「売上が伸びない」「客単価をアップする方法がわからない」このような悩みを抱えている方は少なくありません。
この記事では、ECサイトのサポート実績が豊富にあるジャグーが、客単価を上げるための方法について詳しく解説します。客単価を上げるにはどのように取り組めばよいかわからない方は、ぜひ参考にしてみてください。
客単価とは?
客単価とは、ネットショップにおいて、1人の顧客が一度の購入でどのくらいの金額を支払うかを示す重要な指標です。この数値は、ショップの売上を分析する際に欠かせません。
訪問者数の増加だけで売上は必ずしも伸びないため、客単価の向上は売上を伸ばすためのポイントです。また、訪問者数が変わらなくても、客単価が上昇することで、売上を大幅に伸ばすことが可能です。
客単価の計算方法
客単価の算出は、以下の計算式によって求めます。
- 客単価=特定期間の売上総額÷同期間に購入した顧客数
たとえば、2023年1月の1か月間で、売上総額が100万円で購入者が250名の場合、その月の客単価は1人当たり4,000円と計算できます。このように計算することで、ショップのパフォーマンスを評価し、改善策を考える際の基準となります。
客単価を意識すべき2つの理由
客単価を意識すべき理由には、以下の2つが挙げられます。
- 購入者数の増加よりも客単価向上の方が効率的
- ビジネスの方針決定の指標になる
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
購入者数の増加よりも客単価向上の方が効率的
購入者数の増加を目指すためには、自社ブランドや商品の知名度を高めるための広範なマーケティング活動が必要です。これには、TVCM、SNSやWeb広告の出稿、SEO対策、SNSアカウントの運用、インフルエンサーによるPRなど、多大な時間とコストがかかります。
さらに、これらの方法は常に高い効果を保証するものではなく、話題になってもその効果は一時的な場合がほとんどです。しかし、客単価の向上は追加コストがなくても実施可能であり、購入者数を増やすよりも確実です。
客単価を高める方法としては、「アップセル」や「クロスセル」などがあります。これらの手法は一度マスターすれば、繰り返し効果をもたらすため、長期的な売上向上に貢献します。
ビジネスの方針決定の指標になる
客単価は、ビジネス戦略の策定において非常に重要な指標です。企業や店舗が長期にわたる成長を実現するための基礎情報を提供します。客単価を正確に把握することにより、商品やサービスの市場価値を理解し、価格設定やプロモーション戦略の最適化に役立てることが可能です。
また、顧客が支払う平均金額を知ることで、店舗や企業は商品やサービスの市場価値を測定できます。客単価が高い場合、高付加価値商品やサービスの導入が可能ですが、低い場合はコスト削減や価値向上に注力しなければなりません。
客単価を上げる施策7選
客単価を上げる施策を7つピックアップして紹介します。それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.商品単価を上げる
商品単価の上昇は、顧客単価を向上させるシンプルで効果的な方法です。商品の単価を上げることで、自然に顧客一人あたりの購入金額が増加し、結果として客単価も上がります。
しかし、ただ単に価格を上げるだけではなく、高い価格に見合う付加価値を顧客に訴求することが重要です。たとえば、品質向上のための原材料の改良やアフターサービスの提供など、顧客満足度を維持しつつ価格を引き上げる方法を取り入れるようにしてください。
2.決済手段を増やす
高価格帯の商品を扱う際は、クレジットカード決済やID決済など、多様な決済手段の導入が必要です。とくに、クレジットカード決済は最も一般的な方法であり、顧客が慣れ親しんだ支払い方法を提供することで、購入のハードルを下げられます。
また、Amazon Payなどの最近の決済手段も利用者が増えているため、ネットショップ運営ではさまざまな支払いオプションを提供することが重要です。決済手段を増やすことにより、顧客の離脱を防ぎ、客単価の向上につながります。
3.商品数を増やす
店舗での取り扱い商品数を増やすことは、顧客の購入数を増加させる可能性があります。市場のニーズに合わせて、人気のある商品を揃えることが重要です。
しかし、商品数を単に増やすだけではなく、商品ラインナップのバランスを考慮し、仕入れや選定にかかるコストも考慮する必要があります。適切な品揃えは、顧客の購買意欲を高めることが可能です。
4.まとめ買いのキャンペーンを実施する
「2点以上の購入で割引」や「一定額以上で送料無料」などのまとめ買いキャンペーンは、客単価を上げる効果的な手段です。とくに、定期的に必要な商品や意欲的な購入者にとって魅力的に映ります。
また、はじめての利用者向けセット商品の提供も効果的です。たとえば、ドローン初心者には本体と教則本とのセット販売が考えられます。さらに、季節のイベントを活用したセット販売もおすすめです。たとえば、帰省時のお土産セットなども客単価向上につながります。
5.松竹梅の価格設定を取り入れる
松竹梅の価格設定は、商品に複数の価格帯を設ける戦略です。たとえば、「松:8,000円」「竹:6,000円」「梅:3,000円」といった価格帯を設定することで、消費者は中間の価格帯を選ぶ傾向があります。
