楽天市場でECサイト運営をするのは、自社のリソース不足やノウハウの不足により、困難に陥ることがあります。
この記事では、楽天市場における出店代行を依頼する際の会社の選び方や、おすすめの出店代行会社15選を紹介します。
楽天市場で運営に困っている方はぜひ参考にしてください。
楽天への出店代行とは?
楽天市場でのECサイト運営や、出店などさまざまな業務を代わりに行ってくれるサービスが、楽天市場の出店代行です。出店代行を担う業者のほとんどは、楽天市場以外のネットショップでもECサイトの運営代行を行っている場合が多くあります。
楽天市場の運営代行だけでなく、ほかのECサイト運営のスキルや運営知識を総合的に活用してくれるため、売り上げアップも期待できます。
楽天市場の出店代行に依頼できる5つの業務
楽天市場の出店代行に依頼できる業務には、以下の5つが挙げられます。
- 出品の代行
- 出店審査の代行
- 各種ページの作成
- 各種データの分析
- フルフィルメント業務
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
1.出品の代行
楽天市場での「出品代行」では、商品登録や商品ページの制作を行っています。
楽天市場に初めて出店する際、あるいは商品の入れ替え時期など、商品をまとめて出品する際には、膨大な数の商品登録と商品ページの制作が必要になります。商品ページは売り上げを左右する大切なページでもあるので、商品の魅力を伝えきれない商品ページでは出店しても商品が売れなくなってしまうのです。
初めての出店時だけでも、出品代行を活用すれば時間がない状態でも問題なく店舗を開設できます。
2.出店審査の代行
楽天市場での出店時には、はじめに2度の審査に合格する必要があります。1回目は出店申し込みの際です。内容は書類審査となっており、商品や事業が許可されているものかどうかを審査されます。また、営業許可が必要な商品(医薬品や酒類など)については、許可を取得しているかについても審査されます。
2回目はRMSアカウントを開設したあとの開店前審査で、事業者が問題なく出店可能かどうかの審査です。楽天市場の出店審査はどちらも厳しいことで有名です。何か抜け漏れがあれば、出店は当然できません。
出店審査の代行を依頼すれば、書類や手続きを代行してくれるだけでなく、審査をクリアするためにさまざまな支援を行ってくれます。自分で1つずつ調べながら行うよりもスムーズでスピーディに出店できます。
3.各種ページの作成
出店する際には、商品ページや画像の準備、広告ページの作成など、各種のページ作成にも大いに時間と手間をとられます。楽天市場の出店代行会社なら、このような各種ページの作成・編集を依頼できます。
商品や広告のページは、売り上げを大きく左右するため、重要なページです。また、検索結果の表示順にも影響を及ぼします。
楽天市場のページ作成が得意な代行会社に依頼すれば、売れるページやSEOを意識したページ作成が可能なため、売り上げアップにも大きく貢献します。
4.各種データの分析
楽天市場の運営代行では、コンサルタント運営も行っている場合が多くあります。運営代行やコンサル業務の1つとして、各種売り上げデータの分析業務を依頼可能です。
次に売れる商品を探すための市場調査や競合との分析など、特に楽天市場のECサイト運営に特化した会社であれば、効果的でより具体的な戦略や施設が展開できます。
5.フルフィルメント業務
「フルフィルメント業務」とは、在庫の管理や商品の梱包、または発送、カスタマーサービスや返品対応の顧客対応など、ECサイトにおけるさまざまな業務を一括して担ってくれる業務を指します。
楽天市場の運営においてもこれら一連の作業は必須の業務であり、煩雑で非常に手間がかかるものです。運営代行ならば、フルフィルメント業務としてまとめて依頼できます。
フルフィルメント業務は、一部の顧客対応業務を除き、特別なスキルが必要ありません。もし自社のリソースが足りていない場合、無理に自社で完結させようとするのではなく、運営代行の依頼を検討してみてください。
楽天市場の出店代行に依頼するメリット・デメリット
楽天市場の出店代行に依頼するメリットとデメリットをそれぞれに分けて詳しく解説します。
メリット
楽天市場の運営を代行業者に依頼するメリットは、以下の通りです。
