この記事の監修者

鈴木 将太 |CMO

大手メーカーでの企画職や個人事業の経験を持つ。現在は大手企業からベンチャー企業まで、幅広い企業のマーケティング伴走支援やWebディレクションを担当。
BtoBマーケティングを幅広く網羅し、サイト設計に深い理解を持つ。トレンドを取り入れたデザインから業界特化型のデザインまで柔軟に対応しています。

BtoBサイトを作るとき、「会社概要」「サービス」「導入事例」「お問い合わせ」といったページ一覧から考え始めることがあります。

しかし、同じBtoB企業でも、Webサイトに求める役割は同じではありません。新規商談を増やしたい会社もあれば、紹介後の信頼確認、営業資料の補完、採用候補者への情報提供を重視する会社もあります。

PENGINでは、何を載せるかより先に、サイトに何を担わせるかを決めることを重視しています。役割が決まれば、必要な情報、ページ、CTA、KPIも決めやすくなるためです。

この記事では、BtoBサイトの役割と構成を、事業成果から逆算して整理する方法を解説します。

この記事は「BtoBサイトに何を担わせるか」という役割の決め方を扱います。どのページを用意するかという構成そのものはBtoBサイトの構成|必要なページ一覧とサイトマップを検討段階別に解説にまとめています。

BtoBサイトとは|企業間取引の情報・比較・営業を支えるWebサイト

BtoBサイトは、企業向けの商品・サービスや会社情報を伝え、取引や商談に必要な情報を提供するWebサイトです。

ただし、「BtoBサイト」という言葉が指す範囲は広く、コーポレートサイト、サービスサイト、オウンドメディアなどが一体になっている場合もあります。

そのため、「BtoBサイトには必ずこのページが必要」と先に決めるより、誰が何のために見るサイトかを明確にする方が実務では重要です。

PENGINのBtoBサイト制作では、企業間取引の新規見込み客の開拓と信頼構築をBtoBサイトの主な役割として紹介しています。本記事では、その役割をさらに事業目的別に分解します。

BtoBサイトが担える4つの役割

1. 信頼形成

紹介、展示会、営業、AI検索など別の接点で会社を知った人が、「この会社は何をしているのか」「取引先として信頼できるか」を確認する役割です。

この場合は、会社情報、事業内容、実績、支援体制、専門性などの情報が重要になります。問い合わせ数だけで価値を測ると、役割を過小評価することがあります。

2. 比較検討の支援

複数社を比較している人に、提供範囲、対象、強み、料金の考え方、導入事例、進め方などを伝える役割です。

ここでは、抽象的な「高品質」「伴走」といった表現だけでなく、何をどこまで支援し、どんな企業に合うかを具体化する必要があります。

3. リード・商談の獲得

検索、広告、SNSなどから訪れた見込み顧客に、資料請求や相談、問い合わせなどの次の行動を提示する役割です。

ただし、問い合わせボタンを増やせば成果が増えるとは限りません。流入する相手、検討段階、必要な情報、CVポイント、フォームの摩擦を分けて確認します。詳しくはBtoBサイトのCVR改善方法をご覧ください。

4. 営業活動の支援

商談前後にサービスページや事例を共有したり、社内稟議でURLを転送してもらったりする役割です。

営業担当者本人だけでなく、商談相手の上司や決裁者が後からサイトを見ることも想定し、担当者が口頭で説明している内容をWeb上にも残します。

この役割では、資料請求数だけでなく、商談で参照されるページや、営業から共有される情報の不足も改善材料になります。

BtoBサイトの役割を、信頼形成、比較検討、リード獲得、営業支援の4つに整理した図。ページ一覧から作り始めず、事業上の役割を決めてから必要な情報や導線を設計する考え方を示しています。
PENGIN整理。問い合わせだけでなく、サイトが担う事業上の役割を先に決めます。

