのコミュニケーションの橋渡し役となり、コンバージョンへ直結する重要なポイントです。訪問者がスムーズに情報を提供し、最終的なアクションを取りやすいように、ユーザーフレンドリーなフォーム設計を心がけてください。

LPの構成でユーザーの興味を惹くファーストビューの作り方のポイント

LPの構成でユーザーの興味を惹くファーストビューの作り方のポイントは以下の3つです。

  1. 具体的な数字を含めて信頼性を強化する
  2. ユーザーが得られる価値を伝える
  3. 購入・問い合わせへのハードルを下げるように工夫する

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

1.具体的な数字を含めて信頼性を強化する

数字は具体的で信頼性の高い情報を提供します。販売実績、認定資格、賞の受賞など、数値に基づく実績は、ランディングページの信頼性と権威性を高める上で非常に効果的です。

たとえば、「1000社以上の導入実績」といった情報は、訪問者に対して、多くの企業が既にその価値を認めていることを示し、製品やサービスへの信頼を構築します。また、専門家や権威ある人物からの推薦や監修は、その分野における製品の信頼性を高めることが可能です。

2.ユーザーが得られる価値を伝える

ランディングページのメッセージングにおいては、単なる商品の特長やメリットを超え、ユーザーが直面している問題やニーズに対してどのような解決策や価値を提供できるかを強調することが重要です。

ユーザー目線で考えたベネフィットを提示することで、ユーザーの関心を引き、製品やサービスへの興味を促します。

たとえば、「持ち運びが簡単で場所を選ばずに仕事できる」「健康的な毎日を楽しく過ごす」などの具体的な利益を示すようにしましょう。

3.購入・問い合わせへのハードルを下げるように工夫する

訪問者が購入や問い合わせをためらう主な理由は、不安や疑問が解消されていないことにあります。たとえば、「不明点があれば気軽にお問い合わせください」のようなメッセージや、購入後のサポート内容を明確に記載することで、これらの不安を払拭します。

さらに、期間限定の割引や特典の提供など、購入の決断を促すためのインセンティブを設けることも有効です。

LPの構成作成前に整理すべきこと

LPの構成作成前に整理すべきことには、以下の点が挙げられます。

  • ターゲット・ペルソナを定義する
  • 自社のブランド・ストーリーを定義しておく
  • 自社の優位性・訴求を定義したうえでゴールを設定する

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

ターゲット・ペルソナを定義する

ランディングページを設計する際の出発点は、ターゲットとなるペルソナを明確に定義することが求められます。ペルソナは、商品やサービスを利用する理想の顧客像を表しますが、作成する際には、実際の市場データや既存顧客からのフィードバックを基にすることが重要です。

ペルソナが現実の顧客と乖離していると、LPのメッセージがターゲットに響かず、効果的なコンバージョンにつながりません。ペルソナを定義することで、メッセージの方向性が明確になり、コンテンツやデザインをターゲットに合わせて最適化できます。

自社のブランド・ストーリーを定義しておく

LPでは、単に商品やサービスの機能を紹介するだけでなく、その背景にあるストーリーや哲学を伝えることも大切です。

ブランドのストーリーは、顧客が商品に感じる独自の価値を創出し、感情的なつながりを築けるようになります。

「なぜその商品が開発されたのか」や「どのような価値を提供するのか」をストーリーを通じて伝えることで、顧客の記憶に深く刻まれるブランドを構築可能です。

自社の優位性・訴求を定義したうえでゴールを設定する

市場には数多くの競合が存在し、顧客の注意を引くためには、自社の商品やサービスがなぜ他と異なるのか、どのような独自の価値を提供するのかを明確にする必要があります。

競合分析を通じて、自社の強みや差別化ポイントを特定し、それをLPで効果的に訴求します。さらに、具体的な目標(ゴール)を設定することで、LPの成果を測定し、必要に応じて最適化を図ることが可能です。

目標設定は、コンバージョン率の向上、リードの獲得数、販売数など、事前に定めたKPIに基づいて決定します。

効果的なCTAボタンを作る3つのポイント

効果的なCTAボタンを作るポイントには、以下の3つが挙げられます。

  1. デザイン
  2. テキスト
  3. 設置箇所

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

1.デザイン

CTAボタンのデザインは、サイトのイメージカラーやブランドアイデンティティを反映させることで統一感を持たせることが重要です。

メインカラー、大きさ、フォントをサイト内で統一することにより、ユーザーに一貫した印象を与えます。CTAボタンに使う色は、ページ全体の配色に合わせて選ばれるべきであり、視覚的なインパクトとともに、ユーザーに与える心理的な影響を考慮する必要があります。

