この記事の監修者

粟飯原 匠 |CEO

ベンチャーやスタートアップにて新規事業のマーケティング・セールスを担当し年商5億円までのグロースを経験。PENGIN Inc.を創業し、現在は上場企業やレガシー産業のマーケティング戦略の立案〜実行支援までを担当。

広告からLPへアクセスはあるのに、問い合わせが増えない。あるいは資料請求は増えたのに、商談につながらない。

このようなとき、フォームの位置やボタンの色だけを変えても、課題が残ることがあります。PENGINでは、どのような目的の人を広告で集め、何を約束してLPへ送り、どの行動をお願いするかを一緒に確認します。

広告の役割を無視してLPの見た目だけを直さないこと。そして、フォーム送信の増加だけで成果を決めないこと。この2つを前提に、検索広告を入口とするLPの改善方法を整理します。

最初に「誰の、どの行動を増やしたいか」を決める

同じLPでも、サービス資料の請求、個別相談、見積もり依頼では、読者が知りたいことと必要な説明が異なります。

「CVRを上げたい」と考える前に、対象企業、担当者が抱える課題、申し込みの内容、受け付けた後の対応を整理しましょう。すべての申し込みを一括のCVとして数えると、資料請求だけが増えた変化を、具体的な相談が増えた変化と混同してしまいます。

PENGINでは、LPの改善目標を「フォームを送信してもらうこと」だけではなく、自社が支援できる相手が、納得して次の相談へ進めることまで含めて考えます。ただし、まだ情報収集段階の人に、今すぐの商談を一律に求めるという意味ではありません。

検索語句・広告・LPで、同じ期待に応える

登録キーワードだけでなく、実際の検索語句を見る

広告をクリックした人の目的を確認するには、出稿したキーワードだけでなく、確認できる検索語句も見ます。

たとえば「サービス名」を検索していても、新規導入の比較、ログイン先、使い方など、目的は同じとは限りません。比較系の言葉が含まれていても、対象企業や用途が違う場合があります。

また、指名流入が増えたことで全体のCVRが上がる可能性もあります。LPの改善前後を比べる際は、指名・非指名や用途別の流入構成も分けて見て、ページ変更だけの効果と決めつけないようにします。

広告で約束した内容を、LPの中で確認できるようにする

「費用の目安が分かる」と広告に書いたのに、LPには抽象的なサービス紹介しかない。資料請求の案内から来たのに、いきなり個別相談の予約を求められる。このような期待のずれがないかを確認します。

Google広告の公式ガイドでも、広告・キーワードとLPを関連させ、広告の行動喚起に対応する内容をLPに用意することが説明されています。

実務では、検索語句、広告文、LPの冒頭、申し込み欄を横に並べると点検しやすくなります。対象者、得られるもの、条件、次の行動が途中で変わっていないかを見ます。

たとえば、以下は設計を考えるための例です。実在案件の成果データではありません。

検索していることLPで確認したいこと行動の候補
サービスの費用や導入条件価格の決まり方、対象範囲、追加費用の条件見積もり相談、導入条件の確認
具体的な業務課題の解決方法どんな課題をどう解決するか、支援事例関連資料の取得、課題についての相談
複数サービスの違い適した用途、提供範囲、比較に必要な根拠サービス資料、個別の適合確認

すべてのテーマに別のLPを作る必要はありません。求められる説明が大きく違う場合に、ページや冒頭の訴求を分ける価値があるかを検討します。

検索している人の目的、広告で伝える約束、LPで確認できる説明と申し込み内容を3段階で対応させた図。対象者、得られるもの、次の行動が途中で変わらないように設計する、検索広告LPの確認ポイント。
Google広告の公式指針を踏まえたPENGIN整理。広告とLPで同じ期待に応えます。

CVポイントは、率の高さだけで選ばない

資料請求と個別相談を同じ成果にしない

フォーム送信を増やしたいからと、広告もLPも資料請求へ寄せれば、相談の準備ができていない人の割合が増える可能性があります。これは資料請求が悪いということではなく、その後にサービス理解や関係づくりが必要な段階かもしれないということです。

資料を用意する場合は、検索した課題の続きとして何を渡すかと、受領後にどのような案内をするかを決めます。資料の内容と読者の目的を合わせる考え方は、SEOとホワイトペーパーの組み合わせ方でも解説しています。記事はSEOを扱いますが、資料の適合性を確認する問いは広告LPでも参考になります。

商談につながるまでの対応体制がないまま、ダウンロード数だけを増やす設計にしないことが重要です。

フォームの位置は、行動前に必要な説明から決める

すでに資料やサービスを理解している人には、入力までの手間を減らす設計が候補になります。一方、初めて知ったサービスで用途も条件も分からないなら、フォームを早く見せるだけでは判断材料が足りません。

直接フォーム、フォームへのボタン、説明を読んでから進む導線を比較し、スマートフォンでも価値と行動が分かる状態をつくります。具体的な考え方は、LPのファーストビューとフォーム配置の改善をご覧ください。

