「売上が伸びない」「新規が取れない」このような課題を抱えている方は少なくありません。しかし、集客はECサイトを運営するうえで、見過ごせない重要なポイントです。
この記事では、ECサイトのサポート実績が豊富にあるジャグーが、ECサイトにおける集客の重要性から具体的な施策、成功させるためのポイントについて解説します。集客面で課題を抱えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
ECサイトにおける集客の重要性
ECサイト運営において、商品の仕入れや在庫管理など多くの要素が重要ですが、売上に最も大きな影響を与えるのは集客です。売上は「集客数×客単価×購入率」によって決定されます。
客単価は販売戦略の工夫で向上することが可能です。また、購入率についてもリコメンド機能やカゴ落ち対策を通じて高められます。
しかし、これらの施策を実施しても、訪れる顧客が少なければトータルの売上は伸び悩みます。そのため、どれだけ多くの顧客をECサイトに引き寄せられるかが重要な要素です。
ECサイトにおける主な集客方法は3つ
ECサイトにおける主な集客方法には、以下の3つが挙げられます。
- SEO
- SNS
- 広告出稿
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
1.SEO
SEOは、ECサイト運営において欠かせない集客手法です。インターネットでの買い物において、多くの消費者は検索エンジンを利用して商品情報を検索します。この際、自社のECサイトが検索結果の上位に表示されることは、集客に直結します。SEO対策を施すことで、特定のキーワード検索時にサイトを上位に表示させ、自然流入数を増やすことが可能です。
SEOのメリットは広告費をかけずに上位表示が可能であることですが、効果が表れるまでに時間がかかることがデメリットだといえます。検索エンジンのアルゴリズムに従ってサイトを改良することがSEO対策の核心であり、検索キーワードのカバーや関連情報の提供が有効です。
また、ECサイトにおけるSEO対策については、こちらで詳しく解説しています。
⇒【担当者向け】ECサイトにおける「SEO」とは?施策内容や注意すべきポイントを徹底解説!
2.SNS
X(旧Twitter)やFacebook、InstagramなどのSNSの活用は、集客に効果的な方法です。低予算での運用ができ、近年は検索エンジンだけでなく、SNSで情報を収集する消費者が増えていることから、とくに重要視されています。
また、インフルエンサーマーケティングを用いて商品を紹介してもらう方法もあります。SNSはあらゆる用途で利用され、とくに口コミ情報の収集に活用されている傾向です。
しかし、SNSは各プラットフォームによってメインユーザーや利用方法が異なり、商材との相性を考慮しなければなりません。たとえば、アパレル商品は画像中心のInstagramが適しており、Instagramのショッピング機能を利用すれば、ECサイトへのスムーズな誘導も可能です。
3.広告出稿
広告出稿には、以下の5つが挙げられます。
- リスティング広告
- 動画広告
- バナー広告
- アフィリエイト広告
- SNS広告
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
1.リスティング広告
リスティング広告は、検索エンジンの結果ページに表示される広告です。Googleなどで検索した際に上位に「広告」として表示されます。
この広告形式の特徴は、検索結果と似たスタイルで表示されるため、自然な形でユーザーの目に留まりやすいことです。アクティブに情報を求めるユーザーへの効果的なアプローチが期待できるため、Googleショッピング広告を含むリスティング広告は効率の良い広告方法とされています。
2.動画広告
動画広告は、YouTubeやInstagramなどで展開される動画形式の広告です。動画を通じて多くの情報を伝えられるという利点があります。しかし、制作費が高額になるおそれがあることがデメリットです。
また、動画広告はスキップできないため、視聴率は高いかもしれませんが、魅力的な内容やクリエイティブな完成度が求められ、逆に不適切な広告は企業イメージを損なうリスクがある点に注意しなければなりません。
しかし、十分な予算がある場合には最適な広告手段だといえます。良質な動画広告は、静止画や文章では伝えられない商品やサービスの魅力を広く伝えることが可能です。
3.バナー広告
バナー広告は、Webサイトに画像形式のバナーを表示する広告手法です。テキストよりも視覚的な印象が強く、広告効果が高い傾向にありますが、サイトによっては広告費が高額になることもあります。
