企業が継続的に売上を上げるのは決して容易ではありません。効果的に売上を上げるためには、継続したBtoBマーケティングが重要です。
BtoBマーケティングは新規顧客の開拓以外に既存顧客が持つニーズの深掘りといった目的もあります。この記事では、様々な企業におけるBtoBマーケティングの成功事例を紹介します。
BtoBマーケティングにおける成功の定義は2つ
BtoBマーケティングをする上で定期的に効果測定をすることが必要です。BtoBマーケティングにおいて、はっきりとした成功といえば新規顧客ですが既存顧客と長期間取引をすることも重要です。BtoBマーケティングにおいて成功の定義は次の2つです。
- 新規顧客の開拓
- 既存顧客がもつ既存ニーズの深掘り
1.新規顧客の開拓
BtoBマーケティングにおいて最も分かりやすい成功の定義は、新規顧客を開拓することです。
しかし新規顧客の開拓が全てとはいえません。新規顧客を開拓したといっても信頼関係を構築できていない状態であれば、すぐに離れてしまう可能性があります。長い期間既存顧客として取引をしている場合は、ある程度の信頼関係が出来上がってるはずです。
既存顧客とさらに信頼関係を構築することによって、長期間の取引ができるようになります。顧客との信頼関係を強化するために新しいニーズの啓蒙が重要です。
2.既存顧客がもつ既存ニーズの深掘り
既存顧客と長期間取引するだけではなく、既存顧客が持っているニュースをさらに深掘りすることによって単価を上げる可能性があります。新規顧客を開拓しなくても既存顧客のいて単価を上げることによって、売上を上げることが可能です。
そのためには既存顧客が持っているもっとこうしたいといったニーズをつかみ、自社のサービスのグレードアップが求められます。さらに顧客が抱えている課題を明確にして解決に繋げるような提案をすることによって、結果的に既存顧客が支払う対価や単価を向上することが可能です。
顧客にとって課題を明確にしてくれてさらに解決に繋げるような提案ができると、より信頼関係を高めることができるのです。
BtoBマーケティングを成功に導く3つのポイント
BtoBマーケティングは、新規顧客の獲得や既存顧客における既存ニーズの深掘りが主な目的です。様々な方法がありますが、その中でもするべきポイントは次の三つです。
- 継続的にコンテンツを開発する体制を確保する
- ツールの導入を目的にしない
- 営業部門と適切に連携する
1.継続的にコンテンツを開発する体制を確保する
マーケティングを成功させるためには、継続的にコンテンツを開発する体制を確保することが重要です。 BtoBマーケティングには様々な手法がありますが、コンテンツマーケティングは重要な施策の一つです。
インターネットやスマートフォンの普及やコロナウイルス2019の影響、働き方改革などの影響によりオンラインで購買決定まで完結するケースが一般的となっています。そのためにも顧客に必要なコンテンツを提供し続けることが重要です。
2.ツールの導入を目的にしない
近年マーケティング関連において様々なツールがありますが、 決してツールの導入が目的というわけではありません。ツールを継続して運用し効果測定を行いながら改善を重ねていくことが重要です。
さらに、導入時点でもするべきことは多くあります。例えば、MAツールであれば導入すれば自動的にホットリードが生産されるわけではなく、 自動化するためのシナリオを作る必要があります。さらに提供するコンテンツの作成も必要であり、人間がするべきことは少なくありません。
3.営業部門と適切に連携する
マーケティング部門で単独で進めていても、営業部門が最終的に契約を取らなければ意味がありません。そのため常に営業部門と適切に連携をすることが重要です。
マーケティング部門は営業部門がどのような顧客を望んでいるのかを把握して、見込み客を発掘するようにしましょう。お互いに人数を把握することによって見込み客を顧客につなげられるのです。
BtoBマーケティングの成功事例15選
BtoBマーケティングにおいてさまざまな成功事例があります。成功事例を参考にして、今後BtoB マーケティングに取り組むと良いでしょう。イメージを掴みやすくなるはずです。この章では成功事例を15社を紹介します。
- アドビ株式会社
- 川崎重工業株式会社
- ライオン株式会社
- 株式会社ストライク
- キヤノンマーケティングジャパン株式会社
- 富士電機株式会社
- GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社
- 株式会社村田製作所
- ログリー株式会社
- 株式会社マネーフォワード
- 株式会社トリニアス
- コニカミノルタ株式会社
- 株式会社ロジクエスト
- 株式会社USEN
- アンリツ株式会社
事例1.アドビ株式会社
アドビ株式会社では、マルケトとよばれるマーケティング業務の自動化ができるツールを提供しています。マルケトの受注増をゴールとして、SEOに力を入れました。
これまでは、展示会やイベントから商談に繋がっていたのですが、大きな展示会が常に開催されるわけではなく成果の変動が大きい点が課題だったのですが、SEO対策をして検索からの流入に切り替えたのです。
