「新規獲得に有効な施策を講じたい」「客単価を高めたい」このような悩みを持つ方は少なくありません。

しかし、実際にどのような施策を取ればよいのか明確でないことも考えられます。

そんな方におすすめしたい施策が楽天SPUです。この記事では、楽天SPUのメリットやデメリット、楽天市場に出店する方法について詳しく解説します。

楽天 SPUとは?

楽天SPUとは「スーパーポイントアッププログラム」の略称です。楽天グループは、ECモールから銀行、証券取引まであらゆる種類のサービスを提供しています。

これらのサービスを使うほど付与される楽天ポイントの倍率が加算していく仕組みです。通常、楽天ポイントは100円利用するごとに1ポイントが付与されます。

たとえば、SPUを利用して倍率が2倍になっていると100円の利用で2ポイント獲得できます。

SPUで貯まる楽天ポイントとは?

SPUで貯まる楽天ポイントについても解説します。楽天ポイントとは、楽天及び提携している各種サービスで支払いに利用できるポイントです。

1ポイント=1円のレートで使用できます。

また、以前は税込価格100円で1ポイントが付与されていましたが、2022年4月から税抜き価格100円ごとに1ポイントと変更されています。

ポイントが貯まる仕組みを紹介

SPUのポイントが貯まる仕組みを例を挙げて解説します。

  • 楽天カードでの決済:ポイント+1倍
  • 楽天モバイルの利用:ポイント最大+3倍
  • 楽天トラベル:ポイント+1倍

このように楽天が提供しているサービスごとに定められた条件をクリアすると、ポイント付与率が加算されます。

上記サービスをすべて利用すると、ポイントは通常ポイントに加えて5倍が付与されることとなり、100円利用すると6ポイントが貯まります。

参考:【楽天市場】SPU(スーパーポイントアッププログラム)

企業がポイントサービスを利用する3つのメリット

企業がポイントサービスを利用するメリットには、以下の3つが挙げられます。

  1. 購入単価がアップする
  2. 競合他社に対して優位性がある
  3. 新規顧客を獲得できる

ここではそれぞれのメリットについて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

1.購入単価がアップする

ポイントサービスのメリットを把握している消費者が増えると、ポイントサービス自体が来店や購入の動機になり得ます。結果的に来店率や購入単価が増え、中長期的な売り上げ向上につながります。

企業がポイントサービスを導入すると、購入単価がアップするメリットを得られます。顧客のなかには、ポイントサービスを貯められるお店であること自体が来店や購入の動機となる場合もあります。

そうなると、来店率や購入単価の上昇につながり、長期的にみても売上向上につながります。また、ポイントを使うことによって、いつもより少し高いものを購入する同期となることもメリットです。

2.競合他社に対して優位性がある

消費者は買い物をする際、店頭やインターネット上の商品・サービスを比較しながら選びます。その際、同じ価格帯のものを比較したときにポイントが付与される方を「お得だ」と感じる傾向です。

そのため、ポイントサービスを導入していると同じ価格帯・レベルの商材を提供している競合他社に対して優位性を高めることにつながります。

3.新規顧客を獲得できる

ポイントキャンペーンなどを契機に新規顧客を獲得しやすくなります。また、ポイントサービスのうまみを知った消費者をまた別のサービスへ誘導するなどし、いわゆる「囲い込み」を発生させやすくなります。

ポイント付与キャンペーンなどをきっかけとした、新規顧客獲得も企業が得られるメリットです。たとえば、ポイント会員になると1,000ポイントを付与するキャンペーンなどはよく見かけるかもしれません。

一度会員になってもらえば、あらゆる施策を講じられます。

こちらについても例を挙げると、以下の通りです。

  • ポイントを貯める
  • キャンペーン情報の送付
  • 他サービスへの誘導

これらの施策を組み合わせて顧客の囲い込みができるようになります。

企業がポイントサービスを利用する3つのデメリット

企業がポイントサービスを利用するデメリットには、以下の3つが挙げられます。

  1. 収益性が悪化する可能性がある
  2. 客離れが加速するリスクがある
  3. 会計処理の手間が増加する

ここではそれぞれのデメリットについて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

1.収益性が悪化する可能性がある

一般的にポイントは、将来の値引きに該当します。

計画せずに実施したポイントサービス施策は、収益性を悪化させる原因です。ポイント発行時の売上がよかったとしても、積み上がったポイント負債が赤字化の理由となるかもしれません。

このような事態を予防するには、ポイントの失効率を加味して付与率を決める必要があります。

2.客離れが加速するリスクがある

ポイントサービスは、顧客がメリットを感じられるように設計しなければなりません。たとえば、ポイントの利用期限が短い・使い道が限定的だった場合、顧客から「使い勝手が悪い」との印象を与えてしまい客離れが加速してしまうおそれがあります。

