「リピーターが増えない」「集客できているかわからない」EC担当者はこのような悩みを抱えがちです。
また、実施している施策に効果があるのかがわからない場合もあるかもしれません。これらの悩みを解消するには、適切にECマーケティングを実施していくことが求められます。
この記事では、ECマーケティングで今すぐ使える集客施策や、リピート施策などをわかりやすく解説します。効果的に売上を伸ばしたい担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
ECマーケティングとは?
ECマーケティングとは、ECサイトの特徴を分析して適したマーケティング施策の立案・実行する意味がある用語です。
ECマーケティングを行う目的には、一般的なマーケティング活動と同じように消費者へ自社商品を認知してもらい、自社ECサイトの売上を向上させることが挙げられます。
つまり、マーケティングをECへ転用した考え方のひとつだといえます。
ECマーケティングで使える6つの集客施策
ECマーケティングで使える集客施策は、以下の6つが挙げられます。
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- SEO
- SNS
- 動画広告
- アフェリエイト広告
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
1.リスティング広告
リスティング広告には、Googleなどの検索結果画面の上部に表示されるテキスト広告や特定のサイト内で表示されるディスプレイ広告の2種類が挙げられます。
いずれもクリック課金制となっており、事前に1日当たりの予算額を設定し、ユーザが広告を経由してECサイトを訪れた場合に料金が発生する仕組みです。
検索ワードに対して興味や関心が高いユーザーを獲得できる確率が高く、サイトに訪問してもらえれば、コンバージョンに至る可能性が高い集客施策だといえます。
リスティング広告についてより詳しく知りたい方は、以下の記事で解説しているためご覧ください。
⇒ECサイトのリスティング広告とは?成功させるポイントと見直す際のポイントをわかりやすく解説します!
2.ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、Webサイト上に掲載されている広告画像のことを指します。
配信するサイトとクリエイティブに加えて、クリックか表機能あたりの入札単価を決めることによって入稿可能です。
配信先は、主に以下の2軸から選択できます。
- サイトジャンル
- ユーザー層
施策の例を挙げると、一度サイトに訪れた履歴があるユーザー層に対して広告を配信するリマーケティング広告は、成果につながる可能性が高い手法のひとつです。
3.SEO
SEO(Search Engine Optimization)とは、検索エンジン最適化の意味を指します。
ユーザーがGoogleなどの検索エンジンで、キーワードを入力して表示される検索結果画面への上位表示を目的とした施策です。
検索結果に表示されたページからのアクセスを自然流入と呼びます。検索結果でサイトを上位表示させて、自然流入数を増やすことによって、広告費をかけなくても成果を見込めるようになります。
なお、以下の記事ではECサイトのSEO施策について詳しく解説しているため、ぜひご覧ください。
⇒【担当者向け】ECサイトにおける「SEO」とは?施策内容や注意すべきポイントを徹底解説!
4.SNS
SNSは、LINEやTwitter、Instagramなどを利用した集客手法のひとつです。若年層を中心に「〇〇について知りたい」と思ったときに、SNS上で検索している人が増えています。
そのため、自社の商品やサービスについてポジティブな投稿があれば、そこから流入を期待できます。さらに、拡散されることによって、より大きな集客効果を得られるかもしれません。
実際に運用する場合、公式アカウントを作成して積極的に情報を発信し続けることが重要です。
なお、以下の記事では集客に活用できるSNSについて詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
⇒ECサイトの集客に活用できるSNS7選|運用のポイントや活用する際の注意点を詳しく解説します!
