「Amazonのカートを獲得する方法がわからない」「カートを獲得できているの?」このように悩む方は少なくありません。

この記事では、Amazonセラーの支援実績が豊富にあるジャグーが、ショッピングカートの獲得状況の確認や前提条件、方法について詳しく解説します。

ショッピングカート獲得の確認方法を知って、売上を伸ばす参考にしてみてください。

Amazonのショッピングカート獲得とは?

ECサイトでは、ユーザーが購入を検討、または購入を決定した際に商品を一時的に保存しておくための「カート」があります。

Amazonにおける「ショッピングカート」は、ほかのECサイトと仕様が異なります。楽天市場やYahoo!ショッピングのカートは店舗単位でまとめられていますが、Amazonの場合は商品ページ単位でまとめられています。たとえば、同じ商品を複数の異なるショップが販売している場合には、ひとつのページとして商品がまとめられるのです。

そのため、Amazonは「商品が軸になっている」といえます。

Amazonでは、商品ページの最初に表示されるファーストビューに掲載されるのはひとつの出品者のみです。ファーストビューに掲載されないとほとんど露出されないため、商品ページの目立つ場所に自分の商品社名を掲載することを「ショッピングカート(ボックス)を獲得する」または「カートを取る」と表現しています。

Amazonでショッピングカートを獲得すべき2つの理由

Amazonでショッピングカートを獲得すべき理由には、以下の2つが挙げられます。

  • 売上アップに直結する
  • 競合との差別化につながる

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

1.売上アップに直結する

ショッピングカートを獲得すればファーストビューに掲載されるため、ユーザーの目に留まりやすく、商品の売り上げにも大きな影響を及ぼします。

もしショッピングカートがない場合、商品ページに小さく表示される「他の出品者」のリンクからしか閲覧できません。そのようなエリアをクリックする可能性は低く、ユーザーからはほとんど見てもらえないと考えた方がよいのです。

商品の売り上げは露出に左右されるため、ショッピングカートの獲得は売上アップに直結します。

なお、売上アップに関する別の施策を知りたい方は、以下の記事が参考になるためぜひご覧ください。

【2023年最新版】Amazonの売上アップを実現する10のコツ|売上アップできない原因も解説!

2.競合との差別化につながる

Amazonでは、1商品あたり1ページという仕様になっています。そのため、ショッピングカートを獲得できるという点だけでも、他の出品者と大きな差別化が図れるのです。

ただし、ショッピングカートを獲得するためにはさまざまな施策を行わなければなりません。Amazonに訪れる多くのユーザーが「カート」を利用している以上、ショッピングカート獲得はCVの獲得に直結しているのです。同一商品でも多くの競合店舗がひしめきあうECサイト運営では、差別化のためにはまずショッピングカート獲得を目指しましょう。

ショッピングカートの獲得状況を確認する2つの方法

ショッピングカートの獲得状況を確認する方法には、以下の2つが挙げられます。

  • セラーセントラルでの確認
  • 商品ページでの確認

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

1.セラーセントラルでの確認

まずは、セラーセントラルにログインしてください。「レポート」、「ビジネスレポート」、「詳細ページ売上・トラフィック」の順に進みます。

上記のページに到達したら、「おすすめ商品(ショッピングカートボックス)の割合」が表示されます。ここでカート獲得率を確認してください。

もし表示されない場合には、「列の表示/非表示」の「おすすめ商品(ショッピングカートボックス)の割合」にチェックが入っているか確認します。チェックが入っていれば表示、入っていなければ非表示になります。

2.商品ページでの確認

Amazonの商品ページには、「カートに入れる」ボタンの下に「販売元」欄があります。この欄に登録している出品者名が表示されていれば、ショッピングカートを獲得できています。

もしショッピングカートを獲得できていない場合、「新品(◯)件の出品」と値段が記載されています。この場合はカートを獲得できていません。

「販売元」は商品の出品者を指します。出荷まで自身で行っている場合には、「発売元」という表示です。「フルフィルメント by Amazon(FBA)」を利用して出荷する場合、「出荷元」欄にAmazonと記載されます。

Amazonでショッピングカートを取得する4つの前提条件

Amazonでショッピングカートを取得する前提条件には、以下の4つが挙げられます。

  • 最安値になる価格帯に設定する
  • 在庫切れの状態にしない
  • オプションや配送料無料などのサービスを付与する
  • 良質なカスタマーサービスが提供できる環境をつくる

