「ショップの売上が伸びない」「自社商品が表示されない」楽天市場へ出店している方は、このような悩みを抱えていることが少なくありません。
それは、楽天SEO対策を実施していないことが原因として考えられます。そこでこの記事では、楽天SEO対策が必要な理由から具体的な施策まで詳しく解説します。楽天市場へ出店している方やこれから出店を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
楽天SEOとは?
楽天SEOとは、ECサイト「楽天市場」内で、自社商品の検索結果を上位に表示させるための対策を指します。SEO(Search Engine Optimization)は「検索エンジン最適化」の意味があり、Googleなどの検索エンジンにおいて、上位にコンテンツを表示させる施策を指す言葉として使われることが一般的です。
検索結果で上位獲得することによって得られる効果にはさまざまなものがあり、PV数アップや売上向上などが期待できます。そのため、多くの企業サイトがSEOに注力しているといえます。
なお、楽天市場のサイト内においても、商品をたくさんのユーザーの目に触れる・売上向上を狙うには、SEO対策が欠かせません。もし、対策を施さなければ、自社商品は数ある競合の中に埋もれてしまうでしょう。
検索順位が低ければ誰にも見てもらえないおそれがあるため、SEO対策が必要です。
2023年最新の楽天における検索アルゴリズム
検索アルゴリズムは、日々アップデートを繰り返しており、ユーザーにとって最適な商品が表示されるように改良され続けています。ここでは、2023年最新版の楽天の検索アルゴリズムにおいて重要なポイントは以下の通りです。
- 商品名及び説明文、ディレクトリIDなど内部対策最適化
- 直近の売上額や転換率
- レビューの質及び数
- 送料無料やポイント変倍、あす楽設定などの要素
- 検索キーワードとの関連性
ほかにも、数ある項目から商品ページを評価し、それによって検索順位が変動します。中でも検索順位に大きな影響を与えるのが1と2の項目です。
楽天は、売れている商品の検索順位が上がりやすい傾向にあります。なぜなら、楽天は売上額に応じてロイヤリティを支払ってもらうビジネスモデルを採用しているため、売れている商品を上位表示した方が売上の最大化につながります。
そのため、楽天SEO対策を実施するうえで重要なのは、キーワード対策のみならず商品自体の売上を上げることだといえるでしょう。また、内部対策については、売上があっても検索項目にキーワードが入っていなければ、ヒットしづらくなります。
楽天SEOにおける効果の捉え方
楽天SEOにおける効果は、一般的なSEO対策の効果とは違う捉え方をします。たとえば、GoogleではSEO対策の効果を実感するまでに1年程度の時間が必要です。
具体的な効果としては、対策キーワードで作成したコンテンツが検索上位に表示されることなどが挙げられます。しかし、楽天市場ではGoogleとは異なり、すぐに効果が表れます。
具体的には、商品ページを修正して変更した内容がすぐに反映され、検索上位に表示されやすくなります。
楽天市場でSEO対策が必要な3つの理由
楽天市場でSEO対策が必要な理由には、以下の3つが挙げられます。
- ユーザーの多くは楽天内の検索で流入するため
- 低コストで集客力と注文数を増やすため
- ユーザーの目に触れる機会を増やすため
ここではそれぞれに分けて解説します。
1.ユーザーの多くは楽天内の検索で流入するため
楽天を利用しているユーザーの70%は、楽天内からの検索から流入しているとされています。一般的なサーチエンジンから流入するユーザーよりも、楽天検索から訪れた人は購入したい商品が決まっており、購入意欲が高いユーザーといえます。
そのため、検索1ページ目に自社の商品が表示されると、購入されやすく、売上の向上が期待できるのです。
2.低コストで集客力と注文数を増やすため
楽天では、自社の商品を上位に表示させるために、別途費用を支払う広告サービスを提供しています。しかし、広告サービスを使うと、ロイヤリティ以外にも費用が必要です。
