LP(ランディングページ)を運営する中でCVRの数値を知っていても、CVRの平均がどれくらいかを知らない人がいるのではないでしょうか。CVRはLPの課題解決において重要な指標なので、他のサイトと比較する際に欠かせない要素のひとつです。
そこで今回は、CVRの平均がどれくらいなのか、また平均と比べてCVRが低くなる原因と平均値より高くする方法について紹介します。最後にはよくある質問についてもまとめているので参考にしてみてください。
LPにおけるCVR(コンバージョン率)の平均は?
LP(ランディングページ)における一般的なCVR(コンバージョン率)の平均は約2〜3%と言われています。しかし、コンバージョンの定義や業界・流入経路によって大きく異なるため自社にあった平均値を正しく把握することがが重要です。
条件によって大きく目標値は異なりますが、弊社ではLPの平均CVRをお役立ち資料の場合には3%を目標値としております。また、コンバージョンの定義がサービス資料やお問い合わせの場合は1.5~2%が目標値です。
現状それらの数値よりも低い場合は、CVR改善を行いましょう。
CVR改善を実施したいとお考えの方は、以下の動画を参考に改善をしてみてください。
ここからは条件別のCVRの平均値について解説していきます。
業界別のコンバージョン率の平均値
まずはじめに業界別のコンバージョン率の平均値です。
業界別でユーザーの全母数に対する需要が異なるため、CVRの平均は大きく異なります。CVRの平均を自分のLPと比較する際は、同じ業種のCVRを確認することが必要です。
業界別のCVRの平均は以下の通りです。
業種 | CVRの平均(検索) | CVRの平均(GDN) |
自動車 | 6.03% | 1.19% |
BtoB | 3.04% | 0.80% |
Eコマース | 2.81% | 0.59% |
教育 | 3.39% | 0.50% |
旅行関連 | 3.55% | 0.51% |
同じ業種のCVRの数値と比較することで、自分のLPにおける課題解決と改善方法を考える手助けになります。
顧客層別のコンバージョン率の平均値
業界のみではなく、顧客層によってもCVRの平均値は大きく異なります。顧客層別のコンバージョン率の平均値を知る際は、主に3つのケースに分けられます。
- 情報キーワードのケース
- 比較・検討キーワードのケース
- 指名キーワードのケース
CVRの平均が異なる理由として、特定のキーワードと情報を知りたい人による大きな括りのキーワードでは、ユーザーの目的が異なるためです。CVRの平均がどれほど異なるのかをみていきます。
指名キーワードのケース
指名キーワードのケースはユーザーが指定商品を検索してLPに訪れるため、顧客層別のCVRでは一番高い約10%です。
例えば、ユーザーが商品に興味を持っていたり、目的が決まっていたりする場合は「(商品名) 通販」「(商品名)」と商材の名前で検索され、また目的が決まっているためコンバージョンにつながりやすくなります。
検索キーワードが商品名の場合は、ユーザーが問題に対して早く解決したいと思っていることが多いので、LPのCVRが高くなることが特徴的です。次のページでは、2023年最新の平均CVRをさまざまな条件別に解説し、平均以上にする方法やツールも紹介しています。
参考:【2024年最新】平均CVR(コンバージョン率)を条件別に解説!平均以上にする方法やツールも紹介 – PENGIN BLOG
比較・検討・事例キーワードのケース
比較や検討段階でキーワードを検索するケースでは、検索の範囲が少し狭くなることから情報キーワードよりCVRの平均が少し高い約2%です。比較・検討キーワードは「ダイエット サプリ おすすめ」「脱毛サロン 比較」などが当てはまり、検索ワードが情報収集から購入段階の比較に移っています。
そのため、購入する商品のおすすめや比較といった内容で自社の魅力を引き出し、伝えることができるとコンバージョンにつながりCVRの向上も見込めます。
情報キーワードのケース
情報キーワードのケースでは顧客のコンバージョン率がとても低く、約1%です。例えば、ユーザーが「ダイエット」という大きな括りでの検索をした場合は、「ダイエット 効果的」「ダイエット 脂肪燃焼」などと商品を探しているわけではなく、情報を集めている段階です。
そのため、検索回数と表示回数は多くなるもののコンバージョンに至りにくく、CVRが低い原因となっています。
CVRが平均値より低いLPの特徴は5つ
CVRが平均値より低いLPで見かける特徴は以下の5つです。
- LP自体のクオリティが低い
- 季節の影響を受ける商品を取り扱っている
- 広告とLPの訴求内容が統一されていない
- ターゲットユーザーが合っていない
- コンバージョンに対する心理的ハードルが高い