この心理を利用して、店舗で推し進めたい商品を竹の価格帯に設定することによって、顧客の選択を促進し、客単価を上昇させられます。
6.クロスセルを提案する
「この商品を購入した顧客はこれも買っています」といった提案は、クロスセルと呼ばれる販促手法です。たとえば、ネクタイ購入者にシャツやタイピンを、飲食店ではドリンクを提案することで、顧客の購入意欲を刺激し、客単価を向上させます。
ただし、過度な勧め方は押し売りと受け取られるおそれがあるため、提案の仕方には慎重さが求められます。クロスセルは適切に実施すれば、客単価の向上に大きく寄与しますが、バランスの良いアプローチが必要です。
7.アップセルを提案する
アップセルは、顧客が興味を持っている商品よりも高価な商品を提案する手法です。たとえば、顧客が5,000円の商品を検討している際に、8,000円でより高機能な商品を提案することで、顧客が高単価商品を選ぶ可能性が高まります。
この方法では、「通常8,000円だが今だけ6,000円で提供」といった特別感を演出することが効果的です。顧客が予定よりも高い価格の商品を選択すれば、店舗の客単価が向上します。
客単価を上げる以外に売上をアップさせる2つの方法
客単価を上げる以外に売上をアップさせる方法には、以下の2つが挙げられます。
- 新規顧客の獲得
- リピート率を向上させる
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
1.新規顧客の獲得
新規顧客を増やすことは売上向上の鍵です。店舗の認知度を高めることで、来店客数を増やせるようになります。それには、Webマーケティングの手法としてSEOやMEOを利用したり、展示会への参加が有効です。
また、広報活動を活発に実施することも大切です。具体的には、以下の方法を実施します。
- メルマガ
- 広告配信
- ホームページ
- SNS
あらゆる媒体を通じて、より多くの潜在顧客に店舗を知ってもらうように努めてください。
なお、ECサイトにおける集客方法についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
⇒【初心者必見】ECサイトの基本的な集客方法とは?重要性や効果を高める施策をわかりやすく解説!
2.リピート率を向上させる
継続的な売上を実現するためには、リピーターの増加が欠かせません。これにはサービス内容の充実やメルマガ配信の導入などが有効です。たとえば、来店回数に応じたクーポンや割引など、特典を提供することでリピートを促進します。
また、ポイントカードや紹介制度の導入も効果的です。紹介者に特典を提供することで新規顧客獲得とリピーター増加の両方を図れます。目指すべきは、顧客が継続して利用したいと思う店舗の実現です。
客単価を上げるにはでよくある3つの質問
客単価を上げるにはでよくある質問には、以下の3つが挙げられます。
- 質問1.客単価の上げ方で注意すべきポイントは?
- 質問2.ユニーク客数とは?
- 質問3.客単価が下がる原因は?
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
質問1.客単価の上げ方で注意すべきポイントは?
客単価を上げるさまざまな施策を進める際、最も重要なのは顧客の共感と理解を得ることです。たとえば、商品の価格を上げたり、アップセルを試みたりする際は、顧客にそのメリットを明確に伝える必要があります。
顧客がその施策を理解し共感できなければ、顧客離れを引き起こすおそれがあるため、理解を得ながら慎重に施策を進めることが重要です。また、施策を実施した後は、その効果をしっかり分析し、検証するようにしてください。
質問2.ユニーク客数とは?
ユニーク客数とは、特定期間内に店舗やウェブサイトを訪れた異なる顧客の数を指します。この数値を求める方法はシンプルで、訪れた異なる顧客の総数をカウントします。リピーターや新規顧客の区別なしに、異なる顧客の数を集計することがポイントです。
ユニーク客数を理解することによって、以下のようなメリットがあります。
- リピート顧客と新規顧客の比率を明確化できる
- 広告キャンペーンの成果を測定できる
- 競合他社との比較分析にも役立つ
ユニーク客数を把握することによって、ビジネスの多方面で重要な役割を果たします。
質問3.客単価が下がる原因は?
客単価が低下する主要な原因は、価格の値下げや購入者による商品購入点数の減少です。割引やクーポンの使用は、新規顧客獲得やリピート顧客の促進に効果的ですが、これらは短期的な効果に限定されます。
また、商品の価格を下げる戦略は顧客の購入意欲を刺激できますが、店舗の利益率に悪影響を及ぼすため、価格以外の付加価値を持たせた販売促進が必要です。このように、客単価低下の要因は複数存在し、それらを理解し適切に対応することが求められます。
まとめ
客単価を上げるための方法について解説しました。客単価を上げるには「顧客の納得感」を重視することが求められます。そのため、従来価格に上乗せした金額よりも「買ってよかった」と思ってもらえるような付加価値を提供しなければなりません。
また、ECサイトで「客単価が伸びない」「売上が頭打ちになっている」との課題を抱えている方は、サポート実績が豊富にあるジャグーまでご相談ください。
⇒ジャグー株式会社