「アクセス数は増えるのに売上が伸びない」「購買数が少ない」このような課題を抱えているショップ運営者は少なくありません。これらの悩みを解消するには、転換率に目を向けることが重要です。

そこで本記事では、楽天市場における転換率について詳しく解説します。また、楽天市場のコンサルタントを選ぶ際のポイントについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

楽天市場における「転換率」とは?

楽天市場における「転換率」とは、ページへ訪れたユーザーのうち、商品購入に至った割合を示す指標です。以下の計算式で算出します。

  • 転換率=売上件数/アクセス人数×100

ECプラットフォームにより、計算方法が異なる場合もありますが、コンバージョン率や成約率などと同じ意味で使われています。転換率は、売上を大きく左右する指標とされており、こちらが低い状態でアクセス数および客単価を上げたとしても、売上の伸び幅は限られてしまいます。

また、転換率が低ければ広告配信しても、コンバージョンには至らず、広告費が利益を圧迫することにつながりかねません。楽天市場で安定的な売上を確保するには、転換率を向上させる必要があります。

転換率の目安

転換率の目安は、取り扱っているジャンルやリピーターの割合によって、違いが見られます。

一般的なECサイト全般の平均値は、1~3%程度だとされていますが、前述の通りジャンルによっては1%以下のものもあれば、10%以上を叩き出す場合もあります。

たとえば、リピートユーザーが売上の大部分を占める店舗では、20%以上のことも珍しくありません。

楽天市場の転換率が低い場合に考えられる4つの原因

楽天市場の転換率が低い場合に考えられる原因には、以下の4つが挙げられます。

  1. 必要な情報が網羅されていない
  2. 信頼性に乏しい
  3. 購入に至る導線が適切ではない
  4. 競合商品よりも品質や価格で劣っている

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

1.必要な情報が網羅されていない

ECサイトで買い物をするユーザー心理には「安心してモノを買いたい」気持ちが強く働きます。これは、クレジットカード払いなどの支払い方法が影響しているためです。 

そのため、商品に関する必要な情報が網羅されていなければ、不安材料となり、購入には至りません。以下のような情報は必ず商品ページに盛り込むようにしてください。

  • 利用シーン
  • サイズ比較
  • 付属品の有無
  • 送料
  • 支払い方法
  • 到着目安
  • 商品画像
  • 返品交換の可否
  • 在庫状況

2.信頼性に乏しい

ショップや商品にユーザー目線が欠けている場合、転換率に影響が出てしまいます。

具体的には、問い合わせフォームへの導線がわかりにくい・フォームの記載項目が煩雑となっている場合などは、ユーザーへストレスを与えてしまい、ページから離れてしまいます。

このような場合、ユーザーに不信感を抱かせてしまいかねません。ユーザーから信頼を得られなければ転換率を高めることは非常に難しくなります。

3.購入に至る導線が適切ではない

商品ページのアクセス数はあるのに、購入に至らない場合、導線が適切に敷かれていないおそれがあります。

たとえば、商品ページに画像やバナーが並んでいるだけで、購入ボタンがわかりにくい・見づらければユーザーは離脱してしまいます。

転換率が低い商品ページがあれば、ページをチェックして適切に導線が敷かれているのかを確認しましょう。

4.競合商品よりも品質や価格で劣っている

似ている商品を扱っている場合、競合よりも品質・価格面で劣っていると転換率を高めることはできません。

基本的にECサイトで買い物をするユーザーは、事前に比較検討してから購入します。

つまり、その時点で他社の方がよいと判断されると、自社の取り扱いアイテムが選ばれることはありません。

自社商品の場合、商品改良を検討し、他社から仕入れているのであればアイテムの変更をした方がよいかもしれません。

なお、以下の記事では競合分析について詳しく解説しているため、ぜひご覧ください。

楽天市場における「競合分析」とは?店舗の選び方や必要な考え方、リサーチすべきポイントを徹底解説!

楽天市場の転換率をアップさせる6つのコツ

楽天市場の転換率をアップさせるコツには、以下の6つが挙げられます。

  1. 商品ページの情報量を増やす
  2. 回遊動線を設置する
  3. スマホのページを最適化する
  4. レビューを活用する
  5. セールイベントに参加する
  6. コンサルタントに依頼する

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

1.商品ページの情報量を増やす

商品ページの情報量を増やすことから取り組んでみましょう。ユーザーに魅力を伝えられるようなページが理想です。

ほとんどのユーザーは「これを買って失敗しないか?」といった不安を抱いています。そのため、商品ページには、不安を解消できる情報を網羅しなければなりません。

また、客観的な情報を過不足なく盛り込むことが大切です。

2.回遊動線を設置する

回遊導線を設置するとショップへの滞在時間を伸ばし、サイト内で商品を比較検討するなどのアクションを取らせることができます。

オンラインショッピングに限らず、買い物をしているときには、ついつい目的以外のものを手に取ってみてしまうことがあるでしょう。

回遊導線を適切に設置することで、離脱率の低下・転換率向上を期待できます。回遊導線の例を挙げると以下の通りです。

  • 類似・関連商品
  • 同時購入を促進できる商品
  • セール商品およびポイントアップ商品

これらを説明文やヘッダー、共通バナーなどへ設置してみてください。

3.スマホのページを最適化する

スマホページへ最適化することも重要です。パソコンでは画像は縦に並びますが、スマホで縦に画像が続くと、ユーザーが離脱しやすくなってしまいます。

また、最適化の内容はサイトがターゲットにしているユーザー層から考えなければなりません。たとえば、シニア層が多ければ文字を大きめにする・女性であれば可愛らしい雰囲気を意識するなどが挙げられます。