たとえば、赤系は活発さや積極性を、青系は安全や信頼を、緑系は健康や自然を象徴するなど、色による印象を利用してCTAボタンの効果を最大化しましょう。

2.テキスト

CTAボタンのテキストは、シンプルで直接的なメッセージが効果的です。ユーザーが一目で「何ができるか」を理解できるように、短くわかりやすい文言を選ぶことが求められます。

また、「お問い合わせはこちら」といった具体的なアクションを促す文言を用いることで、ユーザーに明確な行動を促します

テキストはユーザーが求めている解決策や利益を示唆する内容であることが望ましく、ユーザーの行動を自然に促せるよう工夫しましょう。

3.設置箇所

CTAボタンの設置場所は、効果に大きな影響を与えます。ページの最上部に配置することで、訪問者が最初に目にする情報として機能させられます。

一方、ページの最下部に配置することで、コンテンツを読み終えた後の高い関心度を持つユーザーを捉えることが可能です。

また、固定ヘッダーやフッターに追従型ボタンを設置することで、ページをスクロールしても常にCTAボタンが表示され、いつでもアクションを取りやすい状態を保ちます。また、コンテンツ内や直下にCTAボタンを設置することも、ユーザーが情報を得た直後に行動を促す効果的な方法です。

LPデザインの費用相場

LPの制作費用は、プロジェクトの範囲や依頼する作業の種類によって大きく変動します。LP制作を外注する際、そのプロセスは企画、デザイン、コーディングの3つの主要なステップに分かれ、それぞれのステップで費用が異なります。それぞれの違いは以下の通りです。

  • 企画から依頼:40万〜60万円
  • デザインから依頼:30万円程度
  • コーディングのみ:10万〜15万円

上記の相場は一般的なものとなるため、依頼する内容の複雑さによってはさらに費用がかかる場合があります。

LPデザインの制作期間

LPの制作期間についても、依頼する作業の範囲によって大きく異なります。LPの企画、デザイン、コーディングというプロセスごとに期間が設定されており、プロジェクトの全体的なタイムラインを理解しておくことが重要です。先ほどと同様にそれぞれの違いを示します。

  • 企画から依頼:1~2ヶ月
  • デザインから依頼:1~2週間
  • コーディングのみ:1週間以内

しかし、いずれの場合もシンプルな構成であれば、迅速な開発が可能ですが、複雑な機能やアニメーションが必要な場合は、それに応じて制作期間が延びる可能性があります。

LP 構成に関するよくある3つの質問

 LP 構成に関するよくある質問には、以下の3つが挙げられます。

  1. LPとECの違いは何ですか?
  2. LPに載せるべき内容を教えてください
  3. LPが長いのはなぜですか?

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

1. LPとECの違いは何ですか?

LPとECサイトの主な違いは、目的と構成にあります。LPは特定の商品やキャンペーンに焦点を当て、その商品の詳細情報や購入への誘導に特化していることが特徴です。

一方、ECサイトは多くの商品を掲載し、各商品へのアクセスや購入が可能な広範なプラットフォームを提供します。

しかし、両者の最終目的は商品の販売にあり、ECサイトを運営する際にLPを組み合わせて使用することで、特定の商品やキャンペーンの効果的なプロモーションが可能です。

2. LPに載せるべき内容は何ですか?

効果的なLPには、商品やサービスの魅力を明確に伝える要素が必要です。具体的な内容には、以下のようなものが挙げられます。

  • 商品のスペック(品質や性能)
  • メリット(商品を使用することで得られる直接的な利益)
  • ベネフィット(商品を通じてユーザーの生活や仕事がどう改善されるか)

これらをバランス良く含めるようにします。また、メディア掲載実績や顧客の体験談を掲載することで、商品への信頼性や説得力を高めることが可能です。

3. LPが長いのはなぜですか?

LPが縦長に設計される主な理由は、商品やサービスについてユーザーに伝えたい情報をすべて掲載する必要があるためです。

商品の特長、利用方法、ユーザーの声、FAQなど、コンバージョンを促すために重要な情報を詳細に説明する必要があります。

これらの情報を充実させることで、ユーザーが購入の決断を下す際に必要な情報を提供し、購入への説得力を強化します。

まとめ

LPは、ビジネスの顔とも言える重要な要素です。この記事では構成の核となる要素やコンバージョンを得やすくする工夫などを解説しました。

また、LPの制作にかかる費用や期間、よくある質問についても紹介しましたので、ぜひ参考にしてみてください。紹介したポイントを活用し、ターゲットに響くLPを制作しましょう