「楽天市場へ出店したい」「どれくらいの費用がかかるの?」このように考える方は少なくありません。

この記事では、楽天市場でのサポート実績が豊富にあるジャグーが、楽天市場へ出店する場合に必要となる手数料について詳しく解説します。

併せて、手数料を抑えるためのコツやよくある質問についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

楽天市場の手数料は高い?

国内には、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングの3大モールがあります。そのなかでも楽天市場は、出店にかかる手数料が高いといわれています。

それは、出店料に加えてシステム利用料やアフィリエイト手数料が売上に応じて加算されることが理由です。ここではAmazonとYahoo!ショッピングの手数料をご紹介しますので、詳しく見ていきましょう。

Amazonの手数料

Amazonには、小口出品と大口出品の2つの出品プランがあります。それぞれ基本となる料金の違いは以下の通りです。

  • 小口出品:1商品につき100円
  • 大口出品:1ヶ月あたり4900円

また、これらに加えて商品カテゴリーごとに8〜15%程度の販売手数料が発生します。

さらに、Amazonが独自に提供しているサービス「FBA」を利用すると代行手数料が別途かかります。

Amazonの手数料についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

Amazonでの販売にかかる手数料とは?計算方法や手数料を抑えるコツを徹底解説します!

Yahoo!ショッピングの手数料

Yahoo!ショッピングは、初期費用や月額システム利用料は無料です。発生する手数料には、以下のようなものが挙げられます。

  • ストアポイント原資負担:1〜15%
  • キャンペーン原資負担:1.5%〜
  • アフィリエイトパートナー報酬原資:1〜50%
  • アフィリエイト手数料:30%

Yahoo!ショッピングでは売上高に連動して負担するため、赤字に陥る心配がありません。基本的にはこれらの費用を負担する体系となっていることからシンプルなシステムが採用されているといえます。

楽天市場の手数料が変動する要素は3つ

楽天市場の手数料が変動する要素には、以下の3つが挙げられます。

  • 出店プラン
  • 売上高・客単価
  • ユーザーが利用するデバイス

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

1.出店プラン

楽天市場で用意されている出店プランは、以下の3種類です。

  • がんばれ!プラン:19,500円/月
  • スタンダードプラン:50,000円/月
  • メガショッププラン:100,000円/月

支払い方法については、がんばれ!プランは年払い・それ以外のプランでは、半年ごとの2回払いが採用されています。一度に大きな費用が発生するため、Amazonのように気軽に出店することは難しいかもしれません。

2.売上高・客単価

楽天市場の手数料は、売上高や客単価に連動して変わります。

たとえば、月商が50万円と100万円の場合を比較すると、手数料の料率には違いがあり、売上高が高いほど適用料率が下がります。また、客単価も高額になるほど、適用される料率が下がる仕組みです。