5.動画広告
動画広告とは、動画クリエイティブを用いてYouTubeなどの動画内で配信する広告です。
代表的な動画広告の配信先には、以下のようなものが挙げられます。
- YouTube
- TikTok
- LINE
- Yahoo!ニュース
また、動画広告の特徴も解説すると、以下の通りです。
- 情報量が多い
- アクション率が高い
- 配信量が多い
6.アフェリエイト広告
アフィリエイト広告とは、アフィリエイターが運用しているメディアに商品を紹介してもらう広告手法です。
成果報酬となるため、アフィリエイト経由で購入が発生しない限り、広告費を支払う必要はありません。
広告費用の相場は、売上の10%前後です。しかし、報酬額が大きいほど多くのアフィリエイターに紹介されやすくなります。
ECマーケティングで使える6つのリピート施策
ECマーケティングで使えるリピート施策には、以下の6つが挙げられます。
- ポイント・クーポンの発行
- メルマガ配信
- 同梱物を入れる
- リターゲティング
- SNSの活用
- 利用しやすいサイトに改善する
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
1.ポイント・クーポンの発行
ポイント・クーポンの発行は、リピーターを増やすための施策としてよく使われています。
ポイントは、顧客が購入した金額に応じて付与され、商品購入代金に充てることが可能です。また、クーポンを発行することによって、関心外の商品を購入してもらえることを期待できます。
しかし、これらの施策は割引していることと同じ意味があり、利益を下げてしまうことに注意が必要です。
さらに、頻繁にこれらを発行すると認識されてしまうと、通常価格で購入するユーザーが増えてしまうおそれもあります。そのため、適切な割引率と頻度で施策を行うことが重要です。
2.メルマガ配信
近年、Gmailなどのフリーメールが普及し、メルマガの効果は薄れつつあるといわれています。さらに、LINEをメール代わりに利用する場合も多いため、メールを使う頻度は減っているかもしれません。
しかし、それでもメルマガはユーザーと接点を生むためには有効な施策です。具体的には、追加購入を促すステップメールや、ユーザーの誕生月にクーポンなどを添付して送信するバースデーメールは、ユーザーが再度サイトへ訪れてくれる可能性を高められます。
3.同梱物を入れる
同梱物入れる施策は、梱包した商品に加えてお知らせを同封することを指します。リピート率向上を目指すには、初回購入時には必ず同梱物を入れるようにしてください。
この施策の大きな特徴は「開封率100%に近い」ことが挙げられます。また、同梱物として同封すべきものには、以下のようなものが挙げられます。
- あいさつ状
- 商品パンフレット
- ほかの商品のサンプル
同梱物でアピールすることによって、店舗の印象を強くつけたり、他の商品の興味を高めたりすることが期待できます。
4.リターゲティング
リターゲティングは、サイトに訪問した履歴があるユーザーへ向けた広告配信の手法です。過去にサイトへ訪問したことがあるユーザーは、購入した経験がなかったとしても商品やサービスに関心を抱いている可能性があります。
そのため、再びアプローチを行うことによって、購入や申込みにつながる場合が多い傾向です。しかし、リターゲティング広告は配信するタイミングを図らなければ効果を見込めません。購入が期待できる時期を想定しながら実施してみてください。
5.SNSの活用
InstagramやTwitterなどのSNSを活用すると、リピーターを増やすことを期待できます。たとえば、商品発送の同梱物に自社SNSアカウントへアクセスできるQRコードを添えておくことがおすすめです。
実際に購入した顧客は、自社が扱っている商品ジャンルに関心があるといえるため、フォローしてくれる可能性があります。
また、投稿内容は宣伝に終始しないように注意してください。フォローしてもらうには、商品の活用法や役立つ投稿を中心にし、たまに宣伝やキャンペーンの告知を織り交ぜるようにすると効果的です。
6.利用しやすいサイトに改善する
操作性や利便性に優れたECサイトへ改善することは、それだけでリピート施策となり得ます。
Amazonの例を挙げると、一度商品を購入すると、過去に配送した住所が登録されており、お届け先をワンクリックで切り替えることが可能です。
ユーザーにとって簡単に買い物しやすい環境を整えることによって、リピーターは自然と増えていきます。
ECマーケティングで使える6つのCVR向上施策
ECマーケティングで使えるCVR向上施策には、以下の6つが挙げられます。
- ECサイトの改善
- モバイル端末の操作性に注意する
- 商品画像・説明文を充実させる
- レビューを獲得して信頼性を得る
- 購入ページまでの動線を簡素化する
- 配送までのリードタイムを短くする
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
1.ECサイトの改善
検索流入したユーザーと最初に触れるのは、ECサイトのTOPページです。ECサイトのTOPページに求められるのは、欲しい商品へスムーズに誘導することが挙げられます。