特に、検索母数が大きいキーワードになると、広告費用も高くなってくるため、利益を圧迫することにつながってしまいます。しかし、SEO対策を施し、自然と上位表示されるようになればコストを支払わなくても集客が可能です。
3.ユーザーの目に触れる機会を増やすため
楽天SEOは、広告とは違い費用が必要ありません。また、対策後にすぐに効果を確認できるため、最適化もしやすい傾向です。ブラッシュアップを繰り返すことによって、低コストでユーザーの目に触れる機会を増やせます。
その結果、注文数・売上の向上を期待できます。上位表示されるには、時間的なコストが必要となる場合がありますが金銭的な負担がないため、低予算で運用している小規模店舗にとっては、非常に有効な手段といえます。
楽天SEOで上位表示するための考え方
楽天SEOで上位表示するための考え方には、以下の3つが挙げられます。
- ある程度の売上実績が必要になる
- キーワードの検索対象となる項目を押さえる
- 適切なID設定が必要になる
ここではそれぞれに分けて解説します。
ある程度の売上実績が必要になる
近年の楽天市場は、ユーザーエクスペリエンス(体験)を重要視しており、よく売れている商品が必然的に上位表示されやすい傾向です。
そのため、品質が高い商品であったとしても、売れていなければ上位表示されません。つまり、楽天SEO対策をしただけでは効果が必ず出る訳ではなく、ある程度の売上実績が必要です。
なお、売上アップの施策については以下の記事で詳しく解説しているため、ぜひご覧ください。
⇒【2023年最新】楽天市場の売上をアップさせる15の施策|必要な考え方やよくある質問もご紹介
キーワードの検索対象となる項目を押さえる
楽天市場でキーワードの検索対象となる項目を押さえましょう。検索結果に影響する項目には以下の6つが挙げられます。
- 商品名
- PC用キャッチコピー
- モバイル用キャッチコピー
- PC用商品説明文
- スマートフォン用商品説明文
- PC用販売説明文
これらの中では商品名が最重要視されるため、優先的に対策しましょう。
適切なID設定が必要になる
楽天SEOで上位表示を目指すには、ID設定が重要です。現在、楽天SEOの施策に取り組んでいるのにも関わらず、登録商品も検索結果に表示されない場合もあり得ます。
このような事態を防ぐには、全商品ディレクトリIDとタグIDの2点を必ず設定してください。これらのIDを誤っている・登録できていなければ、商品は表示されません。
楽天市場のSEO対策で売上を上げる10の施策
ここでは楽天市場のSEO対策で売上を上げるための施策を10に分けてご紹介します。それぞれに分けて詳しく見ていきましょう。
1.商品ページの充実を図る
最初に取り組むべきことは、商品ページを充実させることです。商品名からキャッチコピー、説明文までページを構成する要素を埋めていきます。
このときに商品画像を適切に設定することが重要です。画像を設定するうえで意識したいポイントは、以下の3つが挙げられます。
- テキストは画像全体の20%以内
- 白もしくは写真と同色の背景
- 枠線は省く
2.売上に直結するキーワードを含める
商品名や説明文には、売上へ結びつくキーワードを必ず盛り込みましょう。上位表示されるには、売れている商品であることが欠かせません。
しかし、検索ボリュームが大きいと想定されるビッグキーワードだけを設定すると埋もれてしまうおそれがあります。それを回避するには、ニッチな検索需要があるキーワードを盛り込むようにすると効果的です。
たとえば、観葉植物を販売している場合、パキラなどの具体名や室内・ベランダのように置き場所を盛り込んでおくと、売れる確率が高まります。このようなキーワードから、少しずつ売上実績を向上させることによって、検索ボリュームが大きいキーワードでも上位表示を目指せます。
3.サジェストキーワードを含める
メインとなるキーワードに加えて、サジェストキーワードも必ず盛り込むようにしてください。サジェストキーワードとは、検索窓にキーワード入力すると自動的に表示される検索候補のことを指します。観葉植物を例に挙げると以下のようなサジェストキーワードが自動的に出現します。
- 観葉植物 土
- 観葉植物 大型
- 観葉植物 小さい
