「ECサイトの売上が伸びない」「何が課題となっているのかはっきりしない」このように悩んでいる運営者や経営者は少なくありません。ECサイトの運営にはあらゆる知識が求められるため、専門外のことは理解がおよばないこともあるでしょう。

そんな場合、経験豊富なECコンサルタントへ相談してみてください。本記事では、ECコンサルタントの種類やメリット、依頼時の注意点を解説します。

ECコンサルタントとは?

ECコンサルタントとは、ECサイトの立ち上げや運営をサポートする仕事・職種のことです。ECサイトを立ち上げて運営していくことはとても難しく、ショップページ構築以外にも集客や顧客管理、売り上げなどを総合的に改善していくことが求められます。

そのため、成功させるにはあらゆるノウハウやスキルが必要です。これらのスキルや豊富な経験を持っているのがECコンサルタントといえます。

適切なコンサルタントへ依頼することによって、自社が運営しているサイトの問題点や方向性を明確にし、効果的な施策を検討できるようになります。

ECコンサルタントが担う業務内容

ECコンサルタントが担う業務内容は、多岐に渡ります。主な業務内容の例を挙げると、以下の通りです。

  • 集客戦略の提案:WebマーケティングやSEO対策などを実施し、集客戦略を構築するサポートを行う
  • 問題点の明確化:ECサイト自体の問題点を明らかにし、問題があれば改善策を立案する
  • ターゲット選定:現在のターゲット層に問題がないかを調査し、最適化を図る
  • 外部業者の紹介:必要に応じて外部業者を見つけ、紹介する
  • 競合調査・データ分析:ライバルの調査および分析

ECコンサルタントの種類

ECコンサルタントの種類は、以下の3つが挙げられます。

  1. オールラウンド型
  2. 越境型
  3. 大型モール特化型

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

オールラウンド型

オールラウンド型のコンサルは、ECサイト運営に関する業務を総合的にサポートしてくれる種類です。ECサイトの構築から集客サポート、戦略立案まで幅広く対応してくれます。

そのため、自社にECサイト運営のノウハウがない場合でも、安心してサポートを依頼することが可能です。オールラウンド型ECコンサルは、ECサイト運営に関するあらゆる業務を一任したい場合におすすめします。

越境型

越境型のコンサルは、海外顧客向けのECサイトに特化したサポートをしてくれる種類です。国内向けECサイト以外でも、海外向けの越境ECサイトを展開する企業が増えています。

しかし、越境ECサイトはまだまだ事例が少なく、国内以上にイレギュラーが多い傾向です。そのため、自社だけでノウハウを重ねながら成功することは非常に難しいといえます。

しかし、越境型ECコンサルを利用すると、言語や配送業務に関するサポートを受けながら運営していくことが可能です。

大型モール特化型

大型モール特化型コンサルは、楽天市場やAmazonなどの大型モールECサイトの運営サポートに特化した種類です。大型モールECは自社ECと比較すると、ショップの自由度や出品方法に大きな違いがあります。

そのため、運営する際のポイントを押さえなければ、成功は見込めません。しかし、大型モール特化型のコンサルを利用すると、それぞれのモールに特化したノウハウを活用して、運営をサポートしてくれます。

ECコンサルタントに依頼する3つのメリット

ECコンサルタントに依頼するメリットには、以下の3つが挙げられます。

  1. 課題が明確になる
  2. 戦略的に集客の施策が打てる
  3. 長期的に事業を成長させられる

ここではそれぞれのメリットについて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

1.課題が明確になる

ECコンサルタントは、あらゆるECサイトの改善に携わった経験が豊富にあるため、自社が抱える課題を明確にしてくれます。ECサイトを運営していると、売上や集客に悩むのは当然です。

しかし、どのような課題があるのかを明確にすることは難しいかもしれません。また、悩みの原因を特定できなければ、改善自体が難しいでしょう。そんな場合にECコンサルタントへ依頼して分析してもらうと、課題を明確にできます。

2.戦略的に集客の施策が打てる

ECコンサルタントは、これまでの経験に基づいた成功確率が高い集客施策の立案・実行が可能です。戦略的に集客施策ができれば、売上目標は達成しやすくなります。

たとえば、人を惹きつけるデザイン・使いやすさに優れたECサイトだったとしても、アクセス数が伸びなければ意味がありません。自社のECサイトに合った集客施策の立案は、ECコンサルタントへ依頼する大きなメリットだといえます。

3.長期的に事業を成長させられる

ECコンサルタントは、短期的な売り上げだけでなく、長期的に事業を成長させる視点で戦略を立案してくれます。

たとえば、スポット顧客をリピーターにする・顧客を紹介してもらうような施策は、継続的に売上を作るには欠かせません。

現状、リピーターが獲得できずに安定した売上を見込めない場合においても、ECコンサルタントへ依頼すると、事業の柱となる施策を実行してくれます。

ECコンサルタントに依頼する場合の2つの注意点

ECコンサルタントに依頼する場合の注意点には、以下の2つが挙げられます。

  1. 委託費用がかかる
  2. サポートの範囲が決まっている

ここでは、それぞれの注意点について解説します。

1.委託費用がかかる

ECサイトコンサルタントへ依頼すると、必ず委託費用が発生します。コンサルは誰でもできる仕事ではなく、蓄積した経験とノウハウが必要となるため、高額な外注費がかかる場合がほとんどです。

コストを削減するために内部リソースを使いたくなってしまいますが、経験がない人材に担当させるよりも高い確率で成功させることができます。まずは見積もりを依頼し、損益分岐点をいつごろ超えられそうなのかを問い合わせてみてください。

コンサルティングの費用相場については以下の記事で詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。

おすすめのECコンサルティング会社10選|メリットやデメリット、費用相場について詳しく解説!

