【事例付き】顧客を惹きつけるコーポレートサイトのデザインとは?最新トレンドや費用対効果を高めるポイント

【事例付き】顧客を惹きつけるコーポレートサイトのデザインとは?最新トレンドや費用対効果を高めるポイント

この記事の監修者

粟飯原匠 |プロデューサー

マーケティングを得意とするホームページ制作会社PENGINの代表。教育系スタートアップで新規事業開発を経験し、独立後は上場企業やレガシー産業のホームページ制作・SEO対策・CVR改善の支援を行うPENGINを創業。「ワクワクする。ワクワクさせる。」を理念に掲げてコツコツと頑張っています。

「コーポレートサイトを制作したい」

「デザインのイメージを制作会社にどう伝えたらいいかわからない」

上記のような悩みがある方は少なくありません。

本記事では、効果的なコーポレートサイトのデザインや最新トレンド、ユーザー体験を高める要素まで詳しく解説します。

これからコーポレートサイトを構築しようと検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

コーポレートサイトの最新トレンド

上場企業におけるコーポレートサイトのデザイン傾向には、いくつかの変化が見られます。モバイルユーザーの増加に伴い、スクロールアクションが多用されています。また、社会的責任を重視する動向が強まっている背景から、SDGsやESGへの取り組みが伝わるように設計されています。

一方ヒーローイメージ(メインビジュアル)の動画は、読み込みの遅さが問題視されていることから減少傾向です。現在は、軽量で国際的に受け入れられやすいイラストが多く採用されています。

さらに、ウインドウの内容を表示領域いっぱいに表示させるフルスクリーンレイアウトが定着しています。ユーザー体験を向上させ、訪問者の関心を引きつけることを目的としています。

上場企業のコーポレートサイトのトレンドをまとめると、以下の表のとおりです。

特徴内容
スクロールアクションの増加・ユーザーエンゲージメントと情報伝達の効率化が目的
・スマートフォンの普及により自然なナビゲーション方法として採用
・モバイルファーストのデザイン戦略で重視
SDGsやESGの強調表示の増加・企業の社会的責任(CSR)への意識が高まる
・消費者が企業の環境や社会への貢献を重視
・ブランドイメージの向上と信頼性の確立に寄与
ヒーローイメージ動画の減少・ページのロード時間とデータ使用量の問題が原因
・モバイルユーザーにとっての読み込み速度の遅延が問題
・シンプルなメッセージ伝達が求められている
イラスト活用デザインの増加・ブランドの個性と親しみやすさを演出可能
・イラストは柔軟性と表現力がある
・企業のアイデンティティをユニークな形で示し、ブランド認知を強化
フルスクリーンレイアウトの定着・デバイスの多様化と画面サイズの増加に伴い定着
・没入感のある体験とコンテンツの視認性が高まる
・Webサイトの目的達成に貢献

コーポレートサイトデザイン5つの事例

コーポレートサイトデザインの事例を5社ピックアップしてそれぞれご紹介します。

1.サッポロビール株式会社

サッポロビール株式会社

参考:https://www.sapporobeer.jp/

「サッポロビール株式会社」のコーポレートサイトは、グローバルナビゲーションにカーソルを合わせると「商品情報」の詳細が表示されるメガメニューが現れます。このメニューを利用することで、関連ページへ直接アクセスが可能です。また、メニューには写真も含まれているため、目的のページを素早く見つけられます。

2.株式会社ハルメクホールディングス

株式会社ハルメクホールディングス

参考:https://www.halmek-holdings.co.jp/

「株式会社ハルメクホールディングス」のコーポレートサイトは、視線を誘導するZ型レイアウトを採用しています。トップページの各セクションは背景色を変えており、所属するカテゴリが一目で識別できるため、情報が理解しやすいのが特徴です。

3.株式会社BAKE

株式会社BAKE

参考:https://bake-jp.com/

「株式会社BAKE」のコーポレートサイトは、動きのあるパララックスデザインが特徴です。特定の要素を際立たせ、スクロールによってユーザーの関心を引きます。魅力的な商品写真を次々に展開することで、ブランドの魅力を効果的に伝えています。

4.クラフトコーポレーション

クラフトコーポレーション

参考:https://craftcorp.jp/

「クラフトコーポレーション」のコーポレートサイトは、高級感あふれるデザインが特徴です。グレーを基調とした配色と控えめな彩度の写真で、クールな印象を演出しています。

