【徹底解説】売上別・ASPカート4社の手数料比較【得するECサイト】

【徹底解説】売上別・ASPカート4社の手数料比較【得するECサイト】

この記事を書いた人

だいち

PENGIN BLOGメディア編集長。Web業界とは異業種の仕事をしながら、独学でWeb制作の世界に。副業でHP制作やコーディング代行、個人ブログの運営などに取り組み、現在はPENGINにてWebライティングやディレクションをしつつ、メディア運営全般を担当しています。(個人運営ブログ:https://daib-log.com/ )

今回は今話題のECサイト構築に役立つASPカート会社の手数料をまとめてみました。

手数料があることは知っていても、それが売上金額の利益率にどの程度影響するのか、会社毎にどの程度差異があるのかを気になる方も多いかと思います。

そこでこの記事では必要最低限の費用についてピックアップし、売上が同額の場合はどこのASPカートを選んだら得をするのか、という観点で調べました。

今回ピックアップした対象は「BASE」「STORES」「カラーミーショップ」「Shopify」の4社です。

カート会社も差別化のために各社サービス内容に差をつけていますが、運営コストについては共通で認識すべき内容かと思いますので是非参考にしてみてください!

売上金額毎のオススメカート

先に今回のテーマにあたるオススメカートを結論から簡単にまとめます。

5万円以下の小規模
→STORES(フリープラン)
5万円~30万円の小中規模
→カラーミーショップ(エコノミープラン)
30万円~50万円の中規模
→STORES(スタンダートプラン)
50万円以上の大規模
→Shopify

比較するASPカートについて

比較するASPカートの特徴も簡単に紹介します。

これからECサイトを構築する方を想定し、選定基準は導入ハードルに影響する月額料金の安さと、利用者数の多さから下記の4社を選定しました。

BASE

BASEトップ画面

利用者数100万店舗を突破したと公式ページにも記載されているように、知名度も高く、今最も勢いがある業者です。

月額料金・初期費用が無料で、プラン選択も無いため「とりあえず始めてみたい」という方にはピッタリかと思います。

ただ、手数料が高いことには注意をした方がよく、必要最低限で発生するコストだけで見ると次のSTORESに軍配が上がります。

[linkcard url=”https://thebase.in/”]

STORES

STORESトップ画面

BASEの競合としてよく比較されやすいASPですが、フリープランと有料プランがあります。

無料・有料の違いの中に決済手数料がありますが、必要最低限の機能だけで良いのであれば、BASEよりトータルのコストは安く抑えられます。

デザインテンプレートの数や、導入コストを見るならSTORESはかなり強力ですが、無料版だとアクセス解析ツールの利用や、独自ドメインの設定はできません。

[linkcard url=”https://stores.jp/”]

カラーミーショップ

カラーミーショップトップ画面

いくつかプランはありますが、月額有料のASPカートの中では割安な部類に入ります。

上記無料ASPで発生する振込手数料がかからないのが特徴で、一定額以上の売上を見込めるのであればコスパが良い業者と言えます。

ただ、クレジットカードの場合は決済代行サービスGMOイプシロンとの契約が必要となり、最低手数料金額が設けられていることや、決済方法によって決済手数料にかなり差があることなど、計算が複雑になることには注意が必要です。

[linkcard url=”https://shop-pro.jp/”]

Shopify

Shopifyトップ画面

ECプラットフォームとしては全世界No.1の利用数を誇るサービスです。

月額29$(日本円で約3100円程度)ですが、月額1万円超えも多い有料ASPの中では割安で、上に挙げた3社と比べると多機能で本格仕様となっています。

海外向けの商材販売を考えている場合や、ある程度の売上規模を見込んでいる場合、今最も選ばれやすいサービスかと思います。

また、「Shopify パートナープログラム」という、サイト構築やEC運用のサポートを行う専門業者と提携を結ぶ制度があり、顧客対応のサポートも整えていることから、Web制作界隈でも注目を集めています。

[linkcard url=”https://www.shopify.jp/”]

ASPカート利用で考慮すべき費用とは?