2.サポートの範囲が決まっている

ECコンサルタントといっても、提供会社ごとにサービス内容には大きな違いがあります。たとえば、依頼主の課題をヒアリング後にアドバイスをして終わってしまうこともあるかもしれません。

そのため、事前にコンサル・サポートしてくれる範囲を確認することが重要です。きちんとフォローしてくれるコンサルタントを選ぶことにより、成果を得られる可能性が高まります。

ECコンサルティング会社の選び方

ECコンサルティング会社の選び方には、以下の3つが挙げられます。

  1. 担当者の対応力の高さをチェックする
  2. 得意な領域が自社にマッチしているか確認する
  3. 運用実績をチェックする

ここではそれぞれに分けて解説します。

担当者の対応力の高さをチェックする

ECコンサルティングを選ぶ際、担当者の対応力の高さを確認してください。見積もりの際、以下のようなポイントを確認すると対応力の高さを推し量ることができます。

  • 問い合わせへの対応の早さ
  • こちらの要望を汲んでくれるか
  • 対応に不審なことがないか

もしも、少しでも疑念を感じる場合は、ほかの企業に依頼するとよいかもしれません。また、注意点として営業と実務に関わる担当者が異なる場合があります。

得意な領域が自社にマッチしているか確認する

ECコンサルティングには、3つの種類があることは先に解説した通りです。そのため、自社がどのような課題を抱えて、依頼したい作業が合っているのかを確認しなければなりません。

自社ECサイトを構築する・越境ECを狙う・モール出店するなど、まずは自社がどのように運営していきたいのかを明確にし、それに応じて得意とする領域のコンサルティング企業に依頼してください。

運用実績をチェックする

ECコンサルティングは、運用の現場を知っていることが重要です。もしも、コンサルタントが数値しか見ないような場合、現実とかけ離れた施策を提案するかもしれません。

そのため、他社のコンサルティングだけではなく、自社でECサイトを運用している企業や運用経験が豊富な担当者である方が安心感を持って依頼できます。そのため、依頼しようとするコンサルティング会社の実例や事例を確認することは重要です。

たとえば、楽天市場の運営サポートに強みがあるジャグーの実例を見てみると、2021年「楽天SOY」をサポート企業のうち、4店舗が受賞した実績があります。

参考:サポート企業様のうち、4店舗様が楽天SOY(ショップオブザイヤー)を受賞しました!

ECコンサルタントに関する3つの質問

ECコンサルタントに関する質問には、以下の3つが挙げられます。

  1. 質問①ECコンサルタントに依頼する場合の費用相場は?
  2. 質問②ECモールと自社ECの違いは何ですか?
  3. 質問③ECサイトの回遊率を上げるポイントは何ですか?

ここではそれぞれの質問について解説しますので、詳しく見ていきましょう。

質問①ECコンサルタントに依頼する場合の費用相場は?

ECコンサルタントへサービスを依頼する場合の費用相場は、月額30〜40万円です。

サポート内容や依頼する企業によって、リーズナブルなプランもありますが、高確率で成果を得たい人は上記の相場をひとつの目安として考えてください。また、サイト構築から依頼したい場合、初期費用も必要です。主な例を挙げると以下のようなものがあります。

  • WordPressとカートプラグイン:60~70万円
  • ASP型:約100万円
  • ECキューブ:約500万円

質問②ECモールと自社ECの違いは何ですか?

ECモールと自社ECサイトの違いは、以下の通りです。

【ECモール】

  • サイト内部にショップを置く
  • 開設時の初期費用が安い
  • ページ構築の手間が少ない
  • 出店料が必要
  • デザインやレイアウト、機能などの制限がある

【自社ECサイト】

  • 自由度に制作できる
  • 利益率が高い
  • 自社PRの場として活用できる
  • 独自にサイトを構築しなければならない
  • 初期費用が高い

質問③ECサイトの回遊率を上げるポイントは何ですか?

ECサイトの回遊率を高めるために意識したいポイントには、以下のようなものが挙げられます。

  • 流入キーワードを分析する
  • 動線設計を考える
  • 適切な画像を使用する
  • 関連する商品リンクを設置する
  • 商品内容を見直す
  • サイトのユーザビリティを高める
  • 役立つコンテンツを提供する
  • チャットボットを導入する

いきなり全ての施策を実行するのは難しいかもしれません。自社のECサイトに合わせてできることから取り組むことをおすすめします。

まとめ

ECコンサルタントについて解説しました。ECコンサルタントは、豊富な運用経験・ノウハウがあるため、自社ECサイトが抱える課題を明確にし、最適な施策を提案してくれます。依頼を検討する際、可能な限り「自社がどんなことに困っているのか?」について多角的に考えておくことがおすすめです。

しかし、自社だけではどのような課題を抱えているのかわからないこともありえます。その場合、楽天市場の運営代行やコンサルに強みがある専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

なお弊社「ジャグー株式会社」では、毎月10社限定のサイト分析を実施しているため、自社の課題を明確化することができます。気になる方は、下記リンクからぜひ問い合わせください。