- 観葉植物 吊り下げ
- 観葉植物 インテリア
もちろん、全てを盛り込む必要はありません。商品ごとに適切なキーワードがあれば盛り込みましょう。
4.季節性を意識したキーワードを含める
楽天市場では、母の日やクリスマスなどのイベント時期に需要が高まります。このような季節性キーワードを使って検索するユーザーは、ニーズが顕著に現れていることが多いため、需要期を迎える前に商品ページへ適切に盛り込むことが効果的です。楽天市場でよく使われる季節性キーワードには、以下のようなものが挙げられます。
- 正月
- バレンタイン
- ホワイトデー
- 母の日
- 父の日
- お中元
- ハロウィン
- クリスマス
注意点としては、季節キーワード対策は直前に施しても大きな成果を期待できないことです。需要が高まる2〜3ヵ月前から対策を行い、イベントまでに検索順位を上げるようにしておくことにより、売り上げを大きく伸ばすことが期待できます。
5.記号で商品名を目立たせる
商品名に記号を取り入れることによって、ユーザーの目に留まりやすくなる効果が期待できます。以下のような記号がよく使われますので、参考にしてみてください。
【】、!、★、◎、『』 |
上手く活用できるとユーザーの目に留まりやすくなり、好印象を与えます。とくに、送料無料のように強調したいワードと組み合わせることによって効果を最大限まで高められます。
6.トレンドを意識したキーワードを含める
需要が高まる商品に限りますが、トレンドキーワードを盛り込むことも効果的です。たとえば、コロナ禍において需要が伸びたマスクやアルコールなどは、検索割合が増加しました。
そのため、トレンドに応じて伸びる検索キーワードを意識的に利用しましょう。トレンドワードの探し方は、Yahoo!ニュースなどのランキングなどを参考にしながら、抽出してみてください。
7.楽天サーチ以外の販路も作る
楽天サーチ以外の販路を用意しておくことによって、売り上げを高めることにつながります。具体的には、RPP広告への掲載や楽天クーポンの配布などの施策です。
このような施策はコストを必要としますが、即効性を期待できるため、売上実績を作ることにつながります。しかし、通常販売するよりも経費が発生するため、費用対効果を見極めたうえで取り組むことが重要です。
8.レビューを収集する
楽天SEO対策を行ううえで、レビューを収集することも重要な要素といえます。以前は、レビューを集められるほど上位表示されるアルゴリズムが存在しました。
しかし、現在はレビューの数がたくさんあるだけでは上位表示されることはありません。注目したい点として、ユーザーが商品ページへ訪れた場合、最初にレビューを確認する習性があるとされています。
そのため、レビューを集めることによって転換率の向上が見込め、検索対策上でも有利になります。
9.商品ページ内に動画を設置する
商品ページ内に動画を設置することによって、滞在時間が向上する効果を見込めます。売上が高いページが上位表示されやすいため、動画を活用することで検索対策にもなります。
また、楽天のアルゴリズムは商品ページの充実度もチェックしており、動画が設置されているページの方が高い評価を得られる傾向にあります。
10.外部の支援サービスを活用する
これらの施策を施しても効果を見込めない場合、外部の支援サービスを活用することも手段のひとつです。たとえば、店舗のコンサルティングや運営代行、これから楽天市場に出店する人にとって経験豊富な代行業者は強い味方だといえます。なお、弊社「 ジャグー株式会社」がサポートしている業務の例を挙げると、以下のようなものが挙げられます。
- 販売戦略立案
- 広告運用
- ページ制作
- ディレクション
- 店舗構築
楽天SEOに取り組む際に注意すべき3つのポイント
- 在庫切れによる検索順位の下落
- ガイドライン違反によるペナルティー
- アルゴリズムアップデートによる順位降下
ここではそれぞれに分けて解説します
1.在庫切れによる検索順位の下落
商品ページの在庫が0になると、検索順位は下落します。在庫切れが起きてしまうと、ユーザーが商品ページに流入してきてくれたとしても購入できないため、ニーズを満たせないことにつながります。