  • 月額料金
  • 販売手数料
  • 決済手数料
  • 振込手数料

これに加えて「初期費用」も本来考慮すべきですが、ここでは除外しています。(利用年月数で按分してコスト計算する、などはできますが今回は期間を想定していないため)

月額料金

利用しているだけで発生する料金で、基本的には有料プランの方がサービスは充実しています。

利用用途をしっかりと決めた上で、必要な機能が有料プランにしかないかどうか確認しましょう。

販売手数料

商品販売毎に業者に引かれる手数料です。今回の選定業者の中だとBASEだけ発生します。

BASEは「サービス利用料」という名目ですが。(あまりここを請求する業者は少ないようです)

決済手数料

商品販売毎に決済に対して引かれる手数料です。決済に対してなので支払い方法によって手数料が変わります。

基本的には注文総額に対して3%~5%程度です。

振込手数料

ショップオーナーが指定した口座に売上金額を入金する際に引かれる手数料です。

BASEとSTORESで設定されており、入金額が低いと手数料が高くなる傾向にあります。

ASPカート各手数料一覧

EC_ASPコスト比較表

上の図はエクセルでASP別手数料をまとめたものです。

以下、図の補足をします。

BASEの手数料について

様々な決済方法がありますが、一律で上記図に記載の「3.3%+40円」が手数料になります。

BASE手数料詳細はこちらから

ただ、決済手数料だけでなくサービス利用料として+3%ひかれるため、実質6.6%+40円となり結局手数料としては割高となります。

STORESの手数料について

STORES手数料詳細はこちらから

無料プランだと5%、有料プランだとAmazonpay以外は3.6%になります。

カラーミーショップの手数料について

カラーミーショップの手数料詳細はこちらから

決済にはGMOイプシロンという会社を介することになり、決済手段や法人・個人名義かでも手数料が異なります。※上記の表はクレジットカード利用としての手数料を記載しています。

また、最低支払手数料というものが月額で設けられており、利率で出した手数料と比べて金額が大きい方がひかれる仕組みとなっています。

仮に法人名義のクレジットカード決済だった場合、売上金額62,500円以下だと最低支払手数料が請求され、それ以上の売上であれば利率計算された手数料がひかれます。

・62,000円×0.04 = 2,400円 ・・・ 2,500円が引かれる
・63,000円×0.04 = 2,600円 ・・・ 2,600円が引かれる

このため、売上額が6万以下の場合月額料金に加え、手数料が必ず発生することになる為注意が必要です。

Shopifyについて

Shopifyも決済手段が複数あり、それぞれ手数料が異なります。

Shopify手数料詳細はこちらから

決済で最も多く利用されているクレジットカードの場合は「Shopifyペイメント」というサービスを利用することになります。

クレジットカードの場合は国内発行カード(Visa やMastercard)だと3.25%〜3.4%、国外発行カード(AMEX)で3.8%〜3.9%と異なります。※JCBは対応していません。

【結論】(売上金額毎)手元に入る金額

この記事の本題です。

売上金額が同額の場合、売上に対して手数料で引かれる額が少ない(手残りが最も多い)ASPカートに黄色で色付けしています。

※注文品数は同一、個人利用、支払いはVISAクレジットカードを想定

実際のショップ運営であれば、仕入金額や販管費を考慮しないといけませんが、ここでは便宜上、売上 – 手数料の金額を利益と表現します。

表からわかること
  • 小規模運営であればSTORESのフリープランがお得
  • BASEは手数料の高さからSTORESを超える利益率は出せない
  • 手数料の差が出始めるのは5万円を超えたあたりから
  • カラーミーショップ(エコノミープラン)の月額834円であれば、売上30万円程度までであれば手数料の差異で高利益率が出せる
  • 50万円以上の売上からはShopifyが独走

最後に今回計算で使用したエクセルをスプレッドシートにうつしたので公開します。ご興味のある方は使用してみてください。(デザイン無視でコテコテな作りですが、、、)

[linkcard url=”https://docs.google.com/spreadsheets/d/1DP9jjyz-vLsOLMeqao9mAxYXJ_STa1JRJM5bIJa0hr8/edit?usp=sharing”]

ASP比較入力例動画

こんな感じで売上金額を入力したらASP毎に手数料が算出され、売上金額 – 手数料の金額表示されるようにしています。

まとめ

いかがでしたしょうか?

売上金額目標をベースに、どれくらい手数料が引かれるかを考慮したうえで、手元に残る売上が多いかどうかという観点で業者を選ぶのも選定においては効果的かと思います。

ただ、ASPカートは本当に多種多様なサービスが用意されているので、利用者が最も重視したいポイントを抑えて、それに合ったカートを選ぶことが最も重要です。

更に言うと、ECサイトを構築するだけではなく、立ち上げた後の運用管理も視野に入れる必要があるので奥が深いです。

ASPはしっかり自分に合ったものを選びましょう!