【2023年版】ホワイトペーパーの作り方とは?目的や制作の流れを徹底解説します!

【2023年版】ホワイトペーパーの作り方とは?目的や制作の流れを徹底解説します!

この記事の監修者

粟飯原匠 |プロデューサー

マーケティングを得意とするホームページ制作会社PENGINの代表。教育系スタートアップで新規事業開発を経験し、独立後は上場企業やレガシー産業のホームページ制作・SEO対策・CVR改善の支援を行うPENGINを創業。「ワクワクする。ワクワクさせる。」を理念に掲げてコツコツと頑張っています。

こんにちは!BtoBマーケティング伴走支援を提供している株式会社PENGINです。この記事ではホワイトペーパーの作り方について解説していきます。

ホワイトペーパーはリード獲得やリードナーチャリングの役割を持ったコンテンツであり、コンテンツマーケティングにおいて重要な役割を持っています。コンテンツマーケティングの重要度が高まっている昨今、ホワイトペーパーの制作に取り組む企業も増えてきているのではないでしょうか。

ホワイトペーパーを制作する目的やホワイトペーパーが果たす役割、ホワイトペーパーを制作する際の企画の考え方についてわかりやすく解説します。

ホワイトペーパーを制作する3つの目的

企業がホワイトペーパーを制作する目的は主に以下の2つです。

  • 新規リードの獲得
  • 見込み顧客の育成・商談化

それぞれの目的について、詳しくみていきます。

新規リードの獲得

ホワイトペーパーの目的のひとつが「新規リードの獲得」です。

リードとは見込み顧客のことを指します。通常は、連絡先や会社名、指名などが明らかになった見込み顧客のことをリードと表現するケースが多いです。

ホワイトペーパーを活用することで、潜在顧客の興味を喚起し、ダウンロードフォームで連絡先などの個人情報を取得することでリード化することができます。

何らかの課題を抱えている潜在顧客の興味・関心に沿ったホワイトペーパーを提供することで、課題の解決方針を伝え、自社のソリューションの興味付けをすることが可能です。

ホワイトペーパーを提供することで、課題解決を目指す潜在顧客の情報を入手できるほか、潜在顧客が抱える興味関心、課題についての情報を得ることができます。

見込み顧客の育成

ホワイトペーパーを制作する2つめの目的は、いわゆる「リードナーチャリング」をすることです。

すでにリードになっている見込み顧客に対して、メールなどを用いて興味関心に沿ったホワイトペーパーを提供することで、自社に対する理解度や興味の度合いを引き上げることができます。

また、ホワイトペーパーによって課題解決の必要性や、自社のソリューションの有効性を理解してもらうことができれば、商談・受注につなげていくことも可能になります。

ホワイトペーパーを制作の流れ

ここからはホワイトペーパーを制作するおおまかな流れを解説します。これからホワイトペーパーを制作しようとしている方は、ぜひ参考にして下さい。   

ターゲット×課題を整理する

ターゲット×課題を整理する

ホワイトペーパーを制作する前に「誰に向けたホワイトペーパーなのか?」を明確にする必要があります。ホワイトペーパーのターゲットとターゲットが抱えている課題を洗い出し、整理するようにしましょう。

ターゲットが抱えている課題に対して、課題解決の必要性や解決方針を説得力をもって示すことによって、ターゲットの考え方の変化や行動の変化を促すように設計していきます。

解決する課題をもとにタイトルを決定する

ホワイトペーパーのターゲットが決まったら、次はターゲットが抱える課題を解決する「ホワイトペーパーのタイトル」を決定します。

ホワイトペーパーのダウンロード率、および、どのような属性の人にダウンロードされるかは、タイトルに大きく左右されます

ターゲットに選定した顧客がどのような課題を抱えているのか、その課題を根本的に解決するためにはどんな解決方針が有効なのか、解決方針の実行に対して自社の製品やサービスがどのように役立つのかを伝えられるようにタイトルを考えましょう。

ホワイトペーパーのダウンロード率を向上させるためのタイトルの考え方、表紙の作り方は以下の記事でも詳しく紹介しています。

関連記事:ホワイトペーパーの表紙で興味を引く!構成要素、デザインや作成の流れを紹介

全体のストーリーを設計する

ホワイトペーパーのタイトルが決まったら、情報を適切伝え・行動を喚起するためのストーリーを設計します。何をどのような順番で伝えると顧客の考え方が変わり行動を起こしてもらえるのかを十分に考える必要があります。

米国CEB Inc. が実施した調査によると、BtoBのソリューション購買につながるコンテンツの要素として「顧客のビジネス上のニーズや課題に関する新しい情報」と「行動を起こすべき理由とその根拠」の2つが重要と示唆されています。

米国 CEB Inc. による調査

単なる情報提供ではなく、商談・受注を目指してコンテンツを制作するのであれば、上記の2点はをおさえてホワイトペーパーのストーリーを設計しましょう。

顧客に行動を起こしてもらうためには、顧客のメンタルモデルを破壊し、再構築する必要があります。そのためにホワイトペーパーのストーリーは以下の構成にすることをおすすめします。