在庫切れによる検索順位の下落を防ぐには、売れ筋商品やアクセスが高い商品については、在庫切れを発生させないことが重要です。
2.ガイドライン違反によるペナルティー
楽天市場が設けるガイドラインに違反してしまうと、ペナルティーが課されてしまいます。具体的なペナルティーとしては、検索結果に一切表示されなくなくなってしまうことが挙げられます。
このような事態を予防するには、ガイドラインに違反していないかを定期的にチェックすることが重要です。チェックする項目としては下記のリンクにある「店舗運営ガイドラインについて」を参考にしてチェックしてみてください。
参照:出店審査や取扱商材に関する注意事項
3.アルゴリズムアップデートによる順位降下
楽天の検索アルゴリズムは、常に最適化を図っています。そのため、アップデートがあれば順位が降下してしまうケースもあります
アルゴリズムをアップデートする目的は、ユーザーニーズに応えることとなり、対策を施すうえでも定期的にキーワードを見直さなければなりません。
また、社会情勢やトレンドによって、絶えずユーザーが求める商品やニーズには変化が見られます。
キーワードを見直す頻度としては、1〜2ヶ月を目安にしてみてください。
楽天SEOでよくある3つの質問
楽天SEOでよくある質問には、以下の3つが挙げられます。
- 質問1.楽天市場における検索経由のCTRを上げる方法はありますか?
- 質問2.楽天SEOに使えるおすすめのツールはありますか?
- 質問3.SEO対策しても検索順位が上がらない場合はどうすればよいですか?
ここではそれぞれに分けて解説します。
質問1.楽天市場における検索経由のCTRを上げる方法はありますか?
楽天市場における検索経由のCTRを上げるには、以下の3つに取り組みましょう。
- 商品名の改善
- サムネイル画像の改善
- レビューの増加
これらの施策は自然検索・RPP広告のいずれにも効果を見込め、改善した結果を得られるため、優先的に取り組んでみてください。商品名は、アピール内容を前半へ盛り込み、差別点を訴求します。
さらに、ユーザーへ伝わりやすいシンプルな表現を心がけましょう。サムネイル画像は、権威性が伝わるテキストを入れ、メリットやベネフィットが伝わりやすいように工夫してみてください。
また、レビューを集めている商品については、ユーザーが商品ページへ訪れることにつながるため、CTRを効果的に高められます。
質問2.楽天SEOに使えるおすすめのツールはありますか?
楽天SEOに使えるおすすめツールには、以下のようなものが挙げられます。
- ラッコキーワード:サジェストキーワードを一括取得できる
- セカンドブレイン検索順位取得ツール:キーワードごとの順位・競合店舗との比較、IDなどを分析できる
楽天SEO対策は手作業で行うと、莫大な労力を必要とします。そのため、これらのツールを活用して効率よく進めることがおすすめです。
質問3.SEO対策しても検索順位が上がらない場合はどうすればよいですか?
自身でSEO対策を施しても、検索順位が上がらないことはよくあります。そのような場合は、SEO対策に強みがある代行業者へ相談することをおすすめします。
なお、楽天市場のサポートを専門的に行っている弊社「 ジャグー株式会社」に在籍する店舗対応スタッフは全員「楽天SOY(SHOP OF THE YEAR)」の受賞経験者です。SEO対策しても検索順位が上がらない場合は、ぜひ弊社の経験豊富なスタッフにご相談ください。
まとめ
楽天SEO対策に関することを解説してきました。楽天SEO対策は、売り上げを高めるために欠かせない施策となっており、ポイントを押さえながら適切に取り組む必要があります。
しかし、膨大なショップから自店をコンスタントに上位表示させるには、豊富なノウハウが欠かせません。もしも、自社だけで対応できない場合、楽天市場に強みがある外注業者へ相談してみてはいかがでしょうか。
弊社「ジャグー株式会社」では、毎月10社限定のサイト分析を実施しているため、自社の課題を明確化することができます。「売上が思うように上がらない」「売上は上がっているけど、利益が出ない」といった場合には、ぜひ一度ご相談ください。