LPは商品の魅力を最大限に記載できるものの、ユーザーの意図を理解しないとCVRが低くなります。どのような内容に気をつけなければいけないのかを詳しくみていきます。
1.LP自体のクオリティが低い
LPはユーザーの商品やサービスの魅力を知ってもらうためにあるにもかかわらず、LPのクオリティが低いとCVRが低くなります。
例えば、広告からLPに移動して商品の魅力を知りたかったユーザーが、説明不足の情報や不十分なデザインのLPを見ても商品を購入するのに至りません。ユーザー目線でデザインの魅力があるか、クオリティが十分かを見てみましょう。
2.季節の影響を受ける商品を取り扱っている
1年間通して季節ごとにCVRが大きく異なる場合は、季節に関連した商品を取り扱っていることが要因です。メインとなる季節の間は商品の魅力を最大限に記載し、オフシーズンにはどのように商品を違う側面で利用できるかを紹介するなどの工夫が必要です。
季節の影響を受ける商品を取り扱っている場合は、年間を通して同じLPを使うのではなく、季節に合わせてLPの内容を変えて対応していきましょう。
3.広告とLPの訴求内容が統一されていない
広告とLPの訴求内容が統一されていないと広告のターゲットとLPのターゲットが異なるため、ユーザーニーズのズレからLPの離脱率が高くなります。広告はユーザーに興味を持ってもらうための重要な役割を果たしているため、LPで魅力をさらに伝えられるように作ることが必要です。
広告とLPを作成する際は性別や年齢、人物像などのペルソナを定めることが重要です。広告のクリック率に対してLPのコンバージョンが低い場合は、訴求内容を見直してみましょう。
4.ターゲットユーザーが合っていない
ターゲットに合わせたLPでないと、コンバージョンや離脱率の原因になってCVRが低くなります。例えば、40代女性向けにサプリメントのLPを作ったのにもかかわらず、LPに訪れたユーザーが20代女性だとコンバージョンにつながりにくい可能性が高い傾向です。
また、広告とLRにおけるターゲットが異なった内容になっている場合も、コンバージョンに至らない原因のひとつです。
5.コンバージョンに対する心理的ハードルが高い
ユーザーのコンバージョンに対する心理目にハードルが高いと、CVRが下がる原因のひとつです。価格が高い商品のLPがあっても、値段の面でハードルが高いとユーザーは感じて購入の意思決定が難しいと考えられます。
例えば、お試し価格や初回費用で商品を紹介したり、無料の資料請求を設置したりするなど、ユーザーがコンバージョンしやすくなる工夫をしてみましょう。
LPのCVRを平均値より高くする7つの方法
LPのCVRを平均値より高くする方法として以下の7つが挙げられます。
- ファーストビューを見直す
- 広告のターゲットを明確にする
- ページ移動を少なくする
- 伝わりやすいキャッチコピーを作成する
- CTAに説得力を持たせる
- 購入の不安を払拭する情報を記載する
- フォームの最適化を行う
LPはユーザーのファーストビューより第一印象が重要です。また、それに続いてユーザーのストレスを与えず魅力を与えられるポイントを意識しなければいけません。
以下の動画でもLPのCVR改善の打ち手を具体的に紹介しています。CVRにお悩みのマーケター・Web担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
そのために、以下の7つの方法について詳しくみていきましょう。
1.ファーストビューを見直す
ファーストビューはLPを訪れた際に見えるトップページに当たります。ファーストビューが魅力的ではないとLPの詳細を見ることなく、ユーザーに最適な商品であってもページから離脱して、コンバージョンにつながりにくくなります。
LPを制作する際には、「インパクトのあるファーストビューでユーザーが興味をもてるかどうか」「思わず下にスクロールしたくなるか」を意識して見直してみましょう。
2.広告のターゲットを明確にする
LPにアクセスするユーザーの流入経路は「キーワード検索」と「広告」の2種類あり、LPにおける主な流入経路は広告になるため、広告のターゲットを明確にすることが重要です。
ターゲットを決める際には性別や年齢、地域などの基本情報に加えて、「商品のどの部分に興味があるのか」「どのような課題があるのか」といった情報の細分化をしましょう。広告のターゲットが明確になることで、LPのCVR改善につながります。
3.ページ移動をできるだけ少なくする
LPのページ移動が少なくなると、ユーザーのストレスが軽減してコンバージョンにつながりやすくなります。LPの商品の魅力を知っても、購入完了までにページ内をたくさん移動しなければいけないことにより、ユーザーにストレスを与えてページから離脱する原因となる可能性があります。
LPを制作する際は、ページの移動を少なくしてシンプルな構造にすることがポイントです。
4.伝わりやすいキャッチコピーを作成する