事例2.川崎重工業株式会社
川崎重工業株式会社では、グローバルサイトにおける検索順位の向上を目的として、SEO対策を行いました。ヨーロッパをターゲットに油圧機器を売り出す戦略を立て、関連するキーワードにおいて上位表示を狙うものをしぼったのです。
このように、Webサイトをリニューアルした後は結果が出始めたほか、さらに分析や改善を繰り返しています。
事例3.ライオン株式会社
ライオン株式会社では、以前Webサイトに問い合わせページを設定したのですが効果を得られませんでした。しかしマーケティングにおけるコンサルティングを受けたことにより、デジタルマーケティングをすすめ売上の向上に繋がったのです。
具体的には商品名を変更したり問い合わせ内容を分析してニーズに合ったコンテンツとプロモーションを追加しました。
事例4.株式会社ストライク
株式会社ストライクではオウンドメディアにおいて、商品であるM&Aにおける最新ニュースや手続きなどの解説を掲載しました。この事によって月間 PV が大幅に増え100万 PV を達成したのです。
これまでは書籍やセミナーといった内容がメインだったのが、Webで簡単に収集できる情報提供に変更しました。ユーザーのニーズに合ったコンテンツを整備することによって、成功した例といえます。
事例5.キヤノンマーケティングジャパン株式会社
キヤノンマーケティングジャパン株式会社では、自社のWebサイトを活用した新規顧客の獲得を目指しました。従来では営業担当者が顧客訪問をして販売していたのですが、担当者の数が限られており十分に紹介できないことが現状だったのです。
その結果、Webサイトで商品を検討してから購入することが増え 問い合わせ件数は前年比で2.6倍、売上が年間20%以上増えました。
事例6.富士電機株式会社
富士電機株式会社では業務効率化や働き方改革などの変化に対応するために、Webサイトのリニューアルを行い情報発信の基盤としました。
主な4つの商材において顧客目線でサービスを見直す事によって、今後どのように顧客とコミュニケーションを取るべきかを考えた上で新しくWebサイトを作り直したのです。
事例7.GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社
引用:公式HP|GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社
GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社では、マーケティング担当者がリスティング広告運用をはじめ複数の製品をプロモーションしていました。しかし、属人化が進み担当者頼りとなっており、それはナレッジを社内で共有できていなかったのです。
そこでリスティング広告運用のための定例会を実施するようになりました。ナレッジを共有することによってPV数やCV数が大幅に増えました。
事例8.株式会社村田製作所
株式会社村田製作所ではこれまでここのプロモーション活動がリンクしていない状態で、顧客が購入したプロセスが可視化できていない状態でした。さらに新規市場の開拓において思ったような成果が出ていないことが課題だったのです。
そこで、MAツールを導入することによって顧客一人一人の行動をデータベース化し、ナーチャリングの強化を進めました。その結果売上高1兆円を突破するなどはっきりと結果につながったのです。
事例9.ログリー株式会社
ログリー株式会社ではコロナウィルス2019 の影響により、見込み顧客の獲得が難しい状況となっていました。しかし、インタラクティブコンテンツを提供することによって新規の見込み顧客が2倍に増加しました。
インタラクティブコンテンツとは診断サービスやクイズなどを活用して、顧客一人ひとりとコミュニケーションを取れるツールです。このことで、ユーザーの行動を把握し適切な情報が提供できるようになりました。
事例10.株式会社マネーフォワード
株式会社マネーフォワードではコロナウイルス2019の影響により営業担当者による対面での見込み顧客獲得が困難になりました。さらにパートナー企業から紹介があった場合において、社内でうまく共有できていない課題があったのです。
そこで、MAツールを導入することによりデータ管理を一元化しスムーズに共有することに成功しました。その結果、パートナー企業からの紹介件数が10倍に増えたのです。
事例11.株式会社トリニアス
株式会社トリニアスでは、営業担当者によるアウトバウンド型の営業形態において、新規顧客の獲得に伸び悩んでいました。そこでインバウンドマーケティングを内製化することや、広告運用を進めることによって見込み顧客獲得が200件以上、アポ獲得率が60%以上と結果につながったのです。
インバウンドマーケティングの導入を検討している場合は、 ぜひ参考にしたい案件といえるでしょう。
事例12.コニカミノルタ株式会社
コニカミノルタ株式会社では自社のブランディングの向上を目的としてFacebook を活用しました。Dream Printerプロジェクトとして映像を制作することによって、Web広告や Facebook をはじめとしたSNSにて をはじめとして広告を発信したのです。
