「ECをはじめたい」「大手モールに出店したい」このように悩む方は少なくありません。
この記事では、ECビジネスのサポート実績が豊富にあるジャグーがアマゾンと楽天市場の違いについて解説します。
これからECを展開しようと検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
【出店者側】Amazon(アマゾン)と楽天市場を徹底比較
出店者側のAmazonと楽天市場の比較ポイントには、以下の9つが挙げられます。
- ユーザー数
- ユーザーの特徴
- 出店店舗数
- 出店形式
- 売上高
- 配送サービス
- サポート体制
- 出品手数料
- ポイントシステム
ここではそれぞれにわけて解説しますので、詳しくみていきましょう。
1.ユーザー数
日本国内におけるアマゾンと楽天市場のユーザー数は、以下のとおりです。
- アマゾン: 4,729万人
- 楽天: 5,104万人
楽天市場とアマゾンのユーザー数は競っており、もうひとつの大手モールであるYahoo!ショッピングについては、半分程度の規模です。
利用ユーザー数が多いECモールは、多くの消費者に商品をPRできることがメリットだといえますが、競合も多いため、差別化や集客力に注力しなければなりません。
参考:ニールセンデジタル株式会社/2021年12月Monthly Totalレポート
2.ユーザーの特徴
ユーザーの特徴についてもそれぞれまとめると、以下のとおりです。
アマゾン
- 年齢層: 男性35~49歳が最も多く、次いで女性35~49歳
- 性別: 男性がやや多い
- 傾向: 商品名・ブランド名での検索が多い
楽天市場
- 年齢層: 女性35~49歳が最も多く、次いで男性50歳以上
- 性別: 女性がやや多い
- 傾向: 買い物自体を楽しむユーザーが多い
それぞれの利用ユーザー層の特徴を把握し、自社商品のターゲットに合わせたECモールを選ぶのが重要です。
参考:ニールセンデジタル株式会社/2021年12月Monthly Totalレポート
3.出店店舗数
出店店舗数についてはアマゾンが約30万店舗、楽天市場が約5万7,000店舗です。
楽天市場は出店するための初期費用が高く、ハードルが高いため、店舗数については少なくなっています。出店時には費用対効果を考慮するようにしましょう。
一方、アマゾンは初期費用0円から出品できる点から、店舗数(出品登録者)が多い傾向にあります。
参考:ECCLab/【2023年最新版】国内のECサイト・ネットショップの総稼働店舗数
4.出店形式
楽天市場やYahoo!ショッピングは「テナント型」出店スタイルが採用されており、商店街に「出店」するようなイメージです。
そのため、自社で店舗運営を行い、特色を出した店舗ページづくりができます。そのため、お店ごとの特徴を伝えやすい点が特徴です。
一方、アマゾンは「マーケットプレイス型」の出店スタイルが採用されており、スーパーマーケットの売り場に「出品」するようなイメージです。
手軽にはじめられますが、どの出品者から購入したかは意識されにくい点はデメリットだといえます。
5.売上高
ECモールの2022年の売上高トップ3を見ておきましょう。
- アマゾン:3兆1958億7600万円
- 楽天市場:1兆859億円(楽天トラベルなど各種EC事業含む)
- Yahoo!ショッピング:1兆7547億円(PayPayモール、LOHACO、ZOZO含む)
アマゾンが楽天市場に2倍以上の差をつけて売上高1位となっており、Yahoo!ショッピングと拮抗している状態にあります。
参考:ネットショップ担当者フォーラム/Amazonの2022年実績まとめ
参考:Web担当者フォーラム/楽天グループの2022年12月期決算
参考:EC-HOW-TO/ヤフーショッピングと楽天を比較
6.配送サービス
配送サービスの違いは以下のとおりです。
- アマゾン:FBA (フルフィルメント by Amazon)
アマゾンの倉庫に商品を保管し、注文後の梱包や発送、返品などを代行します。また、FBAを利用すると、商品ページにはアマゾンプライム対象商品として表示される点もメリットです。
- 楽天:RSL (楽天スーパーロジスティクス)
在庫管理を楽天に委託できるシステムです。販売した商品が「あす楽」対象となり翌日配送される点がメリットだといえます。
アマゾンはFBAを活用した発送が多く、プライム会員向けに送料無料やお急ぎ便の提供があります。
一方、楽天市場ではショップごとに配送サービスが異なり、配送スケジュールや送料が店舗ごとに異なる点に注意が必要です。
また、楽天市場は各ショップから直接発送する方法が主流となっています。
7.サポート体制
アマゾンと楽天市場のサポート体制にも違いが見られます。
アマゾンのサポート体制には、「Amazon ECコンサルタント」と「Amazon マーケットプレイスコンサルティングサービス(大口出品のみ)」があります。
また、楽天市場は、「楽天 ECコンサルタント」と「店舗オープンアドバイザー」の2種類です。
楽天市場ではユーザーが購入した際、返品や質問に関してはショップした店舗ごとに連絡が必要となり、サポート体制はショップごとに違いがあります。
一方、アマゾンは連絡先と対応が統一されているため、安定したサポート体制が整備されています。
8.出品手数料
出品手数料についても以下のような違いがあります。
アマゾン
- 大口出品:月額4,900円
- 小口出品:1商品ごとに100円
これらに加えて販売手数料やジャンルごとに発生する手数料が必要です。
楽天市場
- がんばれ!プラン:月額1万9,500円
- スタンダードプラン:月額5万円
- メガショッププラン:月額10万円
楽天市場では、月額料金とシステム利用料が異なる3つのプランから選択する方式です。定額料金以外にも決済手数料などが発生します。
Amazon・楽天、それぞれの手数料については、以下の記事で詳しく解説しています。
⇒Amazonでの販売にかかる手数料とは?計算方法や手数料を抑えるコツを徹底解説します!