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

1.最安値になる価格帯に設定する

ショッピングカートを獲得するためには、商品価格が大きく影響を及ぼします。なお、商品価格とは販売価格の単体価格ではなく、ユーザーが支払う販売価格と配送料の合計額です。

Amazonは、ユーザーに商品を購入してもらいやすくする意図で、「商品はなるべく安く良いものを提供したい」と考えています。不相応に安すぎたり高すぎたりしないように、価格相場を調査したうえで価格を調整し、適正な価格であり、そのうえで最安値になる価格帯に設定すると、カートの取得率向上が期待できます。

2.在庫切れの状態にしない

商品が在庫切れだと見栄えが悪いだけでなく、販売元や発売元の信用、ひいてはAmazonの信用問題にもかかわるため、在庫切れしている商品を置いているままでは、ショッピングカートを獲得することができません。

そのため、在庫切れを起こさないことは徹底し、常に在庫は多めに持っておくというイメージで運営してください。在庫の量もショッピングカート獲得に少なからず影響があります。いつでも在庫状況は気にしておくようにしてください。

3.オプションや配送料無料などのサービスを付与する

Amazonは、ユーザーが利用しやすいことを評価対象に入れています。オプションや割引(セール)、配送料が無料になるなど、ユーザーにとって利用しやすいサービスをつけるのもショッピングカート獲得にはおすすめです。

ユーザー目線で見た際には、配送料無料にすると購入しやすく、また、消費者からの評判も高まりやすくなります。

Amazonから見ても、良好な評価が集まる良質な店舗にショッピングカートを獲得させた方が、ユーザーからの評判も良くなるため、このようなオプションや割引は積極的に取り入れてください。

4.良質なカスタマーサービスが提供できる環境をつくる

良質なカスタマーサービスとは、購入者との注文のやりとりやキャンセル対応を素早く行う、配送パフォーマンスに対して遅延などが起きないようにしっかりと管理するなど、ユーザーからの評価を高く保つための行為を指します。

Amazonは、基本的に運営側が出品者の販売・発送する商品に介入できません。もし購入者と販売者との間にトラブルが起きれば、Amazonサイトそのものにネガティブな印象を持たれてしまうため、販売者の質の良さが重要になります。そのため、良質なカスタマーサービスがショッピングカート獲得に影響を与えるのです。

Amazonに対してユーザーがマイナスな感情を抱いてしまうと、ほかのECサイトを利用されてしまいます。出荷遅延率の良好さや注文不良、キャンセルなどがショッピングカート獲得に大きく影響するのです。

Amazonのショッピングカートを獲得する5つの方法

Amazonのショッピングカートを獲得する方法には、以下の5つが挙げられます。

  • 出品形態を「大口出品」にする
  • Amazonポイントを付与する
  • リードタイムを短くする
  • FBAを導入する
  • 店舗の販売実績を積み上げる

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

1.出品形態を「大口出品」にする

Amazonでショッピングカートを獲得するためには、必ず出品形態を「大口出品」にしてください。

そもそも、個人売買などの「小口出品」では、ショッピングカートを獲得する権利がありません。Amazonが公式に発表している基準のひとつでもあるため、必須項目になります。

ただし、大口出品は小口出品に比べ、プラン料金が上がります。しかし、大口出品ならば一括出品やショップの詳細な管理などが可能になるため、早めに設定してください。

2.Amazonポイントを付与する

セールとして商品価格を下げる方法もありますが、ポイントを付与する形で間接的に割り引く方法があります。ポイント付与分は出品者の売り上げから引かれてしまいますが、ユーザーが利用しやすくなるという評価に値するため、ショッピングカート獲得にも期待が持てます。

なお、Amazonポイントは1ポイント1円で利用できます。ほかの商品を購入する際に使用できるため、リピーター獲得の施策にもおすすめです。

Amazonポイントを付与するためには、セラーセントラルの「在庫」から「在庫管理」、「Amazonポイント」欄から設定できます。ユーザーが喜ぶからとポイント付与率を高くし過ぎると利益が少なくなるため、ポイント付与率0.5〜1.0%の一般的な基準を参考に、ポイント設定を検討してください。