すると Facebook にて200万回再生を記録し、 TwitterやInstagram などでも拡散される結果となりました。
事例13.株式会社ロジクエスト
株式会社ロジクエストではそれぞれ担当者が見込み客情報を持っていることから、社内で共有できていないことが課題でした。さらにオンラインマーケティングをほとんど活用できていない状態だったのです。
そこでMAツールを活用することによって社内で見込み客の情報を共有し、メールマガジンの配信を開始しました。その他にも、Webページのコンテンツを見直すなど様々な施策を行ったところアポイント獲得率が3倍に増えたほか、Webサイトからの問い合わせが増えました。
事例14.株式会社USEN
株式会社USENでは、広告運用が順調にできておらず広告アカウントの状態を改善する必要がありました。そこで、SNS広告を飲食店の経営者向けに配信したところ、安定したコンバージョン数に繋がりました。
SNS運用において AI を活用することにより表現や色、コピーなど何度も効果測定を行い改善を繰り返したのです。 データをうまく活用した上に改善を重ねたことによってコンバージョン数が上がった例です。
事例15.アンリツ株式会社
アンリツ株式会社ではこれまでオフラインでの広告がメインでした。セミナーや展示会を行うことによって新規開拓を進めてきたのですが、オフラインだけでは十分な顧客関連性を構築できずMAを導入したのです。
MAを導入した結果インサイドセールスやフィールドセールスなどの担当者と円滑にコミュニケーションを取れるようになり、潜在顧客が1.7倍に増えました。
BtoBマーケティングの事例でよくある3つの質問
BtoBマーケティングにはさまざまな成功事例があります。企業の特色や扱う商品、また考え方などによってもそれぞれ異なります。そのため自社にあったマーケティングを進めていくことが重要です。
様々な疑問点が出てくる可能性がありますが、その中でもよくある3つの質問をまとめました。
- BtoBマーケティングにおける主な手法は何ですか?
- BtoBマーケティングの始め方がわからない場合はどうすればよいですか?
- BtoBマーケティングとBtoCマーケティングの違いは何ですか?
質問1.BtoBマーケティングにおける主な手法は何ですか?
BtoBマーケティングには、次のようにさまざまな手法があります。
- SEO対策
- Web広告運用
- SNS運用
- IoT活用
現在企業が抱えている課題を明確にして、課題を解決するために適切な方法を選ぶことが重要です。この記事では様々な事例を紹介していますが、自社の状況に近い事例を参考にすると効果的です。
このように効率的なマーケティングを進めるためには、適切な手法を選ぶことが求められます。
質問2.BtoBマーケティングの始め方がわからない場合はどうすればよいですか?
BtoBマーケティングを進める上で、何からしていいのかわからない場合もあるでしょう。まずするべきことはりさのペルソナを明確に定義することです。マーケティング方法は様々な種類がありますが、ペルソナが迷惑でなければどの手法を使えばいいのかを決定できません。
ペルソナの設定においても難しい場合は外部パートナーに相談すると良いでしょう。ペルソナの設定以外においても思ったような効果が得られてない場合は、専門家に相談することが効果的です。
なお、次のページではBtoBマーケティング支援でおすすめ会社を22選として紹介し、注目される理由やよくある質問も解説しています。
参考:【2023年最新】BtoBマーケティング支援でおすすめ会社22選|注目される理由やよくある質問も紹介 – PENGIN BLOG
質問3.BtoBマーケティングとBtoCマーケティングの違いは何ですか?
BtoBマーケティングとBtoCマーケティングでは、相手が企業と個人であるといった違いがあります。そのため対応の仕方を変える必要があるのです。BtoBは営業担当者が決裁権を持っていないケースが多いため、購入の意思決定まで時間がかかります。
しかし、BtoCでは取引者が決裁権を持ってることがほとんどであり、購入するまで時間がかからないケースが一般的です。
まとめ
BtoBマーケティングでは新規顧客の開拓を主な目的としていますが、他にも既存顧客に対しての対策も必要です。既存顧客と長期間取引をしてもらうことがまず重要であり、さらに様々な提案をすることによってより高い商品を扱ってもらうなど顧客価値を上げることも重要です。
企業が継続して売上を上げるためには新規顧客の開拓が全てではありません。企業によってBtoBマーケティングの方法が異なるため、これから導入しようとしている企業は成功事例を参考にするとよいでしょう。
なお、次のページでは上野でおすすめのWeb制作会社を15選として紹介しています。選ぶ際の3つのポイントも解説していますのでぜひ参考にしてみてください。
参考:【2023年最新】上野でおすすめのWeb制作会社15選|選ぶ際の3つのポイントも紹介します!- PENGIN BLOG