さらに、改善して公開する前に想定ユーザーと近い人に見てもらうようにすると安心です。

4.レビューを活用する

レビューを活用することによって、転換率の向上を狙える可能性があります。ネットショッピングでは、手に取って商品を確認できないため、レビューを参考にして購入を決める人が多い傾向です。

特に初めて訪れたユーザーは、応対品質や商品のメリットなどをレビューを参考にして判断しています。転換率を高めるには、評価の良いレビューを増やし、低評価を抑えるように心がけることが大切です。

5.セールイベントに参加する

セールイベントへ参加することも転換率を向上させる効果があります。まず、販売価格が安ければ、購入のハードルが自ずと下がるため、自然と転換率の向上を期待できるでしょう。

特に、お買い物マラソンや楽天スーパーSALEなどの大きなイベントは、ユーザーも多くの買い物をしやすいため、積極的に参加することをおすすめします。

楽天で開催されている各セールについては、以下の記事で解説しているためご覧ください。

【出店者必見】|楽天のセールの種類と売上を上げるために実施すべき施策をわかりやすくご紹介します!

6.コンサルタントに依頼する

転換率を高めるには、ここまでご紹介した施策を実施することが基本です。しかし、初めて出店した方にはハードルが高いことも考えられます。そんな場合、コンサルタントへ依頼することがおすすめです。

経験豊富なコンサルタントへ依頼することによって、自社の状況から適切な施策を提案してくれます。また、楽天市場の運営経験が豊富にあるジャグーでは、毎月10社に限り無料でサイト分析を実施しています。施策が上手くいかないと感じている方は、気軽に相談してみてはいかがでしょうか。⇒ジャグー株式会社

転換率の改善を依頼するコンサルタント選びで確認すべき3つのポイント

転換率の改善を依頼するコンサルタント選びで確認すべきポイントには、以下の3つが挙げられます。

  1. 楽天市場での実績は豊富か
  2. どのジャンルを得意としているか
  3. コンサルと運用代行のいずれも対応できるか

ここではそれぞれのポイントについて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

1.楽天市場での実績は豊富か

楽天市場のコンサルタントを選ぶには、楽天市場における実績を確認することが挙げられます。

楽天市場には独自の仕組みがあります。そのため、自社ECやAmazonで実績があったとしても、楽天市場での実績が乏しいコンサルタントへの依頼は避けた方が無難です。

ジャグーでは、あらゆる店舗の運営支援をした実績がありますので、目的に応じたコンサルティングを実施できます。⇒ジャグー株式会社

2.どのジャンルを得意としているか

コンサルタントを選ぶ際、どのジャンルを得意としているのかについても事前に確認しておくことが大切です。楽天市場では、あらゆるジャンルの商材を取り扱っています。そのため、これまで運営した実績や支援した経験によって、代行業者が得意としている商材やジャンルには違いがあります。

もしも、依頼したい代行業者の公式サイトに得意ジャンルやこれまでの実績の記載がなければ、問い合わせるようにしてみてください。

3.コンサルと運用代行のいずれも対応できるか

コンサルティングを受けているうちに、運用も依頼したいと考える場合もあるかもしれません。その際、将来的なことも考えて、運用代行にも対応してもらえる会社を選んでおくと安心です。

依頼先が運用代行にも対応していれば、ワンストップで依頼できますが、そうでなければ、別の会社に相談しなければなりません。二度手間をかけないためにも、コンサル・運用代行のいずれにも対応しているかを確認しておくことが重要です。

楽天の転換率でよくある3つの質問

楽天の転換率でよくある質問には、以下の3つが挙げられます。

  1. 質問1.F2転換とは?
  2. 質問2.購買率をアップするポイントは?
  3. 質問3.転換率を分析する方法は?

ここではそれぞれの質問について解説しますので、詳しく見ていきましょう。

質問1.F2転換とは?

F2転換とは、商品およびサービスの初回購入者がリピート購入することを指します。

F2転換に結びついた顧客割合を「リピーター率」と呼び、この指標を分析することによって、実施したマーケティング施策の効果測定や課題点を明確にすることが可能です。

そのため、楽天市場における転換率と同時に推移を確認すべき指標だといえます。

質問2.購買率をアップするポイントは?

購買率をアップさせるポイントには、以下の3つが挙げられます。

  • 理由が明確:豊富な品揃えやここでしか買えない特別感が付加価値となる
  • 不安を与えない:十分な商品情報に加えてレイアウト・装飾を最適化する
  • 特典で後押しをする:適切なターゲットにクーポンを配布する

これらのポイントを押さえて、ユーザーの購買率を高められるような施策を実施してみてください。

質問3.転換率を分析する方法は?

楽天市場で転換率を分析する方法は、以下の手順を踏んでください。

RMSへログインし、データ分析ーアクセス・流入分析ー商品ページから、該当する商品から「商品分析の詳細へ」に進みます。

そこからデータ推移のタブから顧客属性のタブに切り替え、ページに設置した情報と顧客属性に、差異がないかを確認してみてください。

まとめ

楽天市場における転換率について解説しました。転換率は効率よく売上を伸ばすために欠かせない指標のひとつです。そのため、現状の分析から効果的な施策を検討して実施することが求められます。

しかし、転換率を高めるには、豊富な経験とノウハウがなければ効果的な施策を実施することは難しいかもしれません。また、リソースが足りないことも想定できます。そんな場合、楽天市場のコンサルティングに強みがある外注業者へ相談してみてはいかがでしょうか。
なお弊社「ジャグー株式会社」では、毎月10社限定のサイト分析を実施しているため、自社の課題を明確化することができます。気になる方は、ぜひお問い合わせください。⇒⇒ジャグー株式会社