BtoBマーケティングをする方法として、従来のテレアポや飛び込み営業、セミナー開催といったオフラインでの方法があります。
さらに近年ではインターネットやスマートフォンなどが普及したことにより、オンラインでの普及も重要になっています。それぞれに特色が異なるため、よく理解した上でうまく活用することが重要です。
この記事では、BtoBマーケティングの手法をそれぞれ詳しく説明していきます。
【オンライン】BtoBマーケティングの手法10選
オンラインでのBtoBマーケティングには次のような方法が挙げられます。
- SEO・コンテンツマーケティング
- Web広告
- SNS運用
- プレスリリース
- ウェビナー開催
- ホワイトペーパー
- メールマーケティング
- MA(マーケティングオートメーション)
- ABM(アカウントベースドマーケティング)
- WEBサイトやLPの改善
手法1.SEO・コンテンツマーケティング
SEO・コンテンツマーケティングは、BtoBマーケティングを進める上で最も重要な施策のひとつです。Googleに評価されるためにはユーザーのニーズを満たすコンテンツの発信を続けることが重要であり、検索エンジンからの流入が期待できます。
SEOとは検索エンジン最適化を行う事によって、自社のWebサイトが上位表示されるような対策をすることです。SEO対策には様々な種類があり、ユーザーのニーズを満たすキーワードの選定や充実したコンテンツ、適した内部リンクの設定など様々なことが必要となります。
コンテンツとは主に記事のことですが、商品やサービスの紹介やホワイトペーパーなどが含まれます。SEO対策はBtoBマーケティングにおいて重要な要素ですが、効果が出るまで時間がかかり継続が必要です。
なお、SEOの評価基準と高評価を得るための対策方法については、次のページにて解説しています。こちらも参考にしてみてください。
参考:初心者必見!SEOの評価基準と高評価を得るための対策方法を解説
手法2.Web広告
近年ではインターネットやスマートフォンが普及したことにより、Web広告の重要性が高まっています。Web広告にはディスプレイ広告やリスティング広告、SNS報告など様々な種類があります。
リスティング広告とは検索ワードで調べる時の画面に表示される広告です。検索ワードに連動することから、関連した広告となりユーザーのニーズに合う可能性が高まります。
ディスプレイ広告とはバナーや画像などで表示され、テキストだけのリスティング広告と比べてユーザーの目に入りやすい点が特徴です。さらに閲覧履歴やユーザーの年齢などを分析することによって、ニーズの高い広告を表示させることができます。
SNS広告とはTwitter やInstagram などに表示される広告です。一般的な投稿の周辺に表示させるため目に入る可能性が高い点が特徴です。
さらにユーザーのニーズに合わせやすいことから、比較的クリックしてもらいやすくなります。BtoBマーケティングにおいてはFacebook広告が最も利用されることが多く、予算設定をして表示できます。
なお、次のページでもWeb広告の種類や選び方を紹介しています。費用を決める際のポイントも解説しているので参考にしてみてください。
参考:【2023年版】Web広告とは?種類や選び方、費用を決める際のポイントをわかりやすく解説!
手法3.SNS運用
近年ではSNSが普及していることから、BtoBマーケティングにおいてもSNS運用が重要です。 BtoBその場合は直接商品を売るわけではなく、企業公式のSNSアカウントを見て商品やサービスに興味を持ってもらうことが目的です。
近年では企業の公式アカウントとして以外でも、従業員が個人アカウントを持って活動しているケースもあります。上手くいけば拡散してもらいやすい特徴があるほか、ユーザーとコミュニケーションをとれる場合もあります。
画像や動画をメインに載せたいのであればInstagramが効果的です。 SNSには様々な種類があり利用している年齢層が異なることから、商品やサービスに合わせて運用することが重要です。
手法4.プレスリリース
プレスリリースとは新商品の発表や企業体制の刷新など新しい情報を発表する広報施策の1つとして利用されています。自社のWebサイトやSNSでも情報を提供できますが、より広範囲にわたって発表したい場合はプレスリリース配信の活用が効果的です。
近年ではPR TIMESやvaluepressなど様々なプレスリリース配信サイトがあります。またプレスリリースを発表することによって、ニュースサイトや大手メディアに取り上げられる可能性もあります。
手法5.ウェビナー開催
ウェビナー開催をすることで自社商品やサービスをa大きなメリットです。企業によってはウェビナーを毎月複数回開催しているケースも少なくありません。
一度に多くの見込み客に対して商品を紹介することで、見込み顧客の問題点や課題を解決できる場合があり、信頼関係を構築しやすくなります。
手法6.ホワイトペーパー
ホワイトペーパーは見込み顧客が知りたい有益な情報をまとめたものを、Webサイトやホームページからダウンロードできるようにした資料です。ホワイトペーパーにも事例紹介型やレポート型、ノウハウ提供型など様々な種類があります。
ホワイトペーパーを提供することによって顧客満足度を上げる他、ダウンロードする時に会社名や連絡先などを入力してもらうケースが多く見込み客の情報を入手することが可能です。ホワイトペーパーの作り方については、次のページを参考にしてみてください。
参考:【2023年版】ホワイトペーパーの作り方とは?目的や制作の流れを徹底解説します!