この事態を防ぐには、顧客目線でサービス内容を確認してから運用開始することが重要です。

3.会計処理の手間が増加する

顧客がポイントを利用して支払った場合、会計上では「ポイント引当金」として処理しなければなりません。

そのため、通常の支払い方法とは異なる会計処理をする必要があります。

ポイント会計は少し複雑な流れとなるため、税理士に相談のうえ適切に処理をするようにしてください。基本的には、売上値引・販売促進費などで計上します。

楽天でネットショップ出店・開業する流れ

楽天でネットショップ出店・開業する流れは、以下の通りです。

  1. 出店申込
  2. 利用開始
  3. 開店

ここではそれぞれの流れを解説しますので、詳しく見ていきましょう。

1.出店申込

最初に「出店申込ボタン」から、出店に必要な手続きを進めます。

出店申し込みに必要な項目は以下の通りです。

  • 事業形態
  • 会社名
  • 本社所在地
  • 代表者電話・FAX番号
  • 代表者名など

内容確認には2週間から1ヶ月程度の期間を必要とします。審査完了後、不備がなければ、RMSを利用できるようになり、実際にショップページを作成していきます。

2.利用開始

RMSを利用して、楽天市場のサイト内にショップページを作成します。作業としては、商品写真の撮影や商品ページの作成、決済・配送の準備を整えることなどです。

また、出品しても問題ない商品種類なのかや、楽天市場のルールを参照しながら開店準備を進めてください。開店する前には審査があり、不備があると開店予定が伸びてしまいます。

3.開店

オープン審査を通過すると、自身のショップの運営開始です。多くのユーザーに選ばれる店舗運営を目指します。

基本的には、売れ筋の商品の拡充やなぜ自社のページに訪れたのか、どのような層が見てくれているのかなどを統計的に分析します。

そこから、あらゆる仮説を立ててブラッシュアップするのが一連のフローです。しかし、店舗運営にはあらゆる知識を必要とし、場合によっては上手く行かないことも想定できます。

もしも、店舗運営に困ったことがあれば、楽天市場の出店サポートに強みがあるジャグーへ相談してみてください。

ジャグーでは、出店から運用まであらゆるサポートサービスを提供しています。

参考:ジャグー株式会社

楽天 SPUでよくある3つの質問

楽天 SPUでよくある質問には、以下の3つが挙げられます。

  1. 質問①楽天市場へ出店するにはどのぐらいの費用がかかりますか?
  2. 質問②楽天SPUの店舗での活用方法を教えてください
  3. 質問③楽天SPUと組み合わせがおすすめのイベントは何ですか?

ここではそれぞれの質問について解説しますので、詳しく見ていきましょう。

質問①楽天市場へ出店するにはどのぐらいの費用がかかりますか?

楽天市場へ出店する費用は、利用するプランによって変動します。それぞれ発生する費用は、以下の通りです。

がんばれ!プランスタンダードプランメガショッププラン
初期費用294,000円360,000円660,000円
月額19,500円50,000円100,000円

これに加えて初期登録費用と60,000円が発生します。

質問②楽天SPUの店舗での活用方法を教えてください

楽天SPUの活用方法は、ユーザーにポイント獲得を大きく見せることが挙げられます。

基本的にSPUで発生するポイントは、すべて楽天が負担するポイントです。たとえば、キャンペーンなどで自社が負担するポイント倍率を上げる際、最大獲得ポイントを大きく見せるように訴求します。

自社のポイント倍率を10倍とした場合、SPUと掛け合わせて最大のポイントを表記します。例を挙げると以下の通りです。

基本ポイント1倍+自社ポイント9倍+SPU15倍=最大25倍と表記できます。

質問③楽天SPUと組み合わせがおすすめのイベントは何ですか?

楽天市場にはあらゆるイベントがあります。これらのポイントアップキャンペーンは、楽天SPUとの併用が可能です。

おすすめのイベントには、以下のようなものが挙げられます。

  • 「5」と「0」のつく日
  • 楽天イーグルス・ヴィッセル神戸の勝利日
  • 「お買い物マラソン」などの買い回り

注意点としては、いずれのイベントもエントリーが欠かせないことです。

以下の記事では、楽天セールについてまとめているため、SPUとの組み合わせの参考としてご覧ください。

【出店者必見】|楽天のセールの種類と売上を上げるために実施すべき施策をわかりやすくご紹介します!

まとめ

楽天SPUについて解説しました。ユーザーにとってはサービスを組み合わせてりようすることにより、お得にポイントを貯められるようになります。

店舗運営者としては、最大獲得ポイント数を大きく表記する材料としたり、自社負担がなくユーザーに還元できたりすることがメリットです。

しかし、自社だけで適切な施策が考えられないこともあるかもしれません。その場合、楽天市場の運営代行やコンサルに強みがある外注業者へ相談してみてはいかがでしょうか。

なお弊社「ジャグー株式会社」では、毎月10社限定のサイト分析を実施しているため、自社の課題を明確化することができます。気になる方は、下記リンクからぜひ問い合わせください。