PENGINの役割設計5ステップ

1. 事業成果を決める

まず、サイトを変えることで何を改善したいのかを決めます。

「問い合わせを増やす」だけでなく、新規商談、既存営業の効率、比較検討時の信頼、採用など、事業上の目的を具体化します。

複数の目的がある場合は優先順位をつけます。すべてを同じ強さで追うと、誰のためのサイトか曖昧になりやすいためです。

2. 対象者と閲覧状況を分ける

次に、誰がどの状況で見るかを整理します。

たとえば、新規検索から来た担当者、営業から紹介された担当者、社内で比較候補を確認する決裁者では、必要な情報が異なります。

ペルソナを細かく作ること自体が目的ではありません。「何を知っている人が、何を判断するために見るか」まで整理します。

3. 判断に必要な情報・証拠を整理する

対象者が次へ進むために必要な情報を洗い出します。

代表例は、サービス内容、対象企業、料金の考え方、実績、導入事例、支援体制、進め方、FAQ、会社情報です。

すべてのサイトに同じ項目を載せるのではなく、実際の営業でよく聞かれる質問、受注理由、失注理由も使って優先度を決めます。

4. 次の行動を決める

情報を読んだ人に、次に何をしてもらうのが自然かを決めます。

個別相談が自然な人もいれば、まず事例やサービス資料を見たい人もいます。記事からのCTA設計についてはSEO記事のCTA設計で詳しく整理しています。

5. 役割に合うKPIを定義する

最後に、サイトの役割に合わせてKPIを決めます。

リード獲得が役割なら、対象流入、資料請求、有効問い合わせ、商談などを見ます。比較検討支援なら、事例・料金・サービス詳細の閲覧や営業での参照状況も確認材料になります。

アクセス数やCVRだけを単独で追わず、サイトが担う役割に沿って評価します。

BtoBサイトの構成を、事業成果、対象者、判断材料、次の行動、KPIの5段階で逆算する設計フロー。ページ一覧やCTA施策から始めず、事業上の目的を起点に必要な情報とサイト構成を決めます。
PENGIN整理。サイトマップを作る前に、事業成果と閲覧者の判断を整理します。

役割別に必要になる情報・ページを考える

主な役割必要になりやすい情報ページ・導線の例
信頼形成会社情報、事業内容、実績、専門性、体制会社概要、事業紹介、実績、メンバー
比較検討対象、提供範囲、違い、料金の考え方、事例、進め方サービス詳細、料金、事例、FAQ
リード獲得課題との適合、価値、証拠、次の行動サービス、コラム、資料、相談、フォーム
営業支援社内共有できる説明、証拠、導入判断材料事例、サービス、資料、FAQ、会社情報

これは固定のサイトマップではありません。同じページが複数の役割を担う場合もあります。重要なのは、ページ名をそろえることではなく、必要な判断材料が不足していないことです。

コーポレートサイトとサービスサイトを分けるべきか

会社情報と複数事業を伝えるコーポレートサイトと、特定サービスの獲得を重視するサービスサイトを分けるケースがあります。

分けるかどうかは、サイトの数を増やすこと自体ではなく、対象者・検索意図・更新体制・ブランド・運用コストで判断します。

事業が1つで対象者も近いなら、同じサイト内で十分なこともあります。複数事業で顧客や情報設計が大きく異なるなら、サービスサイトを分けることで説明しやすくなる場合があります。

新規制作を検討している場合はBtoBサイト制作、既存サイトを見直す場合はBtoBサイトリニューアルの進め方も参考にしてください。

問い合わせ獲得を目的にするときは、構成だけで原因を決めない

問い合わせを増やしたい場合でも、サイトマップやCTAだけが原因とは限りません。

流入する相手が違う、サービスの訴求が合っていない、判断材料が足りない、相談のタイミングに合うCVポイントがない、フォームで止まっているなど、複数の原因があります。

PENGINでは、これらを流入品質・訴求適合・情報/証拠・CVポイント・摩擦の5層で診断しています。個別施策を選ぶ前に、BtoBサイトのCVR改善方法でボトルネックを確認してください。

よくある質問

Q.BtoBサイトには、必ず資料ダウンロードが必要ですか?

A.

いいえ。読者の検討段階と、資料で提供できる情報が合う場合には有効ですが、すべての企業に必須とは限りません。資料をCVポイントにする条件はSEOとホワイトペーパーの設計でも解説しています。

Q.BtoBサイトのKPIは問い合わせ数だけでよいですか?

A.

サイトの役割によります。リード獲得が中心なら重要な指標ですが、信頼形成や営業支援も担う場合は、サービス・事例ページの閲覧や営業現場での参照状況も確認します。最終的には商談・受注へのつながりも評価します。

Q.先にサイトマップを作ってはいけませんか?

A.

作ること自体に問題はありません。ただし、事業目的・対象者・必要な判断材料を整理せずにページ一覧を決めると、後から不足情報や不要ページが生まれやすくなります。まず役割を整理し、その結果としてサイトマップを作る方が設計しやすくなります。

まとめ|BtoBサイトの構成は「何を載せるか」より「何を担わせるか」から決める

BtoBサイトは、信頼形成、比較検討、リード獲得、営業支援など、複数の役割を担えます。

PENGINでは、事業成果→対象者→判断材料→次の行動→KPIの順で役割を整理し、その後に必要なページやコンテンツを決めます。

BtoBサイトの新規制作や役割の整理から相談したい方は、PENGINのBtoBサイト制作をご覧ください。既存サイトの問い合わせ改善は、サイト分析・改善支援でも支援しています。

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