サイテーションとは?SEO・MEOへの効果、獲得方法をわかりやすく紹介

この記事の監修者

粟飯原匠 |プロデューサー

マーケティングを得意とするホームページ制作会社PENGINの代表。教育系スタートアップで新規事業開発を経験し、独立後は上場企業やレガシー産業のホームページ制作・SEO対策・CVR改善の支援を行うPENGINを創業。「ワクワクする。ワクワクさせる。」を理念に掲げてコツコツと頑張っています。

「サイテーションはSEO・MEOに効果があるの?」

「獲得方法を知って、自社ビジネスの成功に役立てたい」

SEO・MEOなどでWeb集客をおこなうマーケティング担当者の方は、このような疑問・悩みを持つことがあるでしょう。

サイテーションは、インターネット上で「企業名」や「商品名」が言及されるだけで、SEO効果が期待できる施策です。サイテーションを獲得するには「Googleマイビジネスへの登録」や「プレスリリースの配信」「質の高いコンテンツの発信」などの方法があります。

本記事では、サイテーションの概要6つの獲得方法注意点を中心に解説します。

サイテーションとは

サイテーションは、直訳すると「引用・言及」を意味する言葉です。SEOにおいては、インターネット上で「企業名」や「店舗名」「Webサイト名」「商品・サービス名」などが言及されることを指します。

Googleをはじめとした検索エンジンから評価されるため、SEO効果が見込めます。また「企業名」や「商品名」などの認知度が低い場合、ブランディングとしても活用可能です。

被リンクとの違い

サイテーションと被リンクの違いは「リンクの掲載有無」です。

被リンクは、自社サイトのリンクが外部サイトに掲載されることを指します。被リンクを獲得しているWebサイトは、第三者から評価されていると検索エンジンに判断され、SEOにおいて「上位表示されやすくなる」「ドメインパワーが向上する」などの効果があります。

一方サイテーションは、外部サイトに自社サイトのリンクが掲載されなくても「企業名」や「サイト名」などがポジティブに言及されるだけで、SEO効果が期待できます。評判が高まることで「信頼できるサイト」として検索エンジンに認識されるため、おのずと検索順位が上がりやすくなります。

被リンクについて以下のページで詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

参考記事:【初心者向け】被リンクとは?SEO効果を得られる種類や良質な被リンクを獲得するコツをわかりやすく紹介!

SEOにおけるサイテーションの効果

サイテーションは、SEO対策における「外部施策」に該当します。しかし、Googleはサイテーションの効果に対して公式に言及していません。あくまでもWebマーケティング業界で推奨されている施策のため、効果の有無に関しては意見が分かれています。

ただし以下の理由から、サイテーションの獲得は目指すべきだといえます。

  • 検索エンジン「Bing」ではSNSのシグナルはランキングに影響すると言及している
  • サイテーション獲得にマイナス要素がない
  • 指名検索の増加によってSEO効果が期待できる

世界2位のシェア率を誇る検索エンジン「Bing」は「SNSのシグナルは検索結果に影響し、SNSの影響力は無視できない」と言及しています。そのためGoogleに関しても、公式には発表されていないだけで「サイテーションの影響が全くない」とは断言できません

また、サイテーションは「ポジティブな言及」が評価されます。企業やサイトの評判につながるため、獲得することによるマイナス要素はありません

さらに、サイテーションによって企業名やサイト名の認知度が高まるため「指名検索」が増加します。指名検索が増加すると、Googleの評価ポイントの1つである「E-E-A-T」のなかの「Authoritativeness(権威性)」が向上します。間接的にSEO効果が期待できるため、サイテーション獲得のメリットは大きいといえるでしょう。

MEOにおけるサイテーションの効果

サイテーションは、おもにGoogleマップにおける上位表示を目指す「MEO」において重要な施策です。

例えば、Googleマップで「東京 カフェ」と検索した場合、検索結果に上位表示されるほど高い集客効果が見込めます。そのため「自社の店舗を上位表示させるための施策」として、MEO対策が重視されています。

個々の店舗の情報がWeb上で被リンクされるケースは少ないため、MEOにおけるサイテーションの重要度は高いです。

サイテーション獲得状況の調べ方

自社の企業名やWebサイトのサイテーション獲得状況は、次の3つの方法で調べられます。

  • Googleで検索する
  • Yahoo!リアルタイム検索機能で検索する
  • Google Search Consoleで確認する

Googleで検索する

Googleのシークレットモードを活用し、企業名やサイト名などを検索する方法です。自社サイト以外にも、言及しているサイトやSNSが表示されます。

Yahoo!リアルタイム検索機能で検索する

Yahoo!検索の「リアルタイム」で検索すると「X(Twitter)」や、公開されている「Facebook」の投稿のなかから、サイテーションの獲得状況が確認できます。

引用:Yahoo! JAPAN https://www.yahoo.co.jp/(20231217)

なお「Instagram」や、非公開の「Facebook」の投稿に関しては、各プラットフォームで検索すれば確認可能です。

Google Search Consoleで確認する

Googleが提供するインターネット検索ツール「Google Search Console(グーグルサーチコンソール)」で確認する方法もあります。

Google Search Consoleのトップ画面から「検索パフォーマンス」をクリックします。表示される「クエリ」のなかから、企業名やサイト名、サービス名を抽出してみましょう。「表示回数」や「クリック数」が多い場合は、別サイトでの言及件数が多いと判断できます。

6つのサイテーション獲得方法

サイテーションが獲得できる方法は次の6つです。

  • Googleマイビジネスに登録する
  • わかりやすい名前にする
  • 提供するサービスの質を高める
  • プレスリリースを配信する
  • 質の高いコンテンツを発信する
  • コンテンツをSNSで宣伝する