手法7.メールマーケティング
メールマーケティングとは見込み客に対してメールを送ることによってリードナーチャリングを進めることです。
新規顧客に対する対応ではなく、過去に問い合わせがあったなど見込み顧客に対して受注につなげるために行うことが一般的です。または過去に取引をしていて現在は休眠中である場合でもメールを活用することは少なくありません。
メールマーケティングの大きなメリットはコストがほとんどかからないことです。また一斉に多くの相手にメール送信をできるため、効率的にリードナーチャリングにつなげられる場合があります。
メールマーケティングにおいて重要なのが開封率ですが、数値の計測をすることによって改善をすることが重要です。
手法8.MA(マーケティングオートメーション)
MA(マーケティングオートメーション)とはマーケティングにおける必要な業務を一つのシステムに詰めこんだものです。 例えば見込み顧客をリスト化したりコンテンツ作成やメール配信をしたりなど様々な業務を自動化することで、全体的に業務効率化を進められます。
様々なツールを使っていると他の担当者の進捗状況が分かりづらくなったり、長期的に見込み顧客とコミュニケーションを取っていると管理が難しくなったりします。しかし、MAを活用することによって見込み顧客に対する進捗状況を全て可視化できるので、負担を大幅に減らすことが可能です。
リードナーチャリングをする上で中長期的なやり取りとなることが一般的であるため、スムーズに進捗状況を管理することが大切です。マーケティング担当者が変わってもスムーズに引き継ぎをするためにもMAの活用が重要になります。
手法9.ABM(アカウントベースドマーケティング)
ABM(アカウントベースドマーケティング)とは特定の顧客をターゲットにしてアプローチしていく方法を言います。
特定の顧客とは売上ポテンシャルが高い、自社と相性が良いなど様々な条件に合っている顧客を選定して、最適なアプローチを進めることです。限定的なマーケティング活動をすることによって大きな利益につながる可能性があります。
手法10.WEBサイトやLPの改善
コンバージョン率を上げるためにはWEBサイトやLPの改善が欠かせません。アクセス数を増やして流入数を確保できても、コンバージョンが上がらなければ数字にはつながりません。 Webを訪問してくれた人を契約につなげるためには、WebサイトやLPの改善が重要です。
例えばわかりづらい不要なデータを削除したり、わかりやすいデザインにすることで離脱を防いだり様々な工夫が求められます。また導線がしっかりしていない可能性もあるので、定期的に見直すことが重要です。
なお、次のページでは、CVR(コンバージョン率)の概要をわかりやすく解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
参考:【2023年最新版】CVR(コンバージョン率)とは?低い場合の要因や高める方法をわかりやすく解説します
【オフライン】BtoBマーケティングの手法10選
オフラインでのBtoBマーケティングには次のような方法が挙げられます。
- セミナー開催
- DMやレターの送付
- テレアポ
- FAXマーケティング
- テレビCM
- 書籍出版
- 飛び込み営業
- 交通広告
- 業界紙への広告出稿
- イベントでの登壇
手法1.セミナー開催
リードナーチャリングをする上でセミナー開催は効果的になるケースが一般的です。
例えば商品やサービスを紹介したり、顧客壇上によって事例を紹介したりするなど様々な方法が挙げられます。セミナーは単独で行う場合の他に別企業と共催セミナーを開催する場合もあります。さらに外部イベントに参加する方法など様々なやり方があります。
セミナーを開催する上でターゲットが明確であることやターゲットのニーズに合うようなセミナーの内容にすることが重要です。さらに、KPI(Key Performance Indicator、重要業績評価指標)の設定が求められます。
手法2.DMやレターの送付
オンラインマーケティングが一般的となった現在でも、DMや手紙などを使ってマーケティングを行うことは少なくありません。逆にWeb関連が発達した現在があるからこそ紙を使ったマーケティングが効果的になる場合もあります。
例えばメール配信であればなかなか開封してもらえない場合でも、紙であれば目に入る可能性があります。しかし紙を使った案内は印刷代や郵便代などがかかります。さらに即効性があるわけではなく継続的な顧客とのコミュニケーションが大きな目的です。
手法3.テレアポ
長らく営業方法として活用されているテレアポは、現在でも利用されています。直接相手に電話をかけることによって商談の機会を得る方法です。突然電話をかけるため非効率と言われることも少なくありません。
トークスクリプトや見込み客のリスト作成など工夫することによって、効率性を高めることができます。
手法4.FAXマーケティング
FAXマーケティングはDMや手紙と違って費用を大幅に抑えられる点が大きなメリットです。さらに相手が開封する必要がなく内容が目に入るほか、発送までに時間がかからないという特徴もあります。