また、豊富な写真と多様なアニメーションを使用して雑誌をめくるような体験を提供し、ユーザーがページに長く留まるよう促しています。明朝体やセリフ体の欧文が、施工事例の魅力をさらに引き立てています。

5.株式会社 キャリアスカウトジャパン

株式会社 キャリアスカウトジャパン

参考:https://www.careerscout.co.jp/

「株式会社 キャリアスカウトジャパン」のコーポレートサイトでは、斜めのラインアニメーションが各所で効果的に使用されており、訪問者に強烈な印象を与えます。スクロールに合わせた画像のスライドが美しく、スタイリッシュなファーストビューのコピーが求職者の目を引きます。

UX(ユーザーエクスペリエンス)を高める5つのデザイン要素

UX(ユーザーエクスペリエンス)を高めるデザイン要素には、以下の5つが挙げられます。

  1. 戦略
  2. 要件
  3. 構造
  4. 骨格
  5. 表層

各要素について解説します。

1.戦略

プロダクトの目的設定はプロジェクトの土台を築きます。効果的な戦略を立てるには、ターゲットユーザーのニーズと課題を深く理解する必要があります。

具体的には、ユーザーのペインポイントを解決するプロダクトの価値を明確にしたうえで、測定する指標を設けます。ペインポイント(痛点)とは、ユーザーがサービスや製品との関わりのなかで経験する問題や摩擦、ボトルネックのことです。

さらに、競合分析を通じて独自の特徴を見極めることで、プロジェクトが迷うことなく効率的に進行します。

2.要件

「戦略」フェーズで明らかになった課題を解決する要件を定義します。この段階では、機能の定義に加え、ユーザー体験(UX)への配慮も欠かせません。

どの機能が本当に価値をもたらすのか、その提供方法を検討します。具体的には、プロトタイピングツールを用いてアイデアを早期に形にします。そしてユーザーテストを実施し、機能の適切さを検証したうえで調整します。

3.構造

全体構造の設計には、情報アーキテクチャ(IA)の原則が重要です。コンテンツと機能の配置、相互の関係を決定します。

直感的なナビゲーションを通じて、ユーザーが求める情報に容易にアクセスできるようにすることが重要です。サイトマップ作成やユーザーフロー設計を行い、ページ間の目的と連携を明確にします。

4.骨格

この段階でワイヤーフレームを作成し、UIの基本レイアウトを決めます。「どの情報をどの順で提示するか」を考慮し、ユーザーがアクションを取りやすいようにUI要素を配置します。

ワイヤーフレームは、デザイン前のプロダクトの設計図です。また、チームコミュニケーションツールとしても役立ちます。この構造を基にユーザビリティテストを行うことで、デザインの微調整が容易になります。

5.表層

最終的なビジュアルデザインを施すフェーズです。ブランディングに合わせた色彩、フォント、画像などの視覚要素を決定します。ユーザーの感情に訴えてブランドイメージを構築するうえで、重要な要素です。

視覚的一貫性を保ちつつ、アクセシビリティ基準を踏まえ、全てのユーザーが快適に利用できるよう配慮します。また、レスポンシブデザインの原則を適用し、異なるデバイスも適切に表示できるように作成します。

競合他社と差をつけるための戦略

競合他社と差をつけるための戦略には、以下の3つが挙げられます。

  1. きちんとお金をかける
  2. コンテンツ制作に力を入れる
  3. SEO対策を怠らない

それぞれ解説します。

1.きちんとお金をかける

Web施策は成果が現れるまで時間がかかる一方で、長期的に大きな効果が得られるため、初期投資が重要となります。

戦略立案やコンテンツ制作を専門とするコンサルティング会社に依頼することで、効果的なWebマーケティングが可能です。競合と差別化することで、売上向上につながる可能性があります。

2.コンテンツ制作に力を入れる

Webサイトのコンテンツは、質と量によって評価が変わります。写真や画像だけでなく、企業の独自性を反映したオリジナルのテキストを用いることが重要です。

コンテンツ制作では、顧客が求める情報を提供し独自の言葉で表現することが求められます。訪問者の関心を引けるため、SEO効果も期待できます。

3.SEO対策を怠らない

WebマーケティングでSEO対策は欠かせません。市場や競合分析を基にした独自のマーケティング戦略を構築し、検索エンジンでの評価を高めることが重要です。

具体的には、営業や販売の現場で得た経験や顧客の声をコンテンツに反映させ、検索エンジンに評価されるよう最適化します。SEOは進化し続ける分野のため、最新のトレンドやアルゴリズム変更に常に敏感であることが、持続可能な競争力の確保には不可欠です。