  1. 顧客が見落としている潜在的な課題や事業機会に気づいてもらう
  2. 上記の課題や機会を放置した場合の損失やリスクを深掘る
  3. 根本的な解決方針を提示する
  4. 解決方針を実行する選択肢として最適なのは自社であることを根拠を持って伝える

自社のソリューションはあくまでも最後に添えるだけです。それまでは、顧客の事業に焦点を当ててストーリーを設計します。主役は「顧客」であることをくれぐれも忘れないようにしましょう。

商談化を目的としたホワイトペーパーの企画の考え方は、以下の動画でも詳細に解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

骨子を作成する

大枠のストーリー設計がきまったら、いきなりスライド作成ツールを開かずに、まずはドキュメントで情報を整理しましょう。

各ページの見出しとメインメッセージをドキュメントに箇条書きで整理しておくことで、スライドでの資料化をスムーズに進めることができますし、手戻りが少なく済みます。

実際に制作する

ターゲットとタイトルを決定し、ストーリーの流れを考え、骨子を作成できたら、実際のホワイトペーパーの制作に入ります。プレゼン資料とはことなり、1スライド1メッセージで作成する必要はありません。逆にテキストと図解だけで情報を伝える必要があるので、テキストの分量は通常のスライド資料よりも多くてよいでしょう。

事前の準備をしっかりとしておくことで、論旨が明快かつ行動を喚起しやすいホワイトペーパーを制作できます。

ホワイトペーパー制作 6つのポイント

ここからはホワイトペーパー制作にまつわるポイントを6つ紹介します。初めてホワイトペーパーを作る方や、ホワイトペーパーの制作を検討している方は、ぜひ確認してみて下さい。

1. 興味を引くタイトルを考える

何度も申し上げているように、ホワイトペーパーのタイトルはダウンロード率を左右する重要な要素です。

ホワイトペーパーは、ターゲットとなる見込み顧客に読んでもらわなくてはその役割を果たせません。そのため、ターゲットが「読みたい」と思うようなタイトルにする必要があります。

おすすめの方法はターゲットが持つ課題の広さと深さを意識することです。

  • 広い課題:ターゲットであれば誰もが感じているであろう課題
  • 深い課題:適切な解決方法が世の中に普及していない課題、または、解決のコストが莫大な課題

広く深い課題に基づいたタイトル設定ができると、ホワイトペーパーのダウンロード率も高まりますし、狙った属性のみ込み顧客との接点を増やすことに繋がります。

2.顧客が見落としている事実を伝える

商談化を目的とした場合、有益な情報提供にとどまってはいけません。顧客すら見落としている顧客自身の事業上の課題を提起することが、顧客の態度変容・行動変容につながります。

  1. 顧客が見落としている顧客自身の事業上の課題や機会
  2. 上記の課題や機会を放置した場合の損失・リスク

先述のとおり、ソリューション購入の決め手となる情報は上記の2つです。この2つの情報を明確に根拠をもって示すことが何よりも重要です。

すべてのコンテンツで実践する必要はありませんが、顧客に対して自らのビジネスに対して新しい気付きをもたらすということはマーケティングコンテンツの制作や営業活動において非常に重要だということは頭に入れておきましょう。

3.図解とテキストをバランスよく配置する

ホワイトペーパーはテキストを読んだだけで理解できるように、テキスト情報を充実させることが大事です。また、テキスト情報の理解を促進するために、適宜図解を配置しましょう。

テキストのみ、あるいは、図解のみでメッセージを伝えきることは困難です。テキストと図解をバランスよく配置しながら、作ることが求められます。

テキストの方が伝えやすい情報であっても、箇条書きにしたり太字にしたり赤字にしたりするなど、読みやすくわかりやすい伝え方を心がけましょう。デジタルのみのホワイトペーパーの場合は、スマートフォンで閲覧する可能性を踏まえて文章とビジュアルを配置することをおすすめします。

4.専門用語は極力使用しない

もし業界特有の専門用語があった場合、可能な限り排除してホワイトペーパーを作成しましょう。難しい単語があると、顧客はホワイトペーパーを読む意欲をなくしてしまいます。

専門用語は可能な限り、わかりやすい一般用語に置き換え、単語そのものをなくすことが必要です。ホワイトペーパーを読もうとする人は、タイトルを目にして興味を喚起されている状態です。せっかくダウンロードしてくれたのですから、読む意欲を削いでしまってはもったいないことです。

最後まで読んでもらうためにも、難解な専門用語や冗長な表現は避けましょう。

5.根拠を数値で表す

顧客が行動すべき理由を伝えるためには、その根拠を数値で示すことが有効です。

NG例OK例
多くのお客様が満足しています顧客満足度95%
大きな損失につながります年間〇〇円の損失
売上の向上が期待できます売上が〇〇%向上した事例もあります

上記の例のように、大きい・小さい、少ない・多い、上がる・下がるなど、解釈の余地が多分に含まれる言葉には極力数字を添えるようにすると説得力が増します。調査データの出典を明示することも忘れないようにしましょう。