⇒楽天市場の出店にかかる手数料は高い?出店にかかる手数料や抑えるコツを徹底解説!
9.ポイントシステム
ポイントシステムの違いは、以下のとおりです。
Amazon
- 対象商品のみポイントが付与される
- 期間限定で特定商品がポイントアップするキャンペーンあり
楽天市場
- 商品購入でポイント付与される
- 会員ランクやイベントでポイント倍率が変動する
Amazonと楽天市場ではポイント付与の仕組みと、キャンペーンの開催頻度には大きな違いが見られます。
【購入者側】Amazon(アマゾン)と楽天市場を徹底比較
購入者側のAmazonと楽天市場の比較ポイントには、以下の3つが挙げられます。
- ポイントの貯まりやすさ
- 送料・配送システム
- ユーザー対応
ここではそれぞれにわけて解説しますので、詳しくみていきましょう。
1.ポイントの貯まりやすさ
ECモールを利用するうえで、ユーザーが気になるのはポイントの貯まりやすさです。それぞれの違いは以下のとおりです。
Amazon
- すべての商品がポイント付与対象ではない
- 期間限定キャンペーンでポイント付与率が上がることがある
- Amazonのみでポイントが貯められる
楽天市場
- 店舗ごとにポイント倍率が異なる場合あり
- 楽天市場以外の実店舗でもポイント付与あり
- ポイントを貯めやすいのは楽天市場
また、楽天市場にはSPU(スーパーポイントアッププログラム)が開催され、最大16倍のポイントがもらえるキャンペーンを実施しています。
2.送料・配送システム
送料や配送システムには、大きな違いが見られます。
- アマゾン
プライムマークがついている商品についてはAmazonの倉庫から配送されます。また、プライム会員は送料無料かつ翌日配送に対応しています。
- 楽天市場
店舗ごとに配送会社が異なり、配送スピードには違いがあります。そのため、ショップごとに配送予定をチェックしなければなりません。
3.ユーザー対応
ユーザー対応についても違いがあり、アマゾンは一本化されたカスタマーサービスが整備されています。一方、楽天市場では、各ショップへ直接連絡しなければなりません。また、対処方法や対応スピード、補償範囲についても店舗ごとに違いがあります。
そのため、ユーザーは購入前に問い合わせ先や補償範囲の確認が重要です。
Amazon(アマゾン)と楽天市場の比較でよくある3つの質問
ECサイトの商品画像でよくある質問には、以下の3つが挙げられます。
- 質問1.出店側から見たAmazonに出店するメリット・デメリットは?
- 質問2.出店側から見た楽天市場に出店するメリット・デメリットは?
- 質問3.出店先で困った場合の相談先は?
ここではそれぞれにわけて解説しますので、詳しくみていきましょう。
質問1.出店側から見たAmazonに出店するメリット・デメリットは?
アマゾンに出店するメリットとデメリットには、以下のようなものが挙げられます。
メリット
- 出店の審査は短時間でできる
- 商品ページ作成が簡単にできる
- 同一商品は同じページで販売されるため、集客しやすい
- FBAの利用で手間を軽減できる
- カスタマーサポートを提供している
デメリット
- ショップの独自性が発揮しにくい
- 商品のブランドや価格が売上に大きく影響する
- 価格競争に巻き込まれやすい
出店・出品とともに手軽となっているため、手間をかけずに商品の販売をはじめたい方におすすめします。
質問2.出店側から見た楽天市場に出店するメリット・デメリットは?
楽天市場に出店するメリット・デメリットには、以下のようなものが挙げられます。
メリット
- 圧倒的な集客力を持つ
- 楽天経済圏が大きく高い集客を見込める
- 店舗の独自性を出しやすい
デメリット
- 出店料が高く、固定費の負担が大きい
- 広告費が追加で必要となる
- 価格競争に巻き込まれるおそれがある
楽天市場は出店前に厳しい審査があるため、出店した時点で高い信頼性を得られます。また、ポイントアップキャンペーンが頻繁に開催されており、売上を伸ばす機会が多くあります。
質問3.出店先で困った場合の相談先は?
出店先に困った場合、ECコンサルタントの利用を検討してみてください。ECコンサルタントは、Web知識とビジネスマネジメントスキルを持つ専門家です。
対応範囲としては、ECサイトの立ち上げから運営に必要なサポートまで幅広く提供しています。
また、ECコンサルタントについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
⇒【担当者向け】ECコンサルタントとは?種類やメリット、依頼時の注意点についてわかりやすく解説!
まとめ
この記事では、アマゾンと楽天市場の違いを出店者側・購入者側にわけて解説しました。それぞれの違いを理解し、自社が扱う商材や配送体制から出店に適したモールを選ぶと成功確率を高められます。
しかし、自社の現状を把握し切れない場合があるかもしれません。その場合、両モールの出店支援実績が豊富にあるジャグーまでご相談ください。
⇒ジャグー株式会社