入力そのものの問題はフォーム離脱を減らすEFO、送信後の任意予約や営業引き継ぎはサンクスページから商談への接続で深掘りできます。

CVRを比較する前に、母数と成果地点をそろえる

広告クリックとLPセッションを混ぜない

広告管理画面とアクセス解析では、同じ「コンバージョン率」という呼び方でも、集計する接点や対象が異なることがあります。レポートの定義、期間、CVに含める行動を確認し、別の基準で算出した率を直接比較しないようにします。

LPの中の変化をGA4で調べる場合、たとえば「広告から対象LPを入口として訪問したセッション」に絞り、その中で対象の受付成功が起きたセッションの割合を見ます。Google公式の指標一覧で定義されているセッションキーイベント率も、イベントの延べ回数ではなく、キーイベントが発生したセッションを母数に対応させた指標です。

実装上は、ボタンクリック、フォーム入力開始、送信成功、受付システムへの保存を混同しないことも必要です。計測方法を途中で変えた場合には、その変更も記録します。

初回の受付と、その後の商談を分けて追う

資料請求後に予約ボタンを追加し、商談予約が増えたとしても、それはすでに完了した初回の資料請求とは別の成果です。同じ一連の行動を重ねて数え、初回のCVRが改善したように見せないようにします。

PENGINでは、受付成功の先に、有効リード、商談実施、受注を分けて確認することを重視します。有効リードとは、自社の対象企業や相談内容に合うと、あらかじめ定めた基準で判断できる相手です。基準を後から変えた場合も、前後比較への影響を記録します。

同じ受付対象者のその後を追い、検討に必要な期間をそろえます。今月の受付数と、過去のリードを含む今月の商談数を割るだけでは、その受付者の商談化率にはなりません。

広告費についても、初回CVあたりの費用だけでなく、有効な相談や実施商談に対してどれだけかかったかを見ます。件数が少なければ短期間で評価を確定せず、営業で聞いた用途や失注理由も改善材料にします。

広告接点、LP流入、受付成功、有効リード、商談実施、受注を分けて追う評価の見取り図。初回のフォーム送信と受付後の商談を混同せず、母数・期間・CVの定義をそろえて、同じ対象者のその後を確認します。
PENGIN整理。初回の問い合わせ率と、その後の事業成果を分けて評価します。

改善の順番は、観測した問題から決める

最初に直したいのは、リンク先が開かない、フォームが送れない、受付が担当者に届かないといった不具合です。そのうえで、どこに問題があるかを分けます。

観測した状態確認する場所改善候補
想定外の用途のアクセスが多い検索語句、広告文、対象条件配信対象と訴求の見直し
読まれるが次の行動につながらない得られる価値、不足情報、CVポイント説明・証拠・申し込み内容の調整
入力は始まるが受付されない入力負荷、エラー、送信・受付処理フォームと受付の改善
受付は増えるが商談につながらない相談の適合性、フォロー、予約後の対応CVの設計と営業連携の見直し

表は確認先を絞るためのもので、数値だけで原因を確定するものではありません。改善できる余地、影響する人数、実装負荷、営業側の対応も比べて順番を決めます。

広告とLPを同時に変える必要がある場合は、変更内容をまとめて残し、結果をLP単独の効果とは説明しません。ページの効果を切り分けたい場合は、比較条件をそろえたテストを検討します。

よくある質問

Q.広告LPはCVR4%を目標にすればよいですか?

A.

一律の目標にはできません。CV地点、商材、流入の目的、母数が違えば、その数字の意味も変わります。自社の実績と必要な有効商談数、広告費をもとに目標を考えます。

Q.指名検索だけに集中した方が効率的ですか?

A.

指名検索の役割は重要ですが、それだけで新しい顧客層へ届くとは限りません。既存の需要を受け止める役割と、新しい比較候補に入る役割を分け、事業目標と予算に合わせて評価します。

Q.CVRが上がったのに受注が増えないのはなぜですか?

A.

CVの内訳、対象顧客との適合、検討期間、営業対応などを確認します。送信数だけではなく、同じ受付対象者がその後どこまで進んだかを見ることが出発点です。

まとめ|広告で集める相手と、LPの約束をそろえる

広告LPの改善では、フォームを上に置く、ボタンを目立たせるといった施策を先に決めず、検索の目的、広告での期待、LPで確認できる情報、申し込みの内容をそろえます。その先の有効な相談までつながっているかも確認しましょう。

PENGINのPro-D-use様のLP制作実績では、要件定義・情報設計からデザイン・コーディングまで担当しています。制作範囲やデザインは実績ページでご確認いただけます。

新規制作や構成の見直しはランディングページ制作、運用中の課題整理はサイト分析・改善支援で支援内容をご確認いただけます。広告から問い合わせ・商談までのつながりを整理したい方は、LPの改善について相談するからお問い合わせください。

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