導線を改善するには、ユーザーの行動を把握し、仮説を立て、改善を繰り返していかなければなりません。たとえば、人気商品への導線強化やカテゴリーをわかりやすく改善することなどが挙げられます。
2.モバイル端末の操作性に注意する
現在、スマートフォンを経由して発生した売上の約50%を占めているといわれています。
スマートフォンを経由した売上は増加傾向にあり、今後も高まり続けると予測されています。そのため、スマートフォンやタブレット端末からの操作性に配慮しなければなりません。
サイト運営者は、パソコンから管理する場合が多くなりますが、修正や商品を差し替えるごとにスマートフォンからもページを確認するようにしてください。
3.商品画像・説明文を充実させる
ECサイトでは、ユーザーが商品を手に取って見ることは不可能です。全ての情報を画面を通して伝えなければなりません。
そのため、商品画像や説明文を充実させることが重要です。アパレルや雑貨の場合、商品のイメージが伝わりにくい傾向にあります。
たとえば、色やサイズ感を伝わりやすくするように工夫することはもちろんですが、実際に身につけている・使用シーンを連想できるイメージも用意しておくことがおすすめです。
地道な改善作業が求められますが、繰り返すことによって確実に効果を見込めます。
4.レビューを獲得して信頼性を得る
ユーザーが、ECサイトで商品を購入する決め手となるのは信頼性です。気に入った商品を見つけたとしても、サイト自体に信頼感がなければ購入には至りません。
ユーザーの信頼感を得るには、レビューを獲得することが有効です。好意的なレビューを得るには、商品品質はもちろんですが、応対面や配送スピードに至るまで心配りが欠かせません。
また、ECサイトが暗号化されていることを明らかにするSSLについては、必ず導入してください。
5.購入ページまでの動線を簡素化する
ECサイトにおいて、CVRを向上させるには購入まで導線をシンプルにすることが重要です。
ユーザーは、少ない行動・時間で購入を済ませたいと考える傾向にあります。
そのため、ユーザーがスムーズに欲しいものを選択し、購入手続きをシンプルにして、離脱しないようにすることがポイントです。
たとえば、購入に至るまでページ遷移数を1回でも少なくするようにすると、CVRを高められます。
6.配送までのリードタイムを短くする
配送までのリードタイムを短くするほど、CVRは改善されます。
近年、配送におけるニーズにはあらゆるものがあり、配送スピードや受け取り方法の豊富さは、ユーザー満足度を高めることが期待できます。
また、送料無料の特典や当日・翌日配送などを訴求することによって、商品購入のハードルを下げることが可能です。
配送面で「便利だ」と感じさせることができれば、リピート購入にもつながります。
ECマーケティングでよくある3つの質問
ECマーケティングでよくある質問には、以下の3つが挙げられます。
- 質問1.Webマーケティングのコンサル費用の相場は?
- 質問2.ECサイトのCVRの目安は?
- 質問3.リピーターの獲得が重要な理由は?
ここではそれぞれの質問について解説しますので、詳しく見ていきましょう。
質問1.Webマーケティングのコンサル費用の相場は?
Webマーケティングのコンサル費用の相場は、5〜10万円程度とされています。
しかし、内容に応じて高額な費用がかかる場合も考えられます。たとえば、ツールを用いて数値的な分析を含めたコンサルを受けると、30〜50万円程度が必要です。
また、継続的に依頼すると月額10〜30万円程度が相場となり、コンサル内容に応じて金額には変動が見られます。
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質問2.ECサイトのCVRの目安は?
ECサイトにおけるCVRの目安は、一般的に1〜3%程度とされています。しかし、商材のジャンルや単価に応じて目安よりも低い・高い場合もあります。
また、WordStream社の調査結果を参考にすると、広告を経由してアクセスされたECサイトのCVRの中央値は1.84%です。
つまり、上記の数値を超えると、高いCVRを獲得できていると判断できます。
質問3.リピーターの獲得が重要な理由は?
リピーターの獲得は、売上を安定させるために重要なことです。新規顧客を獲得するには多くの広告費を投じる必要があり、利益を圧迫してしまいます。
しかし、リピーターの割合を増やすことによって、販売コストから広告費の割合を下げることが可能です。
また「売上の8割は2割の優良顧客によるもの」としているパレートの法則から考えても、売上へと貢献してくれるリピーターを獲得することは欠かせません。
まとめ
ECマーケティングに関することをご紹介しました。ECマーケティングを適切に実施することによって、効率的に集客やリピーターを獲得する効果を期待できます。
しかし、効率よくECマーケティングの施策を実施するには、豊富な経験とノウハウが必要です。また、社内リソースが不足している場合もあるかもしれません。そんな場合、楽天市場のコンサルティングに強みがある外注業者へ相談してみてはいかがでしょうか。
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