- 時間的なコストが削減できる
- 運用ルールや画像の登録など、運営における煩雑な手続きを代行してくれる
- 出店代行だけでなく、運営代行まで依頼できる
- 効果的なページ作成が可能
また、依頼する業務範囲についても、ほぼすべての代行会社において調整が可能です。業務委託する一例は以下の通りです。
- 運営すべてを依頼する
- 定期的な戦略策定や事業分析だけを依頼する
- 商品ページや広告ページの作成のみ依頼する
たとえば、自社でまかなうためにスキルのある社員を採用しようとした場合、コストや時間がかかります。出店時など、月額でみれば代行業者に依頼した方が安いケースがあるのです。
また、専門的な業務ほど必要とされるスキルも特殊で属人的になってしまいます。もし社員に一任していた場合、退職や欠員が出れば業務に支障が出てしまいます。
コストとリスクのバランスを見ながら、依頼する業務範囲や内容を検討してください。
デメリット
楽天市場の運営を代行業者に依頼するデメリットは、以下の通りです。
- 依頼した業務内容をすべて把握することは難しい
- 自社に蓄積されるはずだった「ノウハウの蓄積」が困難
- 専門的な依頼を依存していると自社に切り替えにくい
- 担当者との密なコミュニケーションは不可避
基本的に代行会社は成果を出すことを目的として運営を行っていくため、どのようなデザインソフトを使用し、業務分析を行っているかなどの詳細な情報は見えてきません。
自社運営であれば、本来自社に蓄積されるはずだったノウハウやスキルはすべて代行会社のものとなり、急に自社で運営を切り替えようとしても困難になるケースがあるのです。
また、キャンペーンやセールなど、期間を区切ったイベント施策を展開する場合は、代行会社と密に連携する必要があります。代行会社に任せたから、あとは確認も連絡もしないという姿勢ではなく、「自社と協働するパートナー」としてコミュニケーションを積極的にとっていく必要があるのです。
出店代行を依頼する会社を選ぶ際のポイントは4つ
出店代行を依頼する会社を選ぶ際のポイントには、以下の4つが挙げられます。
- サービス形態
- 代行する業務範囲
- 報酬形態
- 過去の実績
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
1.サービス形態
出店代行は、大きく分けて運用代行型かコンサルティング型のいずれかのサービス形態が取られていることが一般的です。それぞれの特徴や違いは、以下のようなものが挙げられます。
運用代行型
- 会社ごとに対応範囲が異なる
- 商品登録から在庫管理、運用まであらゆる業務を請け負う
- コンサルを同時並行してもらえる場合がある
コンサルティング型
- 実務は自社で行う
- 基本的には企画立案などのコンサルのみをしてくれる
- 運用代行型よりも低コスト
楽天市場の出店代行は、コンサルティング型ではなく、運用代行型のサービスが提供されている傾向が多い傾向にあります。
2.代行する業務範囲
楽天運営代行サービスのサービス内容には、次のような種類があります。
- 商品ページ作成・商品登録管理
- イベントページ作成
- バナー作成
- LP(ランディングページ)作成
- 広告配信
- 戦略設計・企画立案
- 価格設定
- 各種分析
これらは楽天運用代行サービスごとに対応範囲が異なるため、そのサービスがどこまで対応しているか、あるいはプランごとにどこまで対応可能かを確認しておきましょう。
3.報酬形態
出店代行の報酬形態は、固定報酬型と成果報酬型の2つが一般的です。それぞれの特徴には、以下のようなものが挙げられます。
固定報酬型
- 成果の有無に関わらず固定費が発生する
- 予算管理しやすい
- 費用対効果がわかりづらい
成果報酬型
- 売上に取り決めた料率(5〜20%)の報酬が発生する
- 成果がなければ費用がかからない
- 費用対効果がわかりやすい
また、上記を組み合わせた複合型の料金形態を採用している場合もあります。
4.過去の実績
運営代行を行っている事業者は、過去の取引実績や受賞の経歴、お客様の声などを掲載している場合がほとんどです。
とくに楽天市場での代行会社を探している場合は、過去の実績に加え、楽天市場での明確な実績が獲得できているかどうかを確認してください。
また、対応してきた件数や売上拡大率などの具体的な数字を示せているかどうかも、十分な実績を持っているかどうかの判断基準となります。
楽天出店の代行でおすすめの会社10選
楽天出店の代行でおすすめの会社を10社選んでそれぞれの特徴をご紹介します。
1.ジャグー株式会社
引用:ジャグー株式会社
ジャグー株式会社が得意とするのは、運営代行だけではありません。ECサイト制作やコンサルティングで培った幅広いスキルとノウハウで、売上アップや高品質な運営代行を行ってくれます。
楽天市場における出店代行も、新商品のページ作成から、LPやバナーの制作、メルマガの配信や広告入稿まで一貫して依頼可能です。
EC運用のプロだからこそ、専門的な分析による戦略策定やツールの作成、利益改善のサポートや利用広告のコンサルティングなど、幅広く代行業務を担ってくれます。
2.アートトレーディング株式会社
引用:アートトレーディング
アートトレーディング株式会社は、15年にわたり200社以上のEC運営やサイト制作を行ってきており、豊富な実績を持っています。
楽天市場における出店支援内容については、企業アカウントを用意すれば出店時に必要な書類の準備や審査の対応を代行することが可能です。手間のかかる物流業務やカスタマーサポートもワンストップで対応してくれます。
商品が売れる商品ページ制作を強みとしています。キャンペーン戦略やリピーター獲得も得意なため、継続的に勝ち続けるためのノウハウがあるのです。
また、楽天市場の出店支援に留まらず、販売戦略までを一括して依頼可能です。
3.株式会社Ryuki Design
引用:リューキデザイン
株式会社Ryuki Designは、楽天市場におけるECサイト制作に特化した企業です。バナー制作から商品やモデルの撮影、楽天市場専用のシステム開発を行うツールも提供しています。
撮影では、楽天市場専用にカメラマンが写真を担当し、社内の専用スタジオで撮影を行います。そのため、商品の見栄えをよく見せるだけではなく、ショップごとの雰囲気に合わせた撮影が可能です。
依頼費用は月額15万円からです。ショップの売り上げ目標や商品数、代行内容によって複数プランが用意されています。
4.株式会社askme
引用:株式会社 askme
株式会社askmeは、モバイルに特化したECサイト制作を得意としており、サイト制作から運営まで幅広く提供しています。
メールマガジンの制作から運用支援を行っており、売り上げアップにつながる効果的な内容のメールマガジンを継続的に発行してくれます。
依頼費用は15~40万円ほどで、商材の種類や商品数、予算に応じて調整が可能です。
5.株式会社いつも
引用:株式会社いつも
株式会社いつもは、業種や業態などを問わずにさまざまなジャンルを請け負っている出店の代行会社です。
過去の契約案件数も、2023年8月末時点(延べ実績)で12,000件以上と豊富な取引実績があり、楽天市場の出店についても頼れるECパートナーです。
プランは3種類で、「コンサルプラン」「集客プラン」「総合運用プラン」があります。
6.株式会社YUGETA ECコンサルティング
株式会社YUGETA ECコンサルティングは、豊富な経験を持つコンサルタントが集まった、ECコンサルの専門家企業です。
売れる商品を作るため、商品の育成と効果的なプロモーション施策を提供してくれるのです。不必要なコストは削減し、効果的な施策に集中させることで、効率的に売上を引き上げます。
豊富な実績を持ち、クライアントに最適なコンサルティングを行ってくれます。
7.コマースメディア株式会社
引用:コマースメディア
コマースメディア株式会社は、Eコマース事業に特化した会社です。日本では3社目となる「Shopify Experts企業」として、「Shopify E-commerce Awards 2019」を受賞しています。
自社ECサイト運営だけではなく、モールにも強い実績を持っています。ECサイトの新規構築からリニューアル、リプレイスまで幅広いサポートが可能です。また、サイト更新から受注処理、カスタマーサポートまで一括して支援します。
8.コンサルロケッツ株式会社
引用:コンサルロケッツ
コンサルロケッツ株式会社は、サイト制作とコンサルティングを行っています。
ほかとは違う「トンガッたもの」を見いだし、実務における業務と気持ちの共有による双方からの信頼関係で運営をサポートしてくれるのが特徴です。
ECに関わることでも、関係のないことでもクライアントに寄り添い、システム作りにまで携わる、懐の深い会社です。
9.株式会社ワンプルーフ
引用:ワンプルーフ
株式会社ワンプルーフは、クライアントの利益を徹底的に考えたECトータルソリューション会社です。
すでに活用している自社のシステムを利用した運営や、システムリプレイスも含めた提案も行ってくれるため、多数のECソリューションが可能です。
過去の豊富な実績から、運営代行と運用を得意としています。イベントの対応や広告運用など、費用対効果を意識した施策を提供してくれます。
10.ベイクロスマーケティング株式会社
ベイクロスマーケティング株式会社は、WEBマーケティングを活用し、クライアントの売上を最大化するために最適な戦略を提案してくれます。
専任のスタッフがつき、ディレクションからデザインまでを社内スタッフで一貫して作業しています。ワンストップで制作するため、「売れる」サイト作りをスピーディに、安心して依頼が可能です。
楽天出店の代行でよくある3つの質問
楽天出店の代行でよくある質問には、以下の3つが挙げられます。
- 質問1.楽天の出店代行を依頼する際の注意点は?
- 質問2.出店代行をスムーズに依頼するためのポイントは?
- 質問3.RMS Service Squareとは何?
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
質問1.楽天の出店代行を依頼する際の注意点は?
出店代行の会社を探す際は、「過去の実績」「得意とするジャンル」「コスト(費用面)」の3つをとくに注視して依頼してください。
自社が苦手としている分野に特化した、弱点をカバーできるような代行会社を選ぶこともポイントです。たとえば、マーケティング全般を任せたい場合と、業務の効率化のみを依頼する場合では、対応に大きな差が出ます。過去の実績や問い合わせをしてみて、相談内容をすりあわせてください。
また、代行会社に依頼する際には費用と効果のバランスを見なければなりません。予算を確保したうえで、定型業務などでカバーできる部分はないか、余分なコストがかかっていないかを確認する必要があります。
代行会社に依頼する場合、サポート内容や実績など、ほかの会社と比較検討したうえで、自社の抱えている課題を解決してくれるかどうかを判断してください。
質問2.出店代行をスムーズに依頼するためのポイントは?
代行会社に依頼する場合、いきなり依頼内容を考え始めるのではなく、まず「自社の課題とは何か」を具体化する必要があります。
自社の業務範囲、できることやできないことを判断したうえで、「課題として感じている自社ではできない部分」を代行会社に依頼するのです。
また、一つの方向性をもってサイト運営をしていくことも意識してください。代行会社に依頼しても、分業した業務をまとめること自体が負担となり、対応に遅れが出たり支障が出たりします。
質問3.RMS Service Squareとは何?
「RMS Service Square(RMSサービススクエア)」は、楽天市場が公式に提供している、出店店舗向けの運営支援サービスです。
商品ページの制作や商品撮影の代行、ページ制作や更新が簡単にできるツール、顧客対応や受注管理を効率化するなど、店舗運営において手間だったり課題になったりしやすい部分をサポートしてくれます。
店舗運営の効率化や品質向上、売り上げアップにつなげるために役立つサービスが数多くあります。
まとめ
楽天市場の出店代行に関することを解説しました。自社に足りないノウハウやリソースは、代行会社を上手く活用してください。ECサイトにおける効率的な運営が目指せます。
しかし、代行会社は数多く存在し、選ぶのに迷ってしまうかも知れません。そのようなときは、「本当に自社に合っているのか」を判断できるサービスを展開している会社を選ぶのも、会社選びのポイントの一つです。
ジャグーなら、1ヶ月に10社限定で現状分析を行っています。まずは現状分析の精度を見たうえで、自社に合ったパートナー探しの参考にしてみてください。
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