6. 常に情報をアップデートする

ホワイトペーパーは一度制作したら、同じものを永遠に使えるわけではありません。ターゲットに新たな課題が出ていないか、自社で解決できる課題を持った新たなターゲットがいないか、といった継続的な調査に基づく改善が必要です。

また時間の経過に伴って、ホワイトペーパーに記載した情報は古くなっていきます。古いままの情報を顧客に提供していては、企業の信用が損なわれるリスクもあります。

常に最新情報を提供できるよう、ホワイトペーパーの情報を更新、改善し続けましょう。

ホワイトペーパー制作でよくある3つの質問

ここからはホワイトペーパーを制作でよくある疑問や質問のなかから、3つを紹介します。ホワイトペーパーの制作を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。   

質問1. ホワイトペーパーを制作するリソースがありません

「ホワイトペーパーを制作するリソースがない場合はどうすればいいか?」というご相談をよくいただきます。その場合は大きく2通りの選択肢があります。

  1. 既存の資料を流用する
  2. 外注する

既存の資料を流用する

1つ目の方法は既存の資料を流用することが挙げられます。

営業資料やサービス説明資料など、社内に転用可能なリソースがある場合は積極的に流用しましょう。また、営業担当者が顧客に送っているメールも自社のコンテンツと考えることができます。メール文面で「このことについていろんなお客様に説明することが多いな」と思う内容についてはコンテンツ化して使い回せるようにしておくことをおすすめします。

この選択肢のメリットは少ないリソースでホワイトペーパーを作成することができる点です。ただし、商談転換につながるホワイトペーパーの企画・制作は上述した通り込み入っているため、成果を出したい場合は外注を検討してもよいでしょう。

外注する

ホワイトペーパーを外注する際は、業者の選定が重要になります。業者を選定する際には求める成果や期待を明確に定義して、以下の観点で進めるようにしましょう。

  • コスト
  • 納期
  • 対応範囲
  • 制作実績

業者の選び方やおすすめの外注先は以下の記事で詳しくまとめています。

関連記事:【2024年最新】おすすめのホワイトペーパー作成代行業者20選|選ぶ際のポイントも徹底解説

質問2. ホワイトペーパー制作を外注する費用相場は?

ホワイトペーパーの制作を外注したときの費用は作業量によって異なります。一例として企画からすべての工程を依頼した場合は20万円~、綿密な調査が必要であったりインフォグラフィックスなどの凝ったデザインが必要なものは200万円程度になるケースもあります。

まずは見積もりを依頼して、費用感を把握することをおすすめします。ホワイトペーパーの成否は、企画や構成の出来で大きく左右されるため、依頼通りの企画や構成を出してくれる会社を選ぶことが肝心です。

質問3. ホワイトペーパー完成後の活用方法は?

ホワイトペーパーが完成したら、ターゲットに届けましょう。メールマガジンに添付する、自社サイトにダウンロードページを設置する、営業から顧客に渡してもらう、といった方法があります。

またSNSを活用して拡散・配布する方法もあるでしょう。ポイントは、ターゲットにホワイトペーパーの存在を伝え、ダウンロードを促すことです。

また、新規リード獲得を増やすのであればLP自体の改善やフォームの改善も必要となります。PENGINではホワイトペーパーの企画〜制作はもちろん、サイトの改善を通じたリード獲得数の最大化も支援しています。

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まとめ   

ホワイトペーパーは、リードを獲得したり受注確度を上げたりするために重要な役割を果たします。ここで、ホワイトペーパーの制作時に重要となるポイントについておさらいしましょう。

①タイトルはターゲットが抱える広く深い課題から考えましょう

タイトルはホワイトペーパーのダウンロード率や獲得できるリードの属性を左右する重要な要素です。どんな方に届けたいのかを明確にして、ターゲットの課題を洗い出して整理しましょう。

そして、深く広い課題に対して訴求できるようなタイトルを設定することが何よりも重要です。

②行動を喚起するストーリー

行動を喚起するストーリー

商談や受注につなげることを目的とする場合、ホワイトペーパーを読んだ人の考え方や行動が変わる必要があります。読んだ人の考え方を変え、行動を起こさせるためには以下の2つの情報が含まれている必要があります。

  1. 顧客が見落としている顧客自身の事業上の課題や機会
  2. 上記の課題や機会を放置した場合の損失・リスク

上記の2点を伝えるためには、自社が提供できる価値や顧客が見落としている可能性がある課題についてブレストを行い、必要であればアンケート調査なども必要となる場合があります。そこまで大掛かりではなくても、「顧客の事業についての新しい視点を提供できるか?」という点については考えきるようにしたいところです。

③制作リソースがない場合

自社でホワイトペーパーの制作ノウハウやリソースがない場合は、営業資料などを流用することを考えたり、外注を検討する必要があります。

ホワイトペーパーを起点として新規リード獲得を増やしたい・商談を増やしたいというニーズがある方は、ぜひPENGINの無料相談にお申し込みください。

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