また、ディスプレイ広告は検索キーワードに依存せず、広範囲のターゲット層にリーチできることが利点です。とくに、過去に自社ECサイトを訪れたことのある既存顧客に対して表示されやすく、再び商品やサービスをアピールすることでリピーターへの転換が期待できます。
しかし、興味のない人にも広告が表示されるため、場合によっては効果が低い可能性もあります。広告費用はオークション形式でワンクリックごとに決定されることが多く、相場はクリック一回あたり数十円から100円程度です。
4.アフィリエイト広告
アフィリエイト広告は、個人のブログやウェブサイトに広告を出稿し、商品が売れるたびに紹介者にアフィリエイト料を支払う仕組みの広告です。アフィリエイターは商品の販売に積極的であり、広告料は商品が売れた場合にのみ発生する成果報酬型となっているため、費用対効果が高い手法だとされます。
また、アフィリエイト広告の管理には手間がかかり、自社商品を魅力的に見せるために複数のデザインバナーを用意する必要があります。そのため、デザインコストが発生することを忘れないでください。
さらに、広告費の前払いや承認手続きなどの管理面でも注意が必要です。
5.SNS広告
SNS広告は、X(旧Twitter)、Facebook、Instagramなどのソーシャルメディアに出稿する広告手法です。これらの広告はタイムラインに表示されるため、閲覧されやすく、ユーザーの年代や地域などで細かくセグメント分けできます。
とくに、新規顧客やリピーターをターゲットにする場合、SNSを多用する世代に向けて出稿すると効果的です。
また、SNSのユーザー層は異なるため、自社の商品やサービスに適した世代やターゲット層を理解し、適切なSNSを選択するようにしてください。SNS広告はターゲット層の選定と効果的な費用計算方式を考慮することにより、高い集客効果を発揮できます。
ECサイトで新規顧客を獲得するための3つの集客方法
ECサイトで新規顧客を獲得するための集客方法には、以下の3つが挙げられます。
- コンテンツマーケティング
- インフルエンサーマーケティング
- 動画マーケティング
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
1.コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングは、商品の魅力や活用法をブログ記事や画像・動画で詳しく紹介し、顧客に商品の利用による成功体験をイメージさせる手法です。
この戦略は、顧客が商品を通じて得られるメリットを強調し、再購入を促すカスタマーサクセスの考え方に基づいています。とくに、魅力的な顧客インタビュー記事の掲載は、商品やサービスの利用価値を高める効果的なアプローチです。
このコンテンツマーケティングをSEO(検索エンジン最適化)と組み合わせることで、より効果を高められます。ユーザーが求める情報や商品に関連する検索語句にマッチするコンテンツを提供し、検索結果での上位表示を目指します。
効果的なコンテンツ作成は手間がかかりますが、継続的な検証と改善により、他社に差をつけることが可能です。
2.インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーマーケティングは、特定分野で高い影響力を持つインフルエンサーが自社商品を紹介する戦略です。これらのインフルエンサーはファッション、美容、グルメなどの分野で継続的に魅力的なコンテンツを発信し、大量のフォロワーを獲得しています。
彼らのフォロワーはインフルエンサーの専門分野に強い関心を持っており、推奨する商品に対して高い関心を示しやすい傾向にあります。インフルエンサーマーケティングは、ターゲット層への直接的なアプローチと口コミによる自然な拡散を促進する強力な手法です。
3.動画マーケティング
現在、動画コンテンツの需要が高まっており、5Gの普及やコロナウイルス流行の影響で、動画を通じた商品やサービスの紹介が重要になっています。多くの大手サイトでは、商品詳細ページに商品説明の動画を組み込むなど、動画を販促ツールとして効果的に活用しています。
また、How-to系のコンテンツにも最適で、ガーデニング用品などの商材に関しては、具体的な使用方法やメンテナンスの方法を紹介する動画が有効です。
動画マーケティングは、製品の魅力をより深く、直接的に伝えられるため、多くの企業にとって貴重な販促ツールとなりえます。
ECマーケティングに関することはこちらの記事で詳しく解説しています。
⇒【担当者向け】ECマーケティングとは?今すぐ使える集客施策やリピート施策をわかりやすく紹介!