つまり、小規模かつ安価な商品を販売すると、手数料負担が大きくなるといえます。

3.ユーザーが利用するデバイス

楽天市場の手数料はプランや売上高に連動しますが、それ以外にも、ユーザーが購入時に利用したデバイスによっても変動します。

具体的な例を「がんばれ!プラン・月商50万円」の場合から挙げると、以下の通りです。

  • パソコン経由:6.5%
  • モバイル経由:7.0%

このようにモバイルを経由した売上には高い手数料が発生します。

【プラン別】楽天市場での出店にかかる手数料

楽天市場における出店にかかる手数料は、プランごとに違いが見られます。ここでは「楽天出店案内」を参考にしてそれぞれ解説しますので、詳しく見ていきましょう。

参考:月額コストと手数料の詳細|楽天市場出店

がんばれ!プラン

がんばれ!プランにかかる手数料は、以下の通りです。

  • 出店料:月額19,500円(年払い234,000円)
  • システム利用料:売上高の3.5〜7.0%

また、登録商品数や画像容量の上限は以下の通りです。

  • 登録可能商品数:5,000アイテム
  • 画像容量上限:500MB

このように初期費用は抑えられますが、ランニングコストがかかる傾向にあります。また、機能面でも制限があることに留意が必要です。

スタンダードプラン

スタンダードプランにかかる手数料は、以下の通りです。

  • 出店料:月額50,000円(300,000円2回払い)
  • システム利用料:売上高の2.0〜4.5%

また、登録商品数や画像容量の上限は以下の通りです。

  • 登録可能商品数:20,000アイテム
  • 画像容量上限:5GB

スタンダードプランは出店料が高額となりますが、毎月の手数料を抑えながら運用することが可能です。

メガショッププラン

メガショッププランにかかる手数料は、以下の通りです。

  • 出店料:月額100,000円(600,000円2回払い)
  • システム利用料:売上高の2.0〜4.0%

また、登録商品数や画像容量の上限は以下の通りです。

  • 登録可能商品数:無制限
  • 画像容量上限:無制限

メガショッププランは、スタンダードプランと手数料率は変わりませんが、申請することによって登録商品の数や画像容量の制限がなくなります。

楽天市場での販売にかかる4つの手数料

楽天市場での販売にかかる手数料には、以下の4つが挙げられます。

  • システム利用料
  • 決済サービス利用料
  • R-Messe利用料
  • オプションサービス利用料

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

1.システム利用料

楽天市場におけるシステム利用料は、売上高に応じて加算される手数料です。そのため、売上がなければ発生しません。システム利用料の項目は以下の通りです。

  • 楽天ポイント:売上の1.0%
  • モールにおける取引の安全性・利便性向上のためのシステム利用料:月間売上高の0.1%
  • 楽天スーパーアフィリエイト:売上の2.6%~

2.決済サービス利用料

決済サービス利用料は、楽天市場の決済サービス「楽天ペイ」を利用する際、発生する手数料です。こちらについても出店者の負担が発生します。手数料の料率は、月間決済高の2.5〜3.5%です。こちらを負担することによって、以下の決済方法をユーザーへ提供することが可能です。

  • クレジットカード決済
  • Apple Pay
  • 後払い決済
  • コンビニ決済
  • PayPal決済
  • Alipay決済
  • 楽天ポイント
  • 楽天キャッシュ

3.R-Messe利用料

R-Messe利用料は、必ず発生する費用のひとつです。この利用料金はプランによって大きく変わり、一番安ければ毎月3,000円・高額な場合は毎月5,000円が発生します。

しかし、2023年9月時点ではR-Messeの利用料金については無料期間中となっています。そのため、こちらの費用については現在発生することはありません。ただし、終了時期は未定となっているため、最新情報をその都度確認してください。

4.オプションサービス利用料

オプションサービス利用料は必須ではありませんが、使用することによって、毎月の固定費がかかります。

  • R-SNS
  • R-Mail

R-SNSは、LINE公式アカウントなどのSNSを店舗と連動するためにサポートを受けられるサービスです。税込3,300円が発生します。

R-Maiについてはメルマガの配信数に応じて発生し、1通あたり1円(税抜)が必要です。たとえば、月間1,000通送信した場合の費用は、税込1,100円となります。

楽天市場の手数料を抑える4つのコツ

楽天市場の手数料を抑えるコツには、以下の4つが挙げられます。

  • 安いプランから始める
  • 売上高が見込める場合は「がんばれ!プラン」を利用しない
  • 出店キャンペーンや割引プランを活用する
  • 外部のコンサルタントを活用する

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

1.安いプランから始める

ほかの販売チャネルで売上が取れているからといって、楽天市場で高額なプランから始めるのはリスクが高い行為です。チャネルごとに売上が取れる商品には違いがあり、また検索順位もあまり高くないため、想定しているよりも売上が立たない場合もあります。

資金が十分にある状態や売上が黒字になると高い精度で予測できている場合は、高額プランから開始してみてもよいかもしれません。しかし、安全性を高めるのであれば、がんばれ!プランから始めるようにしてみてください。

2.売上高が見込める場合は「がんばれ!プラン」を利用しない

売上高が高い確率で見込める場合、がんばれ!プランを利用しないことを検討しましょう。なぜなら、初期費用こそ抑えられるものの、変動費にかかる料率が高く設定されていることがその理由です。

そのため、月間売上高が200万円以上を見込める場合、スタンダードプランを選択すると固定費が大きくなりますが、変動費にかかる料率が1.5%以上の違いがあるため、トータルコストを下げることが見込めます。

3.出店キャンペーンや割引プランを活用する

楽天市場では、出店キャンペーンや割引プランが定期的に提供されています。出店料など費用で出店を迷っている際には、上手にキャンペーンを活用して出店料や月々のシステム利用料を大幅に削減できます。

とくに、新しく出店するユーザーに対するキャンペーンは内容も非常にお得な場合が多く、おすすめです。

ただし、キャンペーンや割引プランは期間限定でいつ行われるのか不明のうえ、参加条件が厳しい場合があります。楽天市場の公式サイトや情報は随時確認し、申し込みの条件や期限を確認した上で申し込みしてください。