3.リードタイムを短くする

商品の到着にかかる日数や時間(リードタイム)は、なるべく短くしてください。ユーザーは商品を検討後、購入し、さらに到着まで待つ必要があります。リードタイムは、ユーザーにとって商品選びの重要なポイントになるのです。

ユーザー目線で考えれば、注文から発送までがなるべく早く、スムーズに対応してくれる出品者のほうが評価が高くなるのは当然です。もし発送までに時間がかかっていると感じる場合には、できるだけ早く発送する方法を模索してください。

なお、「フルフィルメントby Amazon(FBA)」を利用している出品者は、Amazonによる出荷やカスタマーサービスの対象となります。そのため、カート獲得率が高まるとAmazon公式で公表されています。

4.FBAを導入する

FBAとは「フルフィルメント by Amazon」の略です。注文を受けた商品の梱包や発送、決済などをAmazonが運用代行してくれるサービスを指します。

FBAのサービスなら、商品を梱包する手間を省けるのはもちろん、出荷作業や決済も代行してくれるため自社の人手が減ります。さらにFBAのカスタマーサービスも受けられたり、返品管理もしてくれたりするため、少ない人手で大量の商品を販売することが可能になるのです。

5.店舗の販売実績を積み上げ

ショッピングカートを獲得するためには、販売実績が重要です。顔の見えないECサイトにおいて、販売実績はそのまま信用度につながります。販売実績の充実度により、ショッピングカート取得率に圧倒的な差が出るのです。

まだ販売実績が不足している販売開始時は、なるべく売れやすい状況を作り出すことが必要になります。割引や配送料無料など、競合店舗と差が出るような施策が有効的です。また、広告運用を活用して露出強化を図り、購入確率を高めるための「レビューによる割引」などの施策、競合店舗よりも安く販売するなどの方法があります。

Amazonにおけるショッピングカートの確認でよくある3つの質問

Amazonにおけるショッピングカートの確認でよくある質問には、以下の3つが挙げられます。

  • 質問1.Amazonカートの「あとで買う」とは?
  • 質問2.ショッピングカートの獲得率の平均は?
  • 質問3.Amazonでショッピングカートを獲得するメリットは?

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

質問1.Amazonカートの「あとで買う」とは?

カートに入れた商品は、決済すればそのまま購入できますが、「あとで買う」に商品を保存しておけばカートの中には入らず、購入されません。

たとえば、購入するつもりがなく「とりあえずカートに入れておこう」とすると、次回購入時にはもう買うつもりがなくなっているのに、気付かずに決済してしまい、余計なものを買ってしまった、というケースがあります。購入を迷っている際には、「あとで買う」を上手に活用してください。

また、同一商品で迷っているときに価格変動を確認する目的にも使えます。

質問2.ショッピングカートの獲得率の平均は?

ショッピングカートの獲得率は、出品者の販売施策によって大きく異なります。カート獲得のポイントである、価格の競争力やFBAの利用、高評価率が高い、販売実績があるなど、パフォーマンス評価が高い販売者は獲得率95%を超えることがあります。

反対に、そのような施策を行っていないために低評価がつき、獲得率が5%程度になる場合もあるのです。

しかし、今現在ショッピングカート獲得率が低くても、取り扱う商品や、即日配送、低価格などの条件がそろえば「こちらからも購入いただけます」の出品者欄に記載され、そこからユーザーが購入してくれることも考えられます。

質問3.Amazonでショッピングカートを獲得するメリットは?

取得するのが大変に思うショッピングカート獲得ですが、カートを獲得することにより商品ページのひときわ目立つファーストビューに自分の店舗名が表示させられるのが大きなメリットです。

また、自社商品をユーザーが「カートに入れる」ボタンを押した時点で、自動的に注文されることになります。ユーザーが出品者比較などを行わず、そのまま購入してくれれば、売り上げアップの可能性に期待ができるのです。

まとめ

Amazonのショッピングカート獲得に関することを解説しました。カートが獲得できれば競合との差別化を図り、売上を大きく伸ばすきっかけとなります。まずは自社が獲得できる状況にあるのかを確認したうえで、具体的な施策をひとつずつクリアにしていくことで獲得する可能性を高めることが可能です。

もしも、自社だけでカートの獲得が難しい場合、Amazonセラーの支援実績が豊富にあるジャグーへぜひご相談ください。⇒ジャグー株式会社