ECサイトでリピーターを獲得するための3つの集客方法
ECサイトでリピーターを獲得するための集客方法には、以下の3つが挙げられます。
- メールマガジン
- プッシュ通知
- LINE
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
1.メールマガジン
メルマガは、顧客のメールアドレスに直接情報を伝える古典的ながら効果的なマーケティング手法です。とくに、リピーターの増加や顧客との継続的な関係構築に有効とされており、ECサイトの集客にも利用されています。
メルマガは実店舗とECサイトの双方で効果的ですが、ECサイトではメール内に直接リンクを貼ることで、ワンクリックで製品ページへのアクセスを促すことが可能です。これにより、顧客の購買行動を直接的に促進し、ECサイトの集客力を高めることが期待できます。
2.プッシュ通知
プッシュ通知は、アプリを介してユーザーのPCやスマートフォンに直接情報を送る方法です。この通知はポップアップや音で顕著に表示され、受け取る側に気づかれやすいという特徴があります。
また、プッシュ通知は反応が早く、ページのリンクを直接貼ることが可能です。クーポン配布や出荷、再入荷情報などを通知することで、ユーザーの関心を引き、問い合わせの削減にもつながります。
多くの企業は、自社の店舗やオンラインショップと連動した専用アプリを開発しており、セール情報や新作販売のプッシュ通知などを実施しています。
アプリ開発には費用と専門知識が必要ですが、顧客に対して魅力的で必要な情報を直接伝えることが可能です。
3.LINE
LINE@は、企業や店舗、ECサイトに適したLINEの公式サービスです。中小企業から個人店まで幅広い業種で利用され、信頼性が高いことが特徴だといえます。
LINEは多くのユーザーが日常的に利用するメッセージツールであるため、公式アカウントを有効に活用すれば、お友達登録した顧客全員に対して効果的にメッセージの送信が可能です。
これにより、クーポンや新商品情報などを直接顧客に届け、自社ECサイトへの誘導もできるようになります。
ECサイトで集客を成功させるための5つのポイント
ECサイトで集客を成功させるためのポイントには、以下の5つが挙げられます。
- ターゲットを設定する
- 良質なレビューを増やす
- ECモールに出店する
- ECサイトをメディア化する
- 実店舗とECサイトを連携させる
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
1.ターゲットを設定する
成功するECサイト運営には、ターゲットの明確な設定が欠かせません。ターゲットを特定せずに広告を出稿すると、ニーズに合わない層にリーチし、結果的に広告費の無駄遣いにつながりかねません。
また、ターゲット客の分析には、性別、年齢、ニーズ、情報収集の媒体などを詳細に調査する必要があります。この分析には、リアル店舗での経験や口コミサイト、Amazonや楽天市場のレビュー分析などが役立ちます。
ターゲット層によって適した広告媒体が異なりますので、狙う世代や性別に応じた最適な方法を選択することが集客成功のポイントです。ターゲットの傾向を正確に把握し、それに合った戦略を立てることで、効率的な集客と費用対効果の良い広告活動が実現できます。
2.良質なレビューを増やす
顧客からのポジティブな口コミを集めるためには、まずはレビューを書きやすい環境を整えることが重要です。たとえば、レビューを投稿した顧客に対してクーポンを提供するなどのインセンティブを用意する方法をおすすめします。
実際、多くの顧客は「友人の推薦」や「ほかの消費者のレビュー」を購入の決め手としているため、レビューを増やすことによって新規顧客を惹きつけ、徐々にリピーターを増やすことが可能です。
ただし、良質なレビューを獲得するためには、商品やサービスの品質が優れていなければなりません。顧客が満足し、感動するレベルの商品やサービスを提供することが、肯定的なレビューを生む基本です。
3.ECモールに出店する
自社ECサイトの運営では集客の難しさがあります。この課題を解決するためには「多店舗展開」が効果的です。具体的には、Amazonや楽天市場などの有名なECモールに出店することで、はじめから多くの利用者がいるプラットフォームを活用できます。これにより、自社サイトの集客力がなくても、手軽に顧客層を広げることが可能です。
しかし、ECモールに完全に依存するのではなく、ECモールで得た収益や顧客を自社ECサイトへ誘導する戦略も欠かせません。自社サイトではより高い利益率を得られるうえ、リピーターやファンを育てられます。
一部のECモールでは、ほかのサイトへのリンクを設置できる場合もあるため、これを活用して自社サイトへ誘導するのも1つの方法です。たとえば、Yahoo!ショッピングでは、店舗ページに自社ECサイトへのリンクを設置できます。これにより、モールを通じて自社サイトへのアクセスも期待することが可能です。
なお、ECモールに関する詳しい情報はこちらの記事で解説しています。
⇒【初心者必見】ECモールとは?種類やメリット・デメリット、主要モールにおける出店費用の目安を解説!