コーポレートサイトの費用対効果を高めるためのポイント

コーポレートサイトの費用対効果を高めるためのポイントには、以下の3つが挙げられます。

  1. デザイン性を高める
  2. 集客施策を実施する
  3. 分析と改善を続ける

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

1.デザイン性を高める

使いやすく視覚的に魅力的なデザインは、サイトの信頼性を高め、リピーターを増やすのに有効です。

また、スマートフォンやタブレットなど、さまざまなデバイスに対応したレスポンシブデザインへの投資は、ユーザー体験を向上させます。訪問者によい印象を与えるため、サイト訪問が促進できます。

視覚的魅力と使い勝手の向上は、ビジネス成果に直接的な影響を与えるため、デザインの質にはとくに注力しましょう。

2.集客施策を実施する

SEOに投資することは、自然流入を増やし、広告費の削減と長期的な利益の獲得を可能にします。適切なSEO対策には時間がかかる一方で、効果が現れるとホームページの検索ランキングが向上し、より多くの潜在顧客にリーチできるようになります

さらに、ソーシャルメディアの活用、コンテンツマーケティング、適切なCTAの配置なども集客に有効です。これらの施策は、顧客との接点を増やし、関係性を強化します。

3.分析と改善を続ける

アナリティクスツールを用いた訪問者の行動分析は、サイト改善とマーケティング戦略の精度を高めるのに不可欠です。データに基づく最適化は、投資の効果を最大化します。

ホームページは継続的に進化するため、一度構築しただけでは完結しません。定期的な分析・改善は、サイトをより収益性の高いものに変えていくための重要なプロセスです。

コーポレートサイト デザインでよくある3つの質問

コーポレートサイト デザインでよくある質問には、以下の3つが挙げられます。

  1. コーポレートのデザインはなぜ重要ですか?
  2. コーポレートサイトの目的は?
  3. コーポレートサイト制作の手順は?

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

1.コーポレーサイトのデザインはなぜ重要ですか?

コーポレートデザインは企業のアイデンティティを形成し、競合との差別化を実現します。訪問者に与える第一印象は瞬時に形成され、その視覚的な印象がブランドイメージやサイトの雰囲気を効果的に印象付けます。

結果的に、認知度が向上し、リピート訪問やサービス利用の増加、さらには問い合わせにつながる効果があります。デザインに独自性がなければ、ブランドの個性が薄れ、提供する価値をユーザーに伝える機会を失う恐れがあります。

2.コーポレートサイトの目的は?

コーポレートサイトの目的は、外部ステークホルダーや潜在顧客に企業情報を提供し、企業の存在を知ってもらうことです。サイトを通じて、企業のアイデンティティ、文化、製品、サービス、ビジョンを効果的に伝えられます。

企業の信頼性や透明性が高まり、ビジネス関係の初期の障壁を低減する効果があります。不透明な企業との取引を避けたいという消費者心理に対応し、現代のビジネスカードとして機能しているため、幅広いターゲットに対する有効なアピール手段です。

3.コーポレートサイト制作の手順は?

コーポレートサイト制作は以下の手順で進めます。

  1. 目的とターゲットの特定
  2. 情報の整理
  3. ワイヤーフレームの作成
  4. デザインの決定
  5. サイトの開発と実装

これらのステップを自社で実施することも可能ですが、専門的な技術が必要です。よってクオリティの高いサイトを制作したい場合は、専門の制作会社に依頼するのが一般的です。コスト削減のためだけに内製化すると、品質が落ちる可能性があるため注意が必要です。

まとめ

本記事では、顧客を惹きつけるコーポレートサイトのデザインについて解説しました。コーポレートサイトは企業の顔としての役割を持っています。そのため、計画段階からしっかりと作り込むことが重要です。

まずは、現在のトレンドや成功している事例を知り、アイデアに組み込むことがおすすめです。

また、コーポレートサイトは制作だけでなく、継続的な運用が費用対効果を高めるためにも重要です。この記事で解説したポイントを理解し、コーポレートサイト作りに役立ててください