4.外部のコンサルタントを活用する

外部のコンサルタントを活用する際は、楽天市場での運営実績を確認するようにしてください。その会社が今までどのような販売実績を積み重ねてきたか、受賞経歴などを確認し、自社に見合った経歴があるのかを確認するのです。

コンサルタント会社のホームページには、「導入実績」や「お客様の声」などといった、顧客の評価が記載されていることがほとんどです。もしそのようなページがない場合は、実績がほとんどないとも考えられるため、依頼は慎重に検討してください。

とくに楽天市場での運営を任せたい場合は、楽天市場においてどれほど売り上げを上げることができたのかという具体的な数値や実績が記載されているかを確認してください。

以下の記事では、楽天市場のコンサル選びについて解説しているため、あわせてご覧ください。

【2023年最新】楽天市場のコンサルにおすすめの会社15選|選び際のポイントや注意点もご紹介!

楽天市場の手数料でよくある3つの質問

楽天市場の手数料でよくある質問には、以下の3つが挙げられます。

  • 質問1.楽天市場の出店プランはいつでも変更できる?
  • 質問2.楽天市場における手数料の支払いタイミングは?
  • 質問3.楽天市場の運営は外注できる?

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

質問1.楽天市場の出店プランはいつでも変更できる?

楽天市場の出店プランは、楽天市場がわの承諾があれば可能となります。プランの変更について、変更は可能ですが条件があります。

契約開始日から1年間は、プランの変更はできません。また、契約開始日から1年が経過したあとの、半年ごとに課金するタイミングにおいて、申請が可能です。いつでも変更できるわけではありませんので、注意してください。

質問2.楽天市場における手数料の支払いタイミングは?

楽天市場の出店に必要な手数料の支払いタイミングは、以下の表の通りです。

手数料支払いタイミング備考
初期費用RMSアカウント利用開始から20日以内前払い
月額出店料RMS利用開始日に属する月の1ヶ月後に請求開始売上と相殺して精算。売上より請求額が上回れば不足分を請求される
システム利用料(楽天ポイント)システム利用料が発生した月の2ヶ月後の20日頃に請求額がRMSに表示される。翌月20日頃には売上との相殺額が表示される。清算額が表示された月の末日までに振込、または支払いを行うモールにおける取引の安全性・利便性向上のためのシステム利用料
楽天ペイ(楽天市場決済)楽天ペイを利用した月の約2ヶ月後に請求、売上と相殺して清算楽天ペイ利用料が発生した月の翌月20日頃に請求額がRMSに表示される。売上との清算額は翌月に確認可能。清算額が表示された月の月末が振込または支払いの期限となる
楽天ペイ決済金清算楽天市場からの手数料請求額と、売上による楽天市場からの振込額が相殺、指定口座に振り込み振り込み時、不足する場合は差額を請求される

楽天市場では、振込額の締め日として「毎月10日」または「25日」のいずれかを選択可能です。

  • 10日締め:売上金から手数料を相殺した振込額が、毎月20日頃にRMSで開示されます。振込期限は月末です。不足する場合は別途支払いが発生します。
  • 25日締め:楽天市場に支払う手数料の請求額と売上による振込額は、毎月5日頃にRMSで確認可能となります。15日が振込期限となります。不足する場合は別途支払いが発生します。

質問3.楽天市場の運営は外注できる?

楽天市場において、運営を外注することは可能です。外注する場合は、自社の課題に応じたサービスを提供している代行会社を選ぶ必要があります。

たとえば、カスタマーサービスの人手が足りない場合、顧客対応の得意な代行会社を選ばなければ、効率化や売り上げアップにはつながりません。

まずは、自社の状況を把握して、候補となる代行会社を選ぶことから始めてください。楽天市場の運営代行については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

【2023年最新】楽天市場でおすすめの運営代行・コンサルティング会社13選|選ぶ際のポイントも解説!

まとめ

楽天市場へ出店する際、必要となる手数料について詳しく解説しました。プランごとに初期費用やランニングコストが大きく変わりますので、まずは自社がどれくらいの売上を期待できるか検討したうえで適切なプランを選ぶようにすることをおすすめします。

しかし、社内に楽天市場やECに関する知見がないことも考えられます。そのような場合、楽天市場での出店サポートの実績があるジャグーへぜひ、ご相談ください。⇒ジャグー株式会社