Googleマイビジネスに登録する

「Googleマイビジネス」に登録すると「Google検索」や「Googleマップ」に自社の情報が表示できるため、ユーザーが発見しやすくなります。そのため「ローカル検索からの流入」をはじめとした集客にもつながります。

なお、実店舗がない場合は「非店舗型サービス」として登録可能です。

わかりやすい名前にする

企業名やサイト名、サービス名をわかりやすい名前にすると、ユーザーに認知してもらいやすくなります。例えばWebサイト名をローマ字にした場合、誤字で記載される可能性があります。

そのため「サイテーションを獲得する」という目的においては、わかりやすく簡単に記載できる名前選びが重要です。

提供するサービスの質を高める

好意的なサイテーションを獲得するには「ユーザーの満足度」を重視し、提供する商品・サービスの質を高めましょう

例えば、配慮が欠けたサービスを提供した場合「ネガティブなサイテーション」につながる可能性があります。インターネット上に悪評が広まれば、企業やWebサイト、商品、サービスへの信頼度が低下する恐れがあります。

さらに信頼性は、Googleの評価ポイントである「Authoritativeness(権威性)」に影響があるため、SEOにも悪影響を及ぼしかねません。

そのため、ユーザーに配慮した商品・サービスを増やし「ポジティブなサイテーション」が増えるように取り組みましょう

プレスリリースを配信する

サイテーションを獲得するには「プレスリリースの配信」も有効です。プレスリリースとは「新商品」や「新サービス」「経営・人事などの経営情報」などを端的にまとめた文書です。

プレスリリースの書き方や情報の見せ方を工夫すれば、ニュースや記事、SNSで取り上げられる可能性があります。すると多くの人の目に触れるため、サイテーションが獲得できます。

なお、プレスリリースサイトのリンクには「nofollowタグ」が付いてるケースが多いため、被リンクの効果はありません。また「プレスリリースに不要なリンクを貼る」といった行為も、Googleからペナルティを受ける可能性があるため注意しましょう。

質の高いコンテンツを発信する

自社サイトにおいて、質の高いコンテンツを発信するように心掛けましょう

「求めている情報が存在しない」「ゴールが明確でない」といった低品質なコンテンツがサイト上にある場合、訪れたユーザーの満足度は低下します。そのためサイト上の低品質なコンテンツは削除し「高品質なコンテンツ」をそろえる必要があります。

例えば「ユーザーの課題が解決できる」「信頼性・独自性を加味している」などが、良質なコンテンツの特徴です。質の高いページを増やすと、訪れたユーザーの満足度が高まるため、ポジティブなサイテーションが増加します。

PENGINでは、年間500本以上作成する弊社独自のナレッジをもとに「SEO記事作成代行サービス」を提供しています。事業のプロフェッショナルであるお客様へのヒアリングをもとに、成果につなげるための「質」を求めてチームでコミットします。

SEO記事作成を検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

SEO記事作成代行

コンテンツをSNSで宣伝する

質の高いコンテンツを作成したら「X(Twitter)」や「Facebook」などのSNSで宣伝しましょう。

なお、SNSによってユーザー層が異なるため、自社の商品やサービス、コンテンツ内容に応じて、配信先を選ぶ必要があります。主要なSNSの「ユーザー数」と「ユーザー層」は以下のとおりです。

SNSの種類ユーザー数男女の利用率メインの年齢層
X(Twitter)4,500万人(2017年10月時点)男性:44.3%女性:46.2%10代~30代
Facebook2,600万人(2019年7月時点)男性:31.6%女性:28.2%30代~40代
Instagram3,300万人(2019年3月時点)男性:41.4%女性:58.9%10代~20代

例えば、男女関係なく若者をターゲットとしたコンテンツの場合「X(Twitter)」で宣伝すると効果的です。また「宣伝予定のページ」のターゲットに近いユーザーを事前にフォローしておくと、好意的なサイテーション獲得が促進できます。

ターゲットに応じて宣伝するSNSを選定し、サイテーションの獲得に役立てましょう。

参考:総務省情報通信政策研究所「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」、X japan参考:CNET Japan「フェイスブック ジャパン長谷川代表が語る「退任の真意」–独占ロングインタビュー」、Meta「Instagramの国内月間アクティブアカウント数が3300万を突破

サイテーションの注意点

サイテーションはSEOに効果がある一方で、以下のような注意点もあります。

  • ネガティブなサイテーションを獲得してしまうケースがある
  • 自作自演にはペナルティがある

ネガティブなサイテーションを獲得してしまうケースがある

ネガティブな内容のサイテーションを獲得した場合、SEOに悪い影響を与える可能性があります。インターネット上に投稿されてしまうと消すことは難しいため、投稿者に削除依頼するしか方法はありません。

しかし必ず削除してもらえる保証はないうえに、依頼したことでさらにネガティブなサイテーションが増える可能性もあります。

そのため、削除より「ポジティブなサイテーションを増やすこと」に注力する方が現実的です。ネガティブなサイテーションの内容によっては、提供するサービス・商品の質の向上に役立つため、サイテーションだけに捕われずに、多角的に施策を検討・実行しましょう。

自作自演にはペナルティがある

第三者になりすましてポジティブなサイテーションを増やした場合、Googleからペナルティを受ける可能性があります。具体的には「投稿した口コミが削除される」「SEOにおける評価が下がる」といったペナルティです。

口コミのねつ造はユーザーからの信頼も失うため、誤って対策しないように注意しましょう。

まとめ

ポジティブなサイテーションが増加すれば、SEO効果が期待できます。またサイテーションが獲得できれば、評価ポイントである「権威性」が間接的に高まるため、Googleに評価されやすくなります。
本記事で紹介した獲得方法や注意点を参考に、サイテーションを自社ビジネスの発展に役立てましょう。