「売上が伸びない」「何をやっても売れない」このような課題を抱えたECサイト運営者は少なくありません。

売れないサイトを改善するには、自社がどのような点で躓いているのかを明確にする必要があります。

この記事では、売れないECサイトの共通点や具体的に実施すべき施策について解説します。

売れないECサイトの共通点は6つ

売れないECサイトの共通点には、以下の6つが挙げられます。

  • 集客ができていない
  • 商品やサービスの魅力が伝わらない
  • 商品やサービスに統一性がない
  • サイトの信頼性が乏しい
  • 視認性や使用感に問題がある
  • リピート顧客が少ない

それぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

1.集客ができていない

ECサイトは、集客しなければ売上が上がることはありません。たとえば、楽天市場やAmazonなどであれば数多くの会員ユーザーを抱えているため、如何にして自社の商品ページへ訪れてもらうのかを考える必要があります。

しかし、自社ECの場合ではSEOやSNSなどの施策を通じて流入数を増やさなければなりません。自社ECを運営している場合、どれくらいのユーザーがサイトに訪れているのかを確認してみてください。

2.商品やサービスの魅力が伝わらない

ECサイトで商品を選んでもらうには、商品やサービスの魅力をネットを通じて伝えることが必要です。そのため、商品画像や説明文、配送サービスの内容などがユーザーにとって魅力的に見られているのかを確認してください。

もしも、流入数やターゲット設定、サービス品質に問題が見られなければ、ユーザーから商品やサービスが魅力的に映っていないおそれが高いといえます。

3.商品やサービスに統一性がない

ECサイトは、商品やサービスなど提供している内容を統一する必要があります。もしも、大手ショップを参考にして、あらゆるジャンルのものを提供しようとすると、失敗する確率が高まってしまうばかりです。

ECサイトを構築する際、ジャンル・ターゲットを統一して専門性を高めることが基本的な戦略だといえます。

もしも、あらゆるジャンルを取り扱いたいのであれば、Amazonセラーとして出店することをおすすめします。

4.サイトの信頼性が乏しい

ECサイトを利用する人は、右肩上がりで増えています。しかし、まだまだ抵抗感を覚える人も少なくありません。

また、日常的に利用しているユーザーにおいても、商品画像や説明文、レビューをチェックして信頼性が高いショップを選ぶ傾向にあります。

また、運営元の情報や問い合わせについてもわかりやすい場所に記載することで、安心感を与えられます。ユーザーの目線に立って、どのようなサイトであれば安心して買い物できるのかを考えて、構築することが重要です。

5.視認性や使用感に問題がある

サイトの視認性や使用感に問題がある場合も売上が伸びにくい傾向にあります。視認性にはカラーリングやフォント、サイズなどの要素があり、それぞれ適切なものでなければ、見にくくなってしまう原因です。

また、使用感においては内部リンクや検索機能がわかりやすく設置されていなければ、ユーザーが行きたいページに訪れにくくなり、離脱してしまう可能性を高めてしまいます。

6.リピート顧客が少ない

リピート顧客が少ない場合も、売上が伸びにくい傾向にあります。

一般的に新規を開拓するには、リピーターの5倍のコストが必要だといわれています。そのため、いつまで経ってもリピーター比率を高められなければ、利益率を高めることができません。

まずは、新規獲得したユーザーに対して、クーポンなどを配布する施策を実行し、次回以降の購入を促すことが重要です。

ECサイトで売れない場合に実施すべき10の施策

ECサイトで売れない場合に実施すべき施策を10点挙げて、それぞれに分けて解説します。

1.商品購入に至るまでの動線を見直す

ECサイトで売れない場合、商品購入までの動線を見直してみてください。動線のよさとサイトの使い勝手は比例します。たとえば、購入までに何度もページを遷移したり、支払い方法がわかりにくかったりした場合、使い勝手が悪いと判断されやすくなります。

そのため、欲しい商品を見つけたとしても、ユーザーは離脱してしまうのです。操作性が高く、購入までスムーズにできる動線を設計すると、売上向上が期待できます。

2.リピーターの獲得施策を強化する

リピーターを獲得することによって、売上の安定化が期待できます。そのため、リピーター獲得施策を強化することが重要です。

具体的な施策としては、メルマガやSNS会員を獲得して定期的に接点を持つと効果があります。また、商品の同梱物にサンクスレターやサンプル品を封入することも有効です。

1つずつ実行できそうな施策から取り入れて、効果があったものに注力すると無理なくリピーターを獲得できます。

3.レビューや口コミを増やす

ECサイトで買い物する人の多くは、レビューや口コミを参考にしています。そのため、好意的なレビューや口コミを増やすことは重要です。

たとえば、レビュー投稿者への特典をつけたり、発送連絡時に口コミの投稿をお願いしたりすると効果があります。

また、苦情が口コミ欄から寄せられた場合も、真摯に対応することで誠実なサイトだと認識されやすくなります。

4.カゴ落ち対策をする

カゴ落ちとは、カートに商品が入った状態で離脱してしまうことを指します。購入する意思が高いと判断できるため、原因を特定して対策を講じることによって、購入率を高めることが可能です。

カゴ落ちの原因とその対策には、以下のようなものが挙げられます。

  • 購入まで時間を要する:会員登録なしで購入できるようにする
  • 配送方法や決済手段の選択肢が少ない:配送方法や決済手段を増やす
  • 返品・交換のルールがわかりにくい:返品や交換のポリシーをわかりやすく記載する

カゴ落ち対策についてより詳しく知りたい方は、以下の記事で解説しているため、ぜひご覧ください。

ECサイトの「カゴ落ち」とは?起こる理由や防ぐための施策、対策におすすめのツールをご紹介!