ユーザーに商品の興味を持ってもらうために商品の魅力を説明することも大事ですが、印象に残りやすく、伝わりやすいキャッチコピーがあるとLPの離脱率が下がります。
キャッチコピーでユーザーがLPをスクロールする機会につながるため、CVR改善に欠かせない要素です。キャッチコピーを作成する際は、具体的な数字を使ったり、訴求ポイントを絞ったりしてオリジナリティを持ったものを考えてみましょう。
5.CTAに説得力を持たせる
LPのデザインを考える際に、CTAに説得力を持たせることはCVR改善に必要な要素です。
CTAがわかりにくかったり、見つけにくかったりすると、せっかくユーザーが商品に興味を持ってくれてたとしてもコンバージョンに至らない可能性があります。CTAの部分もデザインと文言を説得力のあるものに考えてみましょう。
6.購入の不安を払拭する情報を記載する
LPは商品の魅力を伝えるのみではなく、コンバージョンにつなげるためにはユーザーが購入しやすくなるような心理的フォローも入れることもポイントです。商品に興味があっても値段が高いなどの条件があれば、ユーザーの不安や疑問を解決しない限り購入の決意が決められません。
そのため、購入における不安を払拭することができれば、ユーザーにも安心感を与えてCVRのアップが期待できます。「よくある質問」「お客様の声」などでユーザーの購入へのハードルを下げましょう。
7.フォームの最適化を行う
入力フォームを最適化することでスムーズに必要事項を入力でき、ユーザーにストレスフリーな環境を与えられます。例えば、入力項目が多かったり移動ページが多かったりするとユーザーがストレスを感じやすく、途中でページを離脱する原因となります。
近年では人気が高まってきているチャットボードで入力作業を省いたり、必要事項のみのフォームにしたりするなどユーザー目線でフォームを最適化してみましょう。なお、次のページでは、CVRを増やすための方法や実際に成功した事例などを紹介しています。
参考:【2023年最新】CVRを改善するための10の方法|改善に成功した企業事例や役立つツールを徹底解説! – PENGIN BLOG
LPにおけるCVRの平均でよくある3つの質問
LPにおけるCVRの平均でよくある3つの質問は以下のものがあります。
- CVRの計算方法について知りたいです
- ストレスフリーなLPの特徴はありますか?
- そもそもコンバージョン率とは何ですか?
LPのCVRの平均について押さえる前に、CVRやLPについて確認するとCVRの平均について分かりやすくなります。それでは質問の回答をみていきましょう。
質問1.CVRの計算方法について知りたいです
CVRの計算方法はコンバージョンとアクセス数から以下の式で計算できます。
CVR(%)=コンバージョン数÷アクション数×100
アクション数はどのCVRを計算したいかによって、広告のクリック数やLPに訪れたユーザー数などで変更します。例えば、LPに訪れたユーザー数が2000人でコンバージョン数が20だった場合のCVRは20÷2000=1(%)です。
質問2.ストレスフリーなLPの特徴はありますか?
ストレスフリーなLPを作り上げるとユーザーの離脱率の低下、CVRの向上につながります。ストレスフリーなLPの特徴として以下のものが挙げられます。
- ページの読み込み速度が速い
- グローバルメニューを設置する
- 購入までのフローを表示する
- 入力フォームの項目数を最低限に設定する
- 郵便番号で住所を自動入力させる
- 必須項目に印をつける
LPのデザインを完成させて終わりではなく、再度ユーザー目線で細部までストレスを感じずにスムーズにコンバージョンできるか確認してみましょう。
質問3.そもそもコンバージョン率とは何ですか?
LPの目的でもある商品やサービスの購入、問い合わせや申し込みなど企業にとって利益につながることをコンバージョンといいます。そして、ユーザーがLPに訪れた総数に対して、コンバージョンに達成した割合がコンバージョン率(CVR)です。
CVRはアクセス数を「広告のクリック数」「LPのユーザー訪問数」などの基準や、資料請求といった簡単に申し込みしやすいものと高額な商品の購入における目的の違いでCVRは大きく異なってきます。次のページでは、CVRの計算方法や平均値、改善方法をわかりやすく解説しています。
参考:【2023年最新版】CVR(コンバージョン率)とは?低い場合の要因や高める方法をわかりやすく解説します – PENGIN BLOG
まとめ
LPのCVRは課題解決における対策や改善において欠かせない要素のひとつです。CVRの平均がどのくらいかを把握しておきながら、CVRが下がる原因と平均値より高くする方法を押さえて見直すことが重要です。
ユーザー目線でどのようにLPが見えているか、今後さらにCVRを向上させるにはどうすればいいかについてPDCAを繰り返して改善していきましょう。