4.ECサイトをメディア化する
ECサイトは、単なる商品の陳列場所以上の役割を果たすことが可能です。商品を単に売るだけでなく、その背景にあるストーリーや使い方を詳しく紹介することによって、サイト自体を魅力的なメディアへと変化させられます。このアプローチが「ECサイトのメディア化」です。
商品自体の特徴や魅力を深く掘り下げることによって、顧客はその商品により興味を持ち、サイトへの訪問頻度も高まります。
5.実店舗とECサイトを連携させる
店舗とECサイトの連携は、顧客満足度を高める重要な戦略です。オムニチャネルは、新規顧客の獲得と販売戦略の強化に効果があります。
たとえば、店舗での購入履歴をECサイトでも確認できるようにすることや、店舗とECサイト間で共通のポイントシステムを導入することで、顧客の利便性を向上させることが可能です。
さらに、ECサイトでの注文を近隣の店舗で受け取れるサービスも、顧客にとって魅力的な選択肢となります。
このように、店舗とECサイトの連携を深めることで、顧客に対する一貫したサービスを提供し、両方のチャネルからの集客を最大化することが可能です。
ECサイトの集客でよくある3つの質問
ECサイトの集客でよくある質問には、以下の3つが挙げられます。
- 質問1.ECサイトの集客を成功させるための注意点は?
- 質問2.自社ECサイトでの集客は難しいのか?
- 質問3.ECサイトにおける売上の方程式は?
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
質問1.ECサイトの集客を成功させるための注意点は?
ECサイトの集客を成功させるための注意点には、以下のようなものが挙げられます。
- すぐに結果が出ないことを理解する
- 継続的に集客に取り組む
- 広告出稿時は商品単価に見合うか検討する
- 自社サイトと集客方法の相性を確認する
自社ECサイトにおいて、すぐに集客施策の効果が現れることはありません。そのため、短期的な目線ではなく、長期的に取り組むことが重要です。
また、自社商品やターゲット層を考えて相性のよい集客方法を探すようにしてみてください。
質問2.自社ECサイトでの集客は難しいのか?
自社ECサイトの集客は、確かに大手モール型ECサイトと比較して難易度が高いといえます。Amazonや楽天のようなモール型ECサイトは、すでに多くの顧客が訪れており、商品を掲載するだけで視界に入ります。
これに対して、自社ECサイトはまるで人通りの少ない小路に店を構えたような状態です。つまり、ただ商品を掲載しただけでは注目されにくいと言い換えられます。
そのため、自社サイトでの集客を成功させるには、目に触れる機会を増やすための努力が欠かせません。
質問3.ECサイトにおける売上の方程式は?
ECサイトの売上を増やすための基本方程式は、「売上=集客数×成約率×客単価」です。
たとえば、月に50万円の売上を目指す場合、成約率5%、客単価5000円と仮定した場合、必要な集客数は「500,000円÷0.05÷5000円=2000人」となります。
この方程式を活用することで、設定した売上目標を達成するために必要な集客数や成約率を効率的に導き出すことが可能です。
まとめ
ECサイトにおける集客について解説しました。集客は売上を伸ばすために重要な数値となるため、客単価や購入率の向上と併せて取り組むべきことです。
どのような施策に取り組む場合でも、自社の独自性やターゲット層を明確化してから集客手法を検討することにより、成功確率を高められます。
しかし、自社に知見がない・リソースが不足している場合があるかもしれません。このような課題を抱えている方は、ECサイトサポート実績が豊富にあるジャグーまでご相談ください。
⇒ジャグー株式会社