しかし、いきなりFAXを送ると、受け取る側にも費用が発生するためクレームになる可能性があります。白黒でしか送れない点もデメリットと言えるでしょう。
手法5.テレビCM
インターネットが普及した現在においても、テレビCMは印象度が強く目にする機会が多いでしょう。そのため幅広く商品やサービスを認知させたい場合に効果的です。
未だにインターネットをあまり使わずテレビ中心の生活をしている人も少なくありません。しかし、費用が高額になるため、規模の大きな企業でないと導入は難しいでしょう。
手法6.書籍出版
書籍出版するとブランドイメージの強化や企業の認知拡大につながります。
書籍出版をすることで特定の分野において専門家といった印象付けをできることから、Webだけで情報発信をするよりも高い信頼性を得られる可能性があるのです。しかし出版までに時間がかかり、ある程度の実績がなければ出版できない可能性もあります。
手法7.飛び込み営業
テレアポと同様従来から利用されている営業手法ですが、突然訪問するため非効率と言われます。しかし、中小企業を開拓する場合において未だに有効なアプローチ方法といえます。
業種によっては、飛び込み営業を主にしている場合があるのです。地域密着型の対面営業を地道に続ける事によって、相手に好印象を与える可能性があります。
手法8.交通広告
交通広告とは電車内に表示されている広告やタクシーやバスなどで見られる広告のことです。
特にタクシーは利用者層や走っている地域が限定されることから、地域密着型のビジネスを進めたい場合には費用対効果が高い可能性があります。タクシー広告においては、ターゲットを絞った広告配信サービスも提供されています。
手法9.業界紙への広告出稿
それぞれの業界に特化した業界誌への広告出稿は、業界や職種を絞った状態でターゲットにアプローチすることが可能です。そのため潜在層にリーチしやすい方法といえます。
業界紙と言っても紙面だけではなく記事広告やメルマガ広告など様々な広告方法があります。 そのため成果を出すために工夫をすることが可能です。
手法10.イベントでの登壇
外部イベントに登壇することによって、認知度をアップさせ新規の見込み顧客を獲得できる場合があります。営業担当者が参加することによって直接商談ができることもあるでしょう。
イベントによっては出勤する企業が多すぎて目に入らない場合もあるため、印象付けられるような商品の紹介をすることが重要です。
BtoBマーケティングの手法についてよくある3つの質問
BtoBマーケティングにはさまざまな手法があり、自社に合った方法を選ぶことが重要です。BtoBマーケティングを進める上で、よくある質問をまとめました。
- BtoBマーケティングを成功させるポイントはありますか?
- そもそもBtoBマーケティングとは何ですか?
- BtoBマーケティングの必要性や需要は今後も高まりますか?
質問1.BtoBマーケティングを成功させるポイントはありますか?
BtoBマーケティングを成功させるためには、営業プロセスの分業化や、担当者同士の横の連携が重要です。
例えば営業業務であれば、マーケティング担当者やインサイドセールス担当者、アウトサイドセールス担当者が情報を連携することによって効率よく売上につなげることができます。さらにそれぞれが持つ情報は誰が見てもわかるように可視化することが重要です。
質問2.そもそもBtoBマーケティングとは何ですか?
BtoBマーケティングとはBusiness to Businessの意味を持ち企業間におけるマーケティングのことをいいます。近年のBtoBビジネスにおいては、マーケティング担当者と営業担当者がそれぞれ業務を分担し連携することによって顧客を獲得することが一般的です。
見込み客の獲得や育成までを開けても担当者が行い、育成した見込み顧客を営業担当者がクロージングまで進めます。ちなみに、BtoBマーケティングの注目される理由やメリットは、次のページでも解説しています。
参考:【2023年最新】BtoBマーケティングとは?注目される理由やメリット、成功に導くポイントを徹底解説!
質問3.BtoBマーケティングの必要性や需要は今後も高まりますか?
BtoBマーケティングは今後も更に需要が高まることが予想されています。国内のDX規模が2019年の時点で7912億円となっており、2030年には3兆を超えるでしょう。
このことから、Webを活用したビジネスは今後さらに拡大することが見込まれるため、顧客を獲得するためには、Webマーケティングを中心とした、BtoBマーケティングが求められる傾向です。
まとめ
BtoBマーケティングには、従来の手法であるテレアポや飛び込み営業、交通広告、セミナー開催などのオフラインでの方法があります。
さらに、近年オウンドメディアやSNS運用などのWebを使ったオンラインでの方法があります。それぞれに特色が異なるため、業種や商品、ターゲットなどに合わせてうまく活用することが重要です。