5.商品情報の充実を図る

商品情報は、ユーザーが購入を決断する重要な項目です。ECでは実際の商品を手に取って確認できないため、画像や説明文を元に欲しいものか・購入する価値があるものなのかを判断しています。

たとえば、ファッションジャンルの商品ならブランドや質感だけではなく、実際の使用感が伝わる情報を提供することが重要です。

ユーザーが商品ページを見たときに、高い安心感を持って買い物できるのかを判断軸にして情報を充実させるようにしてください。

6.集客力を強化する

優れた商品やサービスを準備したとしても、集客力を高めなければ売上を伸ばすことはできません。

数多くのユーザーを集めるには、露出回数を高めることが重要です。たとえば、広告の出稿やSNSの運営などの施策が挙げられます。

自社がかけられるコストやリソースを見極めたうえで、適した集客施策を実行するようにしましょう。

7.初回購入率を上げる

初回購入率を高めることによって、リピーター獲得につながります。これは一度購入した経験があることで、次回以降に購入する心理的ハードルが下がるからだといわれています。

初回購入率を高める具体的な施策は、以下の通りです。

  • 新規購入特典をつける
  • 後払い決済を導入する
  • 返品可能にする

これらの施策は「購入時の迷いを払拭する」効果があります。少しでも新規ユーザーの迷いを払拭して、初回購入率を高めるように取り組みましょう。

8.サイトのデザインや操作性を見直す

サイトのデザインや操作性を見直すことも、売上を伸ばすために重要です。デザインを見直す際、ターゲットやコンセプトに応じたデザインに改修し、そのうえで色使いやフォントを取り入れるようにしてください。

また、操作性については、レイアウトの改善や購入までのフローを簡素化すると効果的です。いずれも最適化することによって、サイト内回遊率を改善し、売上を伸ばすことが期待できます。

9.接客ツールを導入する

接客ツールを導入することによって、ユーザーが自分自身で購入するまでに感じる不安や疑問を解消できます。

接客ツールには、ポップアップ型とチャット型の2種類があり、それぞれ以下のような特徴があります。

  • ポップアップ型:行動に応じて表示される。キャンペーン通知やカート内情報を通知してくれる
  • チャット型:テキストを打ち込むことで回答を表示する。疑問や不安を解消しやすい

また、問い合わせ回数が多い項目については、F&Qにまとめて掲載しておくことも有効です。

10.運営代行会社を依頼する

ECの運営代行会社を利用することも、売上を伸ばすうえで効果的です。運営代行はあらゆる業務を担うことができるため、自社が抱える課題に応じて依頼することをおすすめします。

たとえば、リソース不足に悩んでいる場合、発送や在庫管理などの業務を得意とする代行先に依頼することで、スムーズなショップ運営が可能です。

また、集客施策を実行したい場合においても、マーケティングに強みがある代行先へ依頼することによって、効率的なユーザー獲得を見込めます。

もしも、売上が伸び悩んでいることに課題を感じている場合、ECサイトの支援実績が豊富にあるジャグーまでご相談ください。⇒ジャグー株式会社

ECサイトの売れないに関してよくある3つの質問

ECサイトの売れないに関してよくある質問には、以下の3つが挙げられます。

  • 質問①競合サイトを調査する際の項目は?
  • 質問②ECサイトにおける売上の平均は?
  • 質問③ECサイトの運営代行における相場は?

それぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

質問①競合サイトを調査する際の項目は?

競合サイトを調査する際、主な項目には以下のようなものが挙げられます。

  • 商品単価
  • 画像点数や種類
  • コピー
  • 訴求ポイント
  • レビュー

これらの項目を収集・分析して自社でも活かせる内容がないかを検討します。また、競合のターゲット層についても分析し、自社との差分を認識したうえで戦略を立てることが重要です。

さらに、ECモールに付帯しているサービスについても確認し、取り入れられるものはないか検討することをおすすめします。

質問②ECサイトにおける売上の平均は?

ECサイトの売上平均は15万円程度だといわれています。全体の半数以上は売上が30万円以下となり、月商が100万円を超えるショップは1割程です。

しかし、調査対象によって売上の平均額には違いが見られ、複数サイトに出店しているような人へのアンケートでは、安定して月に100万円を超える売上を出している場合もあります。

そのため、あくまでも参考値として捉えて自分にとって無理のない範囲から運営することが重要です。

質問③ECサイトの運営代行における相場は?

ECサイトの運営代行の相場を項目ごとにご紹介すると、以下の通りです。

  • ドメイン費用:500〜6,000円/1年間
  • サーバー維持費:500~10,000円/1年間
  • 独自SSLサーバー証明書:1〜10万円/1年間
  • 決済手数料:売上の3〜5%
  • カートシステム利用料:3,000〜100,000円/1ヶ月あたり
  • 配送料・梱包材費:300~2,000円/1回あたり
  • 運営代行費:5万〜30万円/1ヶ月あたり

また、ECモールへ出店した場合は、1ヶ月の出店費用などが発生します。

ECサイトの運営代行については、以下の記事で詳しく解説しているため、ぜひあわせてご覧ください。

【2023年最新】ECサイトの運営代行でおすすめの会社15選|種類や選ぶ際のポイントも徹底解説!

まとめ

売れないECサイトの共通点や実施すべき施策ついて解説しました。売上が伸びないことには必ず原因があります。自社の現状を分析して、何がネックとなっているのかを明確にし、最適な施策を実施していくことで改善につながります。

もしも、自社の課題を明確にできない場合、ECサイトの運営支援に強みがあるジャグーまでご相談ください。毎月10社限定でサイトの現状分析サービスを実施